
初めてその歯医者さんに行ったのが、14年前で、お客様の紹介でした。
昔ながらの男性の熟練歯医者さん・・・
実は先日・・・
2度目の入院をされました、現在79歳くらいだと思います。
仕事が大好きで、仕事のしすぎで、(技工も口腔も自身でされるので)
心臓などがかなり傷んでて、
おそらく、診療の復帰は難しいかもしれません・・・
以前は30件以上歯科医を廻っていましたが、なかなか相性の合う
歯医者はいませんでした。というのも僕の歯は難しいみたいで・・・
夜寝るときは歯ぎしりをして、ガタガタなうえ、
それが原因での歯周病+歯が弱い!いやな患者なのです(笑)
でもその先生は僕の歯を診て、何も言い訳を言いませんでした・・
【あくまで僕の見解なので、歯医者さんはどうか誤解のないように】
現在の・・・
【痛みの少ない、最新テクノロジーの治療法】
【患者と共有する丁寧なカウンセリングの説明】
【優しく丁寧な治療】
【最新の噛み合わせ技術でマウスピースを使用した治療】
僕の歯医者さんは、そのどれにでも当てはまらない・・・
「触診の徹底」「技術のスピードの早さ」「匠な巧さ」「義歯の技工の精巧さ」が衝撃でした。
僕も職業柄、最新のお薬やデータによる3Dデザイン解析の機材はありますが、
所詮、触診と技術の上手さがないと話になりません、
技術が早く巧くないとお客様にはすぐに見透かされますし、
その後の扱いが持たないとへたくそだと思われる、
その方の微妙な表情や、言葉の語尾、それらはすべて、
「第六感」に等しい感覚で接しています。そんなことを職業は違いますが、
まだまだ30年の経験しかない僕に教えてくれたのは・・・その先生でした、
その先生が・・・1回目の退院後先生から電話がかかってきました・・
「どうぞ、どうぞお越しください」って言ってくれて、
さっそく診察に行き・・・診察途中で、先生はいつもの様に凄いパワーの集中力で、
診療していました・・そんな時先生はこんな事を言いました。
「〇〇さん~僕が死んでもあなたの歯が治ってちょっとでも役に立ったこと、
こんな歯医者がいた事を忘れんでくださいね~」って・・・・
僕は口を開けたまま、涙が止まりませんでした。
その信頼できる先生は、今日他界しました。
お通夜の席で、喪主の息子様が・・・
父は倒れても最後まで・・・
「明日は私しかできない患者さんが来るから、ここで死ぬわけにはいかない」と
専属医師の方に何度も何度も、言っていたそうです。
本当のプロ職人です。享年79歳・・今まで本当にありがとうございました。
次は息子様にお世話になります・・・・
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Posted at
2011/07/19 12:26:45