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原発ネタです。

東電が福島第一原発の燃料棒全損（メルトダウン）を認めましたね。
しかも、地震から15時間後には溶け落ちた可能性を認めてます。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011051690070240.html
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&rel=j7&k=2011051500190
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110515/dst11051520410017-n1.htm

そんなに早い段階で起きていたと言うと、最初から制御不能に近かったんじゃないか？という思いを持つ人もいると思います。

だがしかし、それは東電によるミスリードだと思うんですよ。


こちらの日経ビジネスの記事（2ページ以降は無料会員登録が必要です）
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110510/219895/?rt=nocnt

これによると、非常用炉心冷却系（ECCS）も止まった際の最後の砦として（ECCSは今回は起動しなかった）、電気を必要としない隔離時復水器（IC）と言う物があるのですが、もともとこれは最長8時間の稼働として設計されていた。

つまり、ECCSが停止した時点で残り8時間と言うのはわかりきっていた事だと。

ニュースを見てた人はアナウンサーが隔離時復水器（IC）の作動予定時間はあと何時間～って言うのを聞いていたはずです。

先ほどの記事の2ページ目のタイムラインをみると、ちょうど8時間後に隔離時復水器（IC）が停止し格納容器の圧力が高まり始め、炉心の水位が下がり始めています。これは設計通りにすべてが動いていると言う事です。


設計段階で隔離時復水器（IC）は8時間の猶予しかない事はわかっていた。8時間でECCSなどが復旧しなかった場合は即座に外部から冷却水を投入しなければならないことも設計段階でわかっていたと言う事。

それなのに、海水投入は隔離時復水器（IC）停止からおよそ20時間後から。

2号機・3号機も同様の対応で、2号機は隔離時復水器（IC）停止後およそ6時間後、3号機は隔離時復水器（IC）停止後およそ15時間後。


3機とも明らかに同じ判断ミスをしてると言う事です。


これはどういう事かと言うと、経営陣がシステムに詳しくなく、最速で判断を求められるときに躊躇したと言う事。


ぶっちゃけていうと「海水入れたら廃炉確定だから出来れば入れないですませたいなー（お金のために）」という考えでいたからですよ。


時系列で言うと、1号機は3月12日午後3時30分ぐらいに水素爆発で建屋が吹き飛んでます。
その時点では2号機・3号機ともに隔離時復水器（IC）はまだ動いてます。2号機はこの後8時間ほど、3号機は24時間以上隔離時復水器（IC）が稼働してます。

つまり、判断ミスで一つ建屋吹き飛ばしてるにも関わらず、2号機・3号機への海水投入の最終手段の判断を下していないと言う事。

本来やるべきは期待できない奇跡の復旧を期待するのではなく、1号機建屋が吹き飛んだ時点で隔離時復水器（IC）停止後即座に2号機・3号機への海水投入をする準備をすべきであったと。

最初の判断ミス（1号機）にも関わらず、2号機・3号機とも経営判断によるミスは指摘するべき点だと思います。



と言うかですね、いったい経営陣はなにを期待して海水投入の判断を遅らせたんですか？