
私の備忘録として、長文になりますが書き留めておきます。
バイクのユーザー車検(構造変更)に行ってきました。
車検証上の車幅が、新車の登録時?からミラーの幅になっていたようで今まで全く気付きませんでしたが、2年前の車検時に車検代行業者から「車幅が車検証と異なる」ということから発覚しました。ミラーは車幅に含まれません。通常はハンドルバーエンドの間の幅で計測します。それまで同じ車検代行業者に3回車検をお願いしてきたのですが、逆に今までなぜ気付かなかったの?って感じです。
その時はどうにか車検を通す事を優先し、急遽近くのホームセンターでハンドルバーエンドを延長する部材を2セット購入し、無理やりミラー幅に合わせて車検を通しました。
めっちゃカッコ悪!!
今回も同じ手順で車検を通すか迷いましたが、構造変更もユーザー車検と同様に自分で出来そうなことをネットで知り、有給を取ってチャレンジしてみました。
構造変更も、通常の車検を行ったあとに計測となるため、基本的な手続きは一緒です。
①事前準備(車検予約)
まず、車検の予約です。
自動車総合技術機構の「自動車検査インターネット予約システム」で予約しました。
https://www.reserve.naltec.go.jp/web/ap-entry?slinky___page=forward:A1001_01
検査種別:構造等変更検査
検査車種:二輪車
検査場:○○自動車検査登録事務所
受検日:2023年5月22日(月)
ラウンド:1ラウンド
受付時間:08:45-10:00
検査時間:09:00-10:15
で予約を取りました。
当日は有給を取得しました。
②事前準備(点検整備)
前後のブレーキパッドが不足していたため交換し、ついでにピストン磨きを行いました。
あとはウインカー、ホーン、ブレーキランプ等の確認
マフラーは社外品ですが、平成10年8月製造の車体のため、平成10年9月からの音量規制には該当しません。
でも、いつもはグラスウールをまいたインナーサイレンサーをボルト止めし車検をクリアしていました。
今回はいつもの車検代行ではなくユーザー車検であり、「ボルト止めはダメ」など、何を指摘されるか心配なので、念のためamazonでハンドリベッターも購入しました。(車検当日に持参のみ)
次に、一番心配な光軸。ネットで見てもかなりの確率で再検査となる事が多いと知っていたので対策を検討しました。
予備検査で行えば1回1000円ほどで検査してもらえるようですが、私は可能な限り自分で確認、調整したいのです。
多くの方は平地で5mの光軸を確認すると言っていますが、5m水平な場所なんてそうそうありません。また、センタースタンド状態と乗車では高さや角度が異なります。
色々考えた結果、測量で用いるレーザー墨出し器と言うものに辿り着きました。
使用した機材
・レーザー墨出し器(ボッシュ クロスラインレーザー GLL30G)
・三脚
・メジャー
・光軸直確認用の段ボール紙(横54cm以上、縦26cm以上、十字の線を大きくマジックで引いておく)
ちょっとお高い(8300円)ですが、アマゾンで「ボッシュ クロスラインレーザー GLL30G」というアイテムを購入しました。
要は、どんな場所でも水平垂直が分かれば間違いなく調整できるという事です。
水平垂直が間違いなく出せれば、もっと安い5000円程度の無名のレーザーでも良いと思います。
センタースタンドは検査時と高さが変わるので、サイドスタンドの下に安定するブロックを置き、出来るだけ車体が垂直になるように調整します。(転倒しないように気を付けて下さい。)
私のCBR1100XXはロービームとハイビームの上下2灯式で、検査は下のハイビームで行うため、上のロービームは目隠しします。
車体が垂直状態で、ハイビームの高さは82cmでしたが、乗車時を考慮し81cmを目標とします。
そして、5m以上の直線がある場所を確認し、前輪から5m先の位置にマーキングしておきます。
以降は夜暗くなってからが良いです。
5mの位置に向かって車体をまっすぐ置き、5m先の位置に三脚を立て、三脚にクロスラインレーザーを取り付けます。
そこから車体に向け、レーザーをハイビームのバルブに向けて照射し、各部の高さを計測します。
必要なのは直前のレーザーの高さ、前輪位置におけるレーザーの高さ、後輪入りにおけるレーザーの高さ(三脚を少し横にずらせば計測出来ます)です。
私の場合は、レーザー位置78cm、前輪位置82cm、後輪位置81cmでした。
前後輪の差はあまりなく、前後輪の角度が付いていないという事で、78cmの高さをそのまま光軸の中心とします。
前後輪の差が大きい場合は、車輪の下に何かを置いて前後輪の高さを合わせるか、10m先では光軸が何cmずれるかを予測して、光軸の中心を気持ち上や下で合わせれば良いと思います。
三脚からクロスラインレーザーを外し、78cm位置が中心となるように、光軸直確認用の段ボール紙を垂直に張り付けます。
あとは、段ボールの中心より2,3cm下が光軸の中心になるように調整するだけです。
暗闇で、光軸の中心が分かり辛い場合はサングラスをして車体を揺さぶってみればなんとなく分かります。あと、目視より写真で撮影してみると分かりやすいです。
光軸調整の説明で大変長くなり申し訳ございません。
