GPSによる速度計測はかなり正確みたいです。GPS衛星電波の受信状況や測定機器の測定精度にも依存しますが、仕組み上、0.1km/h単位での正確な測定が可能です。私ログ採取に使用した、
レーダー探知機RW939siの測定精度がどの程度かは不明ですが、悪くても±1km/h程度での測定はできているのではないかと想像します。
ログによると、先日のFSWでの最高速度は229.8km/hでした。
実際の最高速度は230km/h付近だったと考えて間違いなさそうです。250km/h以上出したと散々粋がっておりましたが、外からみれば、230km/h程度しか出ていなかったのです・・・
この差はいったいどこから来るのでしょうか?
実際の速度(GPS等により車外から測定した速度)
自動車は一定速度で進行している場合であっても、その空気抵抗に打ち勝つためのトラクションをタイヤを通して路面に伝え続けています。どうやらこの時にスリップが発生しているようです。
どの程度スリップするのかは、その時のトラクションやタイヤと路面間の摩擦係数に依存するはずですが、具体的な導出方法は私には難しすぎてよくわかりません。具体的な数値がどの程度なのか調査してみたところ、法定速度付近で2~3%、300km/h走行時になると5%程度になるらしいことがわかりました。
つまり、時速300km/hでは駆動輪一周でタイヤの円周2.102[m]よりも、5%短い、1.9969[m]程度しか進んでいないことになります。これまでは、スリップしている駆動輪の回転数から速度を求めていたので速度が高めに出ていたんですね。
これをもとに、実際の速度とエンジン回転数の関係を計算してみました。
スリップ率はタイヤにかかるトルクや走行速度によって変化するはずですが、その関係がよくわからないので、スリップ率は速度に比例するものとして、以下の式によって各速度のスリップ率を計算してみました。例えば、速度Vr=200km/hでは、スリップ率は、5/300×200=3.333%となる計算です。
 SlipRate=5/300×Vr[%]
車外から測定した速度


ここで、GPSで測定した最速値229.8km/hからこのときメータに表示されていたはずの速度を逆算してみます。2次方程式を解くのがめんどくさいので少し横着してGPS速度229.8km/hでのスリップ率を求めてこれを計算に使うことにします。
 スリップ率=5/300×229.8=3.83%
これから、タイヤ線速度を求めると。
 タイヤ線速度=229.8/(1-0.0383)=238.95km/h
メータ誤差率6.38%を適用してメータに表示されていた速度を求めると。
 メータに表示されていたはずの速度=238.95×1.0638=254.2km/h
もう少し高かった気がしますが、いろいろな部分で数値に誤差が含まれているのが原因でしょうか? でも、このあたりの速度がメータから読めていたことは間違いありません。からくりがわかってなんとなくすっきりしました。
332km/hで走っているつもりでも、実際には、295.856km/hしか出ていないことになります。ドライバーだけがその速度で走っているつもりでいるんですね。
他の車でも同じでしょうけど少しさみしい気がします・・・
ん!? これを悪用すると、メータ読み108km/hで走行していてもオービスで計測する実速度は100km/h程度ということが分かってしまいますね。
この記事をうのみにしてスピード違反等で摘発、事故等を起されましても当方では何の責任も持てません。あしからず・・・
(終)
  Posted at 2008/09/20 22:08:38 |  | 
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