
もしタイミングが遅かったなら、そこにあったのはペチャンコの毛皮だったかも知れない・・・
仕事上がりにコペで図書館まで。片側一車線のゆるやかなワインディングを通り、まもなく着こうというところ。車が途切れた対向車線の真ん中に黒い物体を見つけた。
「なんだろう…」
ちょっとスピードを緩めて脇を通り過ぎる瞬間、解った。なんとそれは、ちっちゃな子猫。
「おぃおぃ!」よく牽かれもせずに、そこに居られたものだ。
とは言え次に車が来たらどうなるかわからない状態。幸い対向車はまだ来ていない!
すぐさまわき道に突っ込んでUターンし、なお、車線の真ん中でうずくまっている子猫の前でハザード点けて停車。が、何を思ったのか、突然動き出した子猫は、続々と車が向かってくる対向車線へ。
「あぶないっ!」
ダメかと思ったが急ブレーキ!で対向車は停止。「ホッ」としたのもつかの間。子猫はその対向車の下に潜り込む。止まってくれた運転手に更に手で制止して駆け寄り、車の下をのぞき込めば、車輪によじ登ろうと跳びはねる子猫…
「まったく世話が焼ける」ようやく首根っこ捕まえて、対向車に頭を下げ、コペに戻ろうと見れば、後ろには長い車の列(^^;片側一車線の道路を塞いでるから当たり前か。
「すみませ〜ん!」と、また頭を下げてコペに乗り込むも、片手は塞がったままだ。右手に子猫をぶら下げたまま、シートベルトもできずに、左手でシフト→ハンドル→シフト・・・で、なんとか近くのコンビニの駐車へ。
「ふぅ…」と一息吐こうとしたところで、「ポテッ」とウンチを垂らされ、太股に落ちた。もうちょっと待ってほしかったな(T_T)
ガックりしながら子猫を助手席の足下に放し、コペを降りてウンチ始末。
気を取り直して(?)戻って車内を見てみれば、どうしたことか、子猫が車内のどこにも居ない。
マットを剥いだり、シートの下を覗いてみるが…、一体どこに?声をかけて耳を澄ましても気配は感じられない。
ドアを開け閉めした瞬間に気づかない内に外へ出たのか?そんな素走っこそうには思えなかったが、現に車内のどこにも居ない。
狐に摘まれたような(?)感覚を覚えながらも、居ないものは居ないのだから。と、当初の予定に再び向かう。まぁ、子猫を拾っても困るばかりだから、逃げてくれてちょうど良かったか。今度は、道路にちょろちょろ出ないことを祈る。
そうして、走り出してしばらくのこと。
「みゃ〜」とか細い鳴き声。ヤツはまだ確かに居る!(笑)
だが、鳴き声は一回きりで、どこに潜んでいるのか分からない。どうすればいい・・・
コンビニで牛乳と牛乳の容器に使えそうな、ジョージアのオマケ付きを買って(オマケの入れ物がプラの容器)コペの中に仕込む。察しの通りエサで誘い出す作戦だ。変わらず気配はしない。みんカラのブログに書いたりしながら、気配を探るがどこに居るのやら。プラ容器にチーズとパンの切れ端に牛乳をかけて助手席の足下へ置き、今日の予定へとコペを走らせる。
と、「みゃ〜、みゃ〜」と鳴き声が続けて聞こえてきた。グローブボックス辺りからのようだ。信号待ちでグローブボックスを開けると。っ!!車検証の上にちょこんと座った子猫と目が合う(^o^)
居た〜!!と逃げる間を与えず首根っこ捕まえたところで信号が青に。やむなく、また助手席の足下に放ったら、さっさとまたどこかへと逃げ込んでしまった…
「あ〜ぁ、あ〜・・・」。隠れん坊に付き合っているわけにもいかず、目的地では車内に放置して1時間程。立駐で日陰だから大丈夫か。戻ってきてみたなら、全く気配なし。ひょっとして隠れたどこかで寝てる?子猫だから十分あり得る。案の定、コペを走らせ出したら「みゃぁみゃぁ」と鳴き声の連続。振動に苦情を述べているのかも。そんな今日はオーディオを切って鳴き声のBGMかな(^^;
だが、次の目的地へは青空駐車しなければならない。わずかに建物で日陰ができる駐車スペースは埋まっている。どうしようか・・・。このままじゃ、子猫を車内に放置して熱中症にさせてしまう。ダッシュボードはかなり温度上がるからなぁ。どうにか捕まえて、とグローブボックスの奥を漁るが手応えなし。探し出すと鳴き声も止めて息を潜めるようだ。親の猫の鳴き真似をして応答してみたりな、他人には見せられない状況が続く(笑)がタイムアップ。車内に置いていくしかない。気休めに潜んでいるらしい場所の辺りに車体の上から水をかけてコペを離れる。研修2時間。窓の外の青空に子猫は大丈夫だろうか?と気を逸らしてしまう。かなり早歩きにコペに戻ってみたなら……(つづく)

Posted at 2010/10/09 12:22:19 | |
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