③事前準備(必要書類の確認)
車検時に持って行く書類を確認、準備します。
・お金
・ボールペン
・自動車検査表(車検証)
・現在の自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
・軽自動車納税証明書
・定期点検整備記録簿(点検整備記録簿)
定期点検整備記録簿はネットで検索するとバイク用の様式がダウンロードできますので、事前にダウンロードし、該当する項目にチェックし、タイヤ、ブレーキパッドの残量、点検時の走行距離等を記載します。
印鑑は不要でした。
あとの必要な書類は受付時に発行されます。
点検整備記録簿はチェック項目と、ブレーキパッドの残量、タイヤの山を正確に測って書いたのですが、書類の存在確認のみで、中身を見られることは無く、最終的に戻されます。あくまで自分の点検のためですね。
④車検当日
朝8時10分過ぎに到着し、受付開始の45分までまだ時間があるなーと思っていましたが、他の皆さんが受付のある建物に入っていくのを見て中を覗いてみると、既に受付は始まっているようでした。
「ユーザー車検」の窓口に行き、「構造変更の手続きをお願いします。」というと、プリンターの上にあるバーコードスキャナーで現車検証のQRコードをスキャンし印刷物3枚を発行してくださいと言われましたので、発行した書類の記載箇所を教えてもらい名前や住所、車体番号を記載しました。
その後、別の建物で重量税と自賠責の支払いを行い、いざ検査場へ・・・。
車用の検査レーンはそこそこ並んでいましたが、バイク用の検査レーンは少なかったです。
私の前にバイクショップの人と思われる方が、自分で排ガスの検査を行っていました。
検査場前の停止線にバイクを止め、待っていると検査員の方が近づき、「書類を確認します」と言われたので、とりあえず持っている書類を全て渡しました。
その後、検査員の方が「下回りの検査をします」といって、車体のボルトをハンマー(打音ハンマーって言うんですね)でコンコンと叩き、ゆるみのチェックをしていました。
打音チェックが終了すると、エンジンをかけ、灯火類(ライト、ウインカー、テール)、ホーン、ハンドルロックのチェックと、エンジンを停止し、車幅、全高、全長の計測を行いました。
そしていよいよ検査レーンへ。
忘れずに事前にガムテープで張り付けていたロービームの目隠しを下ろしました。
エンジンをかけます。
まず最初は前ブレーキの確認。ローラーに前輪を乗せて検査員が「ブレーキ」といったタイミングでブレーキを掛けます。
検査前に車体がガクンと下に沈むのでちょっとビックリしました。何の問題なし。
次に後輪をローラーに乗せ、ブレーキの確認、これも車体がガクンと下に沈むのでまたもやビックリ。モニターには〇の表示。
その後「スピードメーターの確認を行います。左足下の青いバーを踏み、40kmになったらバーから足を外してください。」と言われ、40kmぴったしでバーから足を外し、モニターに〇が表示されました。
そして、鬼門のライト検査。検査員の方から「両足を出来るだけ踏ん張ってください。」と言われ、検査機器が目の前に現れました。
何かタイヤ下も動いているような感覚を覚えながら、両足を踏んばり、ドキドキしながら数十秒・・・
モニターに「〇」が表示されました。思わず「ヨシ」と声が出てしまいました。
結局、検査としては前後ブレーキ、スピードメーター、ライトのみの3つだけでした。
年式が古く、車検証にマフラーに関する記載(音量、排ガス)が無かったためか、マフラーの音量も、排ガスも全く検査されませんでした。
最初の点検時にアクセルを4000回転まで回されたくらいでしょうか。
次回もそうなのかなー?
その後、隣のレーンで、構造変更の手続きを行うとの事でぐるっと回って、隣のレーンへ移動。
隣のレーンでは、計量器に前輪のみを乗せて前前軸重、前後輪を乗せて車両重量を計測。あとは車体番号の確認とぐるっと写真を撮られて終わり。
あとは、受付に戻って車検証の発行を待ち、計1時間30分ほどで終了しました。
最初の受付はガラガラで待たされることは無かったのですが、戻ったときはそこそこ人が増えて10分ほど待ちました。
「これでもう車幅を気にすることは無い」と、ウキウキ気分で自宅へ戻り、新しい車検ステッカーに張り替えました。
車検証も今までの半分の大きさになりました。
結局、支払った金額は16000円ほどでした。構造変更なので通常のユーザー車検よりは少しだけ高いかもしれませんが、車検代行は32000円くらいでしたので実質半額で終えました。
「ユーザー車検」とか「構造変更」と聞くと、検査場で面倒な手続きや、検査方法、手順がわからずハードルが高いですが、実際自分でやってみると「これだけ?」って感じで、ちょっと拍子抜けした感じです。
車検後に前後ブレーキとクラッチのフルード交換を行いました。
あとは、前後ホイールベアリングの交換です。
タイヤの溝も少なかったけど、もう少し使います。
クロスラインレーザーは他の用途でも使えそうなので、売らずに持っておきます。
次回もユーザー車検を行い、浮いたお金はメンテナンス費に回します。
ある程度自分でメンテナンス出来る方は是非チャレンジしてみてください。
かなり長文になりましたが、私みたいに躊躇している方にお読みいただければ幸いです。
それでは。