2024年01月28日
2024年1月28日。
今日、実家のおばあちゃんが天国へ旅立ちました。
92歳になったばかりでした。
認知症も酷くなく、耳は遠いけど普通に話も出来てあと3年以上は大丈夫だと思っていました。
スイスポ買ってからはいつも実家で洗車していて、その度にいつも
「赤い車似合ってるね。カッコいいね。」
と、無駄にせっせと洗車している自分に話しかけてきていつも
「はいはいありがと。今忙しいから。」
とあしらっていました。
最後に会った日もそうです。
適当に返事して、終わったらまた来るねーって言ってそそくさ帰る。
そんないつも通りのやりとり。
いつもは
「またこー(また来いよー)」
っていう言葉を最後に実家を出ていくのですが、最後の日だけその言葉を聞いた記憶がありません。
歳も歳だっていえばそれまでですが、まだ全然元気だったので突然の訃報に驚きが隠せません。
今日は、普段はあまり夢の記憶が無いのですが、今日は何十年ぶりかというほど鮮明に夢の記憶がありました。
とても不快な、でも不思議な夢でした。
幽霊がいる夢でした。
基本的にそういうのは苦手で大嫌いなのですが、何故か今日の夢の幽霊は親しみがあり、全く怖くなく、でも自分についてくる不思議な夢でした。
朝起きた時
「変な夢見たなー」
と思いました。
自分は昔から虫の知らせを感じる事が多々あり、おばあちゃんもそうでした。
鮮明に覚えているのは、自分が小さい頃、おばあちゃんが誰もいない玄関に向かって
「どちら様ですか?」
と言っていた事です。
「誰もいないよ?」
と教えるとおばあちゃんは
「あぁまた誰か死ぬなこれは」
と言って、大体1週間以内に葬式の回覧板が回ってきます。
怖い時なんか屋根の上見て
「あれ?誰か立ってるよ。嫌になっちゃうな」
と言って誰もいない普通の屋根を見てつぶやきます。
それは自分にも若干受け継がれたようで、一部の友人の間では有名でした。
初めて経験した時は、妙な付き纏うような影が視界から離れなくなった時です。
初めての経験だったので、疲れているのかと思っていました。
すると、よく一緒に遊んでいたおじさんが亡くなったと連絡がありました。
それが人生初めてのお通夜で、たくさん泣いた記憶があります。
ばあちゃんはよく
「変な事があったら人に話せ」
って言ってました。
だから自分も妙な黒い付き纏うような影が見えた時は人に話した方が良いのだと思いました。
次に見えた時、友人1人に話しました。
すると数日後に話した友人が事故に遭いました。
0.1秒でも早かったら命はなかったと言える幸運な事故で、たまたま吹っ飛んだ場所が空き地だったので骨折で済みました。
普通なら民家のコンクリート塀に叩きつけられて死んでいる事故でしたが、その時は取り壊して土だけになっていた小さなスペースに飛んで軽傷?で済みました。
流石に衝突の衝撃で骨折はしてしまったようですが。
それから「2度と俺に話すな!」と釘を刺され、この話は割と周りで有名になってしまいました。
今ではもう見える事はありません。
話が脱線しましたが、だからこそ今日の夢は違和感の残る不思議な夢として鮮明に残ったのです。
訃報を聞いてすぐに実家へ帰り、冷たくなったおばあちゃんを見ました。
どこからどう見てもスヤスヤ寝ている姿にしか見えません。
でも、触ってみると、まるで鉄パイプのような冷たい手でした。
自分はおばあちゃん子です。
母親や父親の記憶よりおばあちゃんの記憶の方がたくさんあります。
小さい頃はとにかく厳しかったおばあちゃん。
でも、出てくる思い出は笑っているおばあちゃんの顔ばかりです。
怖いけど優しくてよく笑うおばあちゃんは、最後も一切苦しんだりした様子もなく、眠ったまま天国へ旅立ったような安らかな表情だったので、みんな起きて来ない異変に中々気づかなかったようです。
15時を過ぎても起きて来ないので起こそうとして、冷たくなっている事に気づいたようです。
生前おばあちゃんが言っていた理想の死に方通りでした。
「いつでも好きなものを好きな時に食べて、自分の家で眠るように死にたい。」
前日も92歳なのに寝る前に三ツ矢サイダーを飲みながらミカンを食べていたそうです。
人が急死した時、残された人は何を思うのでしょう。
「もっと話しておけば良かった」
「あの時ああしていれば。」
自分は違いました。
最初に頭に浮かんだのは
「本当に今までありがとう。ありがとう。ありがとう。」
悲しくて、辛くて、現実をまだ受け入れられなくて、それでもこれまでの後悔は無く、ただただ「ありがとう」を届けたい。届いてくれたらいいなと思っています。
沢山の思い出、沢山の言葉、沢山の笑顔。
帰るといつでも笑顔で出迎えてくれる。
そんな大好きだったおばあちゃんに
「今までありがとう。大好きだよ。」
と天国までこの想いが届いてくれたら良いなと思います。
ありがとう。またいつでもこー!
Posted at 2024/01/28 23:44:48 | |
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