
今日のブログは一昨日のロイターの記事から。
結局、まだ欧州メーカーのディーゼル車には
デフィートデバイスを使い続けてた、という話。
ここ数年で自動車の電動化に火を付けた大騒動。
まだまだ、終息して無かったんですね。
問題のエンジンはOM642、V6ターボディーゼルです。
2022年にGLSがモデルチェンジするまで残ってたのかな。
私が気合を入れて書いた、ディーゼルゲートのブログがありますw
ヨーロッパにおけるヂーゼルエンジン戦略とドイツ
ヨーロッパにおけるヂーゼルエンジン戦略とドイツ Part2
せっかくなので、排気ガス規制を学ぼう♪
せっかくなので、排気ガス浄化のメカニズムも学ぼう♪
結局、VW・AUDIは何をしたの???
欧州における自動車の社会問題を要約すると・・・
欧州はトルクフルな走りの良さと、燃費の良さからディーゼルが大好きだった。
そして、日本で話題になる13年経過の自動車税の増税ですが、このような仕組みが無く
古いクルマを乗り続けられる社会構造で、古い排ガス基準の車が走り続けた。
これにより、欧州は深刻な大気汚染が社会問題化した、という事です。
酸性雨で森が枯れ、石でできた建物や像が溶けてしまった。
そこで、厳しい排ガス規制を導入するも、燃費では日本車に勝てず欧州メーカー各社は、
一大キャンペーンを実施して、よりディーゼル車に傾倒していくわけです。
ですが、EURO6のような厳しい規制のクリアは簡単な事では無く。
対策として、高価なプラチナを大量に使う触媒を使う、尿素水(AdBlue)を排ガスに噴霧する、
そしてマツダがスカイアクティブDで規制クリアしたEGR、という事になる。
ですが、それも満点では無く、その問題点は・・・
触媒:プラチナなど貴金属が大量に必要になり高額
尿素水(AdBlue):燃料のように定期的な補充の必要があり、コストや利便性で劣る
EGR:煤が溜まって閉塞して走らなくなる
というわけで、EURO6をクリアするディーゼルというのは実現可能ながら、
コスト面を考えると、まともに商売するのは難しい商品になってしまうという事です。
日野自動車のエンジン不正も記憶に新しいですが、あれもNOx触媒でしたから根は同じです。
だから各社不正するか、リコール寸前でクレームに耐えるかになってるのが今のディーゼルです。
今回のロイターの記事を見るとメルセデスの不正は尿素水(AdBlue)です。
2015年に書いたブログを振り返ると、私はこんな事を書いてたんです。
尿素を積んでる車にしても、そもそも規制をクリアできているなら、インチキしてないハズで
排ガス浄化を最大に動かし続けると機器の故障なり不具合に繋がる可能性があるのでは?
もしくは尿素水の補充頻度が、年単位サイクルが実現できないとか。
予言者かw
というわけで、欧州車がエンジン車全廃でEVに!と声高に叫ぶ背景は、厳しい法規制によって、
エンジン搭載の自動車は、コスト的に商品として成り立たなくなってるという事ですね。
かと言って、EVもダンピング王の中国相手に、まともに商売して勝つのは無理w
人民を犠牲にした血税を中国の戦略商品には注ぎ込んでるわけで、価格で勝てるわけない。
EU、中国からの輸入EV巡る調査開始 関税導入の是非検討
良く聞くルール変更は欧州の得意技って言うけれど、環境規制の緩和はさすがに無理。
e-fuelは認めても、排ガスや社外騒音の規制は残った上で、という事になる。
エンジン真理教の信者は欧州が手の平を返したって喜ぶけど、そう簡単じゃないよ。
結局、いまのエンジンだって欧州は不正しなきゃ商売ベースに乗せられなかったんだから。
というわけで、欧州って詰んでますね。
ロイターの元記事は関連情報からどうぞ!
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Posted at
2023/09/18 09:36:13