ええっと、先日ご紹介したとおり、ルーテシアRSが今のChief-Ringのアシとなっています。
1週間くらい乗ってみましたが、これホントにいいクルマです。
外観が地味なので一般の方はまったく目もくれないようなところが損ですが。。
(マニアにはメリットか?)
というわけでこの1週間で感じた「私情インプレ」お付き合いください~~
まずは恒例の概要紹介。
ルノーのBセグメントクラスを担う戦略車で、Chief-Ringが借りている個体はいわゆる
ルーテシアの2世代目、Ⅱとなります。ルーテシアの下はトゥインゴ、上はメガーヌと
いうことで、同じ仏車ではプジョー206、シトロエンだとXsaraと同じクラスです。
国産でいうところのフィット、ヴィッツ、マーチ、スゥイフトあたりでしょうか。
このクラスだと排気量は1.3~1.5が主なところで、スポーツモデルで1.5ないしは1.6を
搭載しているところを、それをさらに上回る2.0エンジンを搭載しているのがRS
(ルノースポール)です。
ご覧の通り、ノーマルのルーテシアと外見上違うのはフロントバンパーとアルミホイールくらい、
その他ルノースポールのオーナメントがついているところでかろうじてRSだとわかる程度。
派手なエアロがついているわけでもなく別に大したことなさそうなフツウのコンパクトカーに
見えます。とくにこの前期フェイスは丸みを帯びたヘッドランプから、「カワイイ」とさえ
感じるほどです 爆
主な諸元は以下のとおり
【全長×全幅×全高】 3770×1670×1410(mm)
【ホイールベース】 2475(mm)
【車両重量】 1060kg
【内径×行程】 82.7×93.0
【総排気量】 1998cc
【最高出力】 172ps/6250rpm
【最大トルク】 20.4kgm/5400rpm
1トン少々の車体に170psオーバーのエンジンは数値上だけでも十分以上の性能を
期待させるもので、足回りもRS用に当然強化されています。
お借りしている個体は、11万キロ以上の走行であり、ボディのヤレは相当に感じますが、
ダンパーはKONI、マフラーはノンオリジナルへ交換されており、ノーマルとは違うフィーリング
になっているはずです。
さてファーストコンタクト。ドアを開けてみます。
3ドアで大きいのですが、開け閉めの感じはごくフツウの仏車的なもの。ドイツもののような
ドッシリ重いものではなく、比較的軽い。ドアを閉めたときの具合も国産っぽく、とくに感動は
ありませんでした。
このRSは左ハンドル車なので、運転席は左側。シートはRS専用のバケットタイプで、サイドサポート
部分がレザー、背面と座面はアルカンタラ(?)の表皮。
シートはさすが仏車の得意なところ、硬めではありますが表面は包み込むようなしなやかさが
あり、日常的な座り心地も非常にGood。でもこの個体は走行がかなり多く、相当ヤレているはず
なので本来はもっと包み込むような感じがあるのかもですね~
クラッチを踏み込みエンジンスタート!
クラッチは常識的な重さ。適度な反発力があるのでコントロール性は大丈夫です。
エンジン音はやはり2リッターらしく低音が太め。
「Boo・・・rrr」といった感じの音が結構車内に響いてきます。
シフトはフロア5速。かなり剛性を感じるフィールですがスムーズに入ります。
ではクラッチをつないで発進、、、
クラッチの食いつきが結構唐突です。半クラの領域が狭めで、回転を合わせてあげないと
すぐにクラッチに食われてしまいそう 笑
クラッチがつながったら以降はさすがの2リッター。軽い車体をすぐに前にドン、と押し進めました。
回転を上げていくと、、、
ここでも軽い車体が功を奏して1500回転くらいからトルクは十分に有効で、グイグイと
引っ張り上げていきました。 2000~3000回転の領域でもかなりパワーを感じます。
そして次々にシフトアップ。
シフトストロークはやや長めですが、クッキリと入りやすく、剛性感もあるのでかなり
心地イイ部類。ポンっとクラッチをつなぎながら加速するとテンポよくスピードを上げていきます。
ギアリングも適切。リズムに乗せやすい変速比といっていいでしょう。
エンジンは低速トルク型なのかな、とさらに踏んでいくとこれがとんでもなかった。
4000回転を超えたあたりからカムが切り替わったかのように爆裂なトルクの伸びが、、、
「グゥ~~~~ンっ!」と6000ちょいまでイッキに吹け上がっていきました 汗
その間「グゥイ~~~ン」といった感じのエンジン音と「ヒュイーーーン」という吸気音が
まさにスポーツしていて、スピードはあっという間に100キロを超えようとします。
登り坂でもトルクの勢いは衰えることなく、クルマは嬉々として前へ前へと進みます。
この勢いを想定すると、ギアがサードでも全開で140キロ~150キロは出るのではないかと 汗
それも一瞬のうちに。
コーナリングが近づいてきました。
ブレーキはルノー特有なのか?いわゆる「カックン系」。しかもこれはかなり強いカックン
ブレーキです。制動がかかるとかなり強く停まろうとしますが、ブレーキの食いつき部分が
かなり神経質で、正直カカトを合わせようと足をちょっと移動しただけでガクンとブレーキが
かかってしまい、なかなかデリケートです。
ステアリングの操作感は油圧アシストらしく、かなりガッチリ。路面の状態も掴みやすく
操作は重めですが個人的には好きな特性でした。
足回りはKONIが入っているのでオリジナルと違うかもしれませんが、これもルノーらしく
全般にはアンダー気味なものの、印象的なのはリアの粘り具合。フロントの接地感をチェックして
いればコントロールは容易なのかなと。
それでも限界域に入ったときにはフロントとリアが同時にジワリとブレークするような
動きがありました。この時点ではかなりGの高い領域で、ほとんどのコーナーでは
何事もなくこなすのですからこれは相当に本格的です。
通常領域での乗り心地は、さすがに硬めの足なので仏車のふうわり感とは違うのですが、
ADVANのNeovaを履いているわりに意外と凹凸のタッチはいなす感じ。そしてサスのストロークは
例によって深いけどムダなロールやピッチングもなく、適度に締まっていました。
そして象徴的なのはこのような身のこなしと車重に対してかなり余裕のあるエンジンの
効果か、スピード感を感じないこと。60キロくらいなのかな、と思いきや80キロ出てるよオイ、
というシチュエーションが多々 笑
たまに加速感を堪能しつつ街中~郊外を混ぜ合わせて走った燃費がおおよそ12キロ/ℓくらい。
この性能を考えるとすごくリーズナブルというウレシイ誤算付き。
総じてかなりレベルの高いホットハッチでかつ実用性や経済性も高い佳作と言えそうです。
ダムミーティングの帰りにちょうど参加されていた某方のプジョー206RCと交互に乗ってみても
ホントに互角に渡り合えるパフォーマンスだったと実感できました。
そんなルーテシアですが、エンジンや足回り関係など機能的なところは11万キロ走行の
ものとは思えないほど安定して元気イッパイだったのですが、アシとして活躍してもらうための
カンジンな機能がひとつお亡くなりになっていたので、近々やむなく代車を交替します。
今週末の大分のイベント見学が最後の走りになりそうです 苦笑
調子に乗り過ぎないように最後の走りを愉しみたいと思います♪