この女性の
名前も職業も
知りませんでした。
「我那覇せいら」 さん
沖縄の心を唄うシンガーです。
りんけんバンドの「照屋林賢」さんにその才能を見出され、
現在、ソロ活動中、
「林賢」さんプロデュースでソロCD発表予定。
「ザ・ノンフィクション」という
フジテレビのドキュメント番組で密着取材されていました。
この女性の名前や職業、
そして、
僕が彼女の人生の一部に関わっていたことを知ったのは、
番組が放送された後のことでした。
番組のタイトルは
「せいらの結婚」
「せいら」さんが結婚を決意し、
結婚式に至るまでを密着取材していたようです。
その結婚を決意したお相手は、
「音野太志」さん
NPO法人沖縄ウォーターパトロールシステム 理事長
プロのライフガードとして活動している方です。
結納式を済ませ (沖縄って立派な結納式をするんですね、、)
ハワイでの挙式を計画していた二人に
事件が起こります!
ザ・ノンフィクション
「 せいらの結婚 」
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
お忙しい方は、端折ってご覧ください、、、
http://www.dailymotion.com/video/x3xjdga
さて、
当初、番組が目論んでいた結婚式までの取材には至らなかったようで、、
番組の主役が、
「せいら」さんから「マロ♀」様に移行していきます。
結婚に後ろ向きだった女性が結婚を決意するという趣旨から、
下半身不随となった野良犬を家族に迎えるという決断、
介護の大変さ、同時に命を預かるという覚悟、
そして、結婚式を延期してまでそれを決意したふたりの優しさ、
それが焦点になります。
もし、自分が「音野」さんの立場になったら、
野良犬の命を救うという選択が出来るのか?
一生、介護して面倒をみるをいう決断が出来るのか?
また、「せいら」さんの立場なら、
婚約者の決断を受け入れることができるのか?
そんなことまで考えさせらるような内容になっています。
ところで、
沖縄って、まだ野犬がいるんですね、、
自分の地域では、野良犬がいたのは昭和の時代、
最近では放し飼いも見ません。
沖縄では、野犬はどんなポジションなんでしょ?
狸とか野生種と同じ扱いなのか?
野良猫と同じようなスタンスなのか?
野良犬を許容している地域でのペットに対する意識はどうなんでしょ?
外飼い、番犬が当たり前だったりするのでしょうか?
沖縄の動物病院の設備を見ると、そんな感じはしませんね、、
それにしてもスゴイ設備、、、
さて、
番組中、冒頭のナレーションで
「マロは奇跡を起こします」 とありますが、
期待させられるような 【奇跡】 は起きません。
視聴者からすれば、車椅子で歩けたくらいで「奇跡」とは言えないでしょ?
と感じたかもしれません。
でも、
当事者にとっては「奇跡」と言いたくなるくらい嬉しかったんだと思います。
ふたりの嬉しさが伝わる感動ストーリーとなっていました。
その嬉しさを共有できたのは僕らだけじゃないかと思えるくらい、
まるで僕らのために作られたような番組でした。
「音野」さんの喜んでいる姿を見たとき、涙が出そうでした、、、
しかしながら、
「マロ」様が起こした本当の奇跡は、そこではないんです。
番組中、
「FB(フェイスブック)を見た神奈川の車椅子メーカーが送ってくれました」
と言っておりますが、
正確ではありません。
この時点で「音野」さんのFBは拝見しておりません。
ナレーションの語り口を聴くと、
あたかも慈善行為で送ってくれたのかと受け止めてしまいますが、
実際には、正式に依頼を受けて製作し対価を頂いております。
(番組が用意したヤラセではなく、本当にガチです)
こんな背景を知っていれば、無償で製作したかもしれません、、
当時、友達やその紹介ならコチラの勉強代だと考えて無償で製作するつもりでおりましたが、
SUU様の車椅子を製作したときに、飼い主様から
「無償だと逆に頼み辛いです」と言われ、、(常識的でしっかりした良い娘だ・・・)
もし自分が逆の立場なら同じこと言うだろうとの考えから、
正規の半値程度で製作依頼を受けることにしておりました。
(正規価格でも既製品の4分の1程度)
FBを見たのは、「藤野 梢」さん

(画像は「きょ~と360」さんから拝借)
ライフセービング日本代表、ビーチフラッグス世界チャンピオンの方です。
「藤野」さんから車椅子の問い合わせをいただきました。
もっと詳しく言うと、「K's Dream」さんの伝手でした。
「藤野」さんと会ったのは昨年の 8/9 、
GTカフェにエナジードリンクの宣伝販売にいらしてました。
僕はと言えば、この日GTカフェに行ったのは偶々?
