今日、ボクのデスクに不具合報告書が来たんです。
どうも、ボクの部署が担当する設備にトラブルがあって、発生から対応まで記してある報告書でした。
あまり詳しい内容を書くと、ご迷惑をおかけする方もいるかもしれませんので、概要だけ書きます。分かり辛い点ご了承下さい。
報告書によると、設備が誤動作をしたとの事。
その原因として、ある機器のある部品にクラックがあったとされていました。
対応として、その部品を取り除いてトラブルが復旧した、と言う報告書です。
取り除いても大丈夫な部品なので「あ、そう」で済む話ではあったのですが「この内容で良いですか?」と内容確認印を求められたので「あ、そう」とは行きませんでした。
ボクには何故その部品にクラックが入ると、設備の誤動作につながるのか理解できませんでした。
なので相手にその部品を実際に見せてもらいました。
「どこにクラック入ってるんですか?」と聞いたら、
「いや何処に入ってるか良く見えないんですよねぇ〜、、」と言う。。。
。。よく見えないのに何故クラックが入ってると言ってるのか。。?
問うと、
「以前に同じ様な設備で、同じ様な部品にクラックが入って、同じ様なトラブルが出た」
と言うのです。
そして、クラックが有るとコレコレこう言う理由で誤動作に至るのだ(以前至ったのだ)と、説く説くと説明するのです。。。
仮にも技術畑の人間がそんな短絡的な思考回路で良いのか。。?
しかも思考が逆回転してるのだが。。
だいいち、クラックが現認されてない以上、まずはクラック以外の見解で原因を探るのが筋だと思うのですが。。。
ボクなりにクラック以外の原因でトラブルに至る見解を提示したところ、
「あぁ、なるほど。無いとは言えませんが考えにくいですね」
。。アナタの見解のクラックは「無い」じゃないですか。。
と突っ込むと、終いには「目に見えないクラック」と言いだし、想像の域での議論を20分も続けてしまいました。
いい加減、然るべき部署(研究所など)でクラックの有無を確認して貰おうかとも思いましたが、前述の通り、無くても大丈夫な部品だし、意地の張り合いの為に無駄な金と労力を使う事はヤメにしました。
アホらしくなったと言いますか。。
とにかく、実際にクラックは現認できないのだから、それがトラブル原因にはなり得ないんですよ、と言う事を納得して頂いて、報告書の再提出に応じて頂きました。
話は変わりますが、数日前から
ある業者さんの同時点火システムが話題になってますね。でも、みんカラユーザーの方々に効果の程を技術的に論破されてしまったようです。実はボクも購入を考えた一人でして、一連の流れを見守ってきましたが、大変勉強させて頂いております。。これぞみんカラという感じです。
ボクは素人なので、議論には加われませんし、何が正論か判断する事は出来ません。
しかし今回のこの騒動と、今日の報告書の例から、客観的に感じた事があります。
大事なのは、
「ヘタなモノ出すとウルサいヤツがいるから」と言う布石を置く事
だと思うんです。
「こんなもん出したら皆に突っ込まれちゃうかな〜」とか
「コレじゃ、あのウルサいヤツは納得しないよなぁ〜」とか
「ココを突っ込まれたら、こう言い返してやるぞ〜」とか
技術者はそう思うからこそ、技術武装されて行くものだと考えています。
ボクは頭が柔らかいほうじゃないので、報告書など貰っても、疑問が有ればしょっちゅう質問をしています。
提出する側としては「五月蝿くて面倒くさい奴」と思ってる事でしょう。
でも「アイツはウルせぇから、次は突っ込まれないように書くようにしよう。解り易く書いてやろう」と思って報告書作成してくるようになれば、それで良いんだと思ってます。
逆にそれが出来ない、やらないようであれば、技術は衰退して行くんだと思います。
Posted at 2011/10/31 23:46:39 | |
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