実はこの前の週の 8/2 (パンツの日)にも嬢とデートでGTカフェに行っています。
「K's Dream」さんが無料でナンバーカバーを作ってくれるキャンペーン中とのことで
伺ったのですが、タイミング悪くこの日は「K's Dream」さんは法事でお休みでした。
リベンジでその翌週、8/9 にも伺ってみたわけです。
この頃、GTカフェでは現「Doライブ」のスペースを、
「トライアルモール」として、新事業を始めた方や地域の方々にレンタルブースを提供しており、
「K's Dream」さんもその一角に出店していました。
GTCオーナーから車居椅子も展示しては如何かと言う提案をいただいたこともあり、
犬用車椅子とはどんなものか、オーナーに見せるために持って行っていました。
車椅子を持って伺ったのはこの日だけ、、、
そして、8/20
「音野」さんが下半身不随となった野良犬を「マロ」と名付け家族に迎えたとFBに投稿。
ウチはまだHPを立ち上げておらず、
ウチの連絡先を知らない「藤野」さんは「K's Dream」さんに相談、
後日、「K's Dream」さんを介してご連絡をいただきました。
その後、「音野」さんから連絡をいただき、製作依頼を承った次第であります。
もし、
8/2 に「K's Dream」さんがお休みでなければ、
8/9 にはGTカフェに行っていなかったでしょう。
8/9 に車椅子を持って行っていなければ、
「藤野」さんの目に留まることも無かったでしょう。
8/9にGTCに行った理由は他にもあって、
その因果を辿ると・・・
・
セブン数台でGTCへ行く、その時、白コペンに出会う
・それを切欠に、コペンSNSにGTCのことを書き込む
・
GTCイベントにコペンも集まる
・コペン限定キャンペーンをオーナーにお願いする
・ナンバーカバーキャンペーンにもコペンが殺到?
・8/9にもコペン数台が集合
・切欠作っちゃった張本人としてナンバーカバーの件も含めてお礼もしたかったし・・・
・同時にSUU様のネームプレートとして製作してもらうことも考えたり・・・
(自分の分だけなら、無償じゃ気が引けてしまう、、、)
どの時点で、どの要因が一つ欠けても、
この日に行くことはなかっでしょう。
昨年、GTCオーナー様と「K's Dream」さんには本当にお世話になりました。
偶然と微妙なタイミングが重ならなければ、
「マロ」様の車椅子を作らせていただくことにはならなかったと思います。
僕にとっては、これこそ本当の「奇跡」です。
まさか、テレビ番組の取材を受けていたことなんて知る由も無く・・・
(FBで報告を見るまでは番組のことも知らず、視聴したのはYouTubeです)
依頼を受けて以来、
「音野」さんのFBは拝見しているんですが、そんなことは一切投稿されておりません。
大半が仕事のこと、たまに「マロ」様、、
現、奥様である「せいら」さんのこともFBでは見かけませんでした、、
今年、年賀状をいただいて、奥様がいることを知りました。(なんて綺麗な奥様、、、)
二人のこと、そして「マロ」様のことを、
ドキュメント番組として放送されたことに驚きでしたが、
僕にとっては、車椅子を依頼して下さった方の人生の一部を知ることができるなんて、
まさに「奇跡」としか言えません。
車椅子を作るとき、
その仔が歩いてくれる姿や、飼い主さんが喜んでくれる姿を想像して、
一台一台そんな願いを込めて製作しております。
同時に、サイズが合わなったら、、上手く乗れなかったら、、
飼い主さんが乗せることを諦めてしまったら、、
そんな不安とも闘っております。
車椅子を送った方から
歩いている動画や喜びの声をいただいたときは、僕らも目頭が熱くなります。
嬉しいことだけではなく、
依頼される仔の中には病気の進行が進んでいる場合もあって、
訃報を聞くこともあります。
それでも、
もし上手く乗れなかったとしても、
少しの間、車椅子で立つことだけできただけでも、
寝たきりよりはずっと良いはず、
きっと、飼い主さんの想いは伝わるはずだと・・・
肢が不自由になる仔は高齢なことが多く、
病気の場合、手術するのも困難です、特に麻酔が心配。
高額な手術をしても良くなるという保証も無く、
残りの寿命を手術で苦しい思いはさせたくない、
でも、歩かせてあげたい、
そんな飼い主さんからの依頼が多いです。
「車椅子」は「飼い主さんの愛情をカタチにしたもののひとつ」なんだと思って製作しております。
「音野」さんから送られてきた動画を観たときには感動でした。
歩いてる! 走ってる!
犬を飼っている方なら、
「音野」さんが「マロ」様を呼ぶ声を聴いただけで、
どれだけ溺愛しているか分かることでしょう。
しかしながら、
職人として車椅子のサイズに納得いかず、
再製作(無償)して送らせていただきました。
(寝た状態での画像から採寸し設計する難しさ、とても勉強になりました)
こんな素敵なお二人の人生に
ほんの少しだけでも関わらせていただけたこと嬉しく思います。
それまでの経緯で関わってくれた皆様、因果、運命に感謝いたします。
お二人を、そして「マロ」様を心より応援いたしております。
他の車椅子の仔の画像も載せたいけど、
宣伝と見なされるかもしれないので自粛
「みんカラ」なんで、、
「車で遊ぶことも無駄になっていなかった」
という内容にまとめたつもりです。
あと、
野良犬や野良猫が飛び出すかもしれないので、運転には気を付けましょう、、
鹿や猪とかも飛び出してくるかも、、、
最後に、
犬を轢いてしまった方のお話でしたが、
犬に轢かれた方もいます、、、