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2008年12月25日 イイね!

憧れのカフェレーサー

憧れのカフェレーサー5年前スポーツスターと入れ替わる形で、私の手元を去ったヤマハSR400。
雨と曇りの日を除き、昼夜問わず乗っていました。
60年代初頭に英国車を乗り回していたロッカーズに憧れ、セパレートハンドルを入れてSRをカフェレーサーにしていました。
『乗っては掃除』を繰り返すこと8年。不本意ながら保管場所の関係でお別れとなりました。
手放したことはとても後悔しているのですが、実はまだ家に1台あるのです。
そう、前に少しだけ登場した弟の白いSR400。
実はスポーツスターが来るまでは我が家には2台のSRがあったのです。


現在弟は家を出ており乗る機会も少なくほぼ置きっぱなし。特に冬は見向きもしません。
彼は年に数回しか乗らない為、稀に私が勝手に乗って楽しんでいます。

最近私が単気筒に乗りたい熱に見舞われているので、先日、また勝手に弟のSRを持ち出してきました。

寒いのを少し我慢して、駐車場から出しチョークを引きます。
それからデコンプレバーを握って少しキックレバーを降ろすとキックの圧縮は抜けピストンは上死点へ。
キックレバーを上へ戻しそこから勢いよく踏み込みます。

この作業を数回繰り返せばエンジンはかかります。

キックの始動もデコンプレバーを使えば『儀式』と言われる程大げさなものではありません。
しかし、失敗すると凄い勢いでキックレバーが押し戻されるので注意は必要です。

暖気が完了したらいつもの道の駅へ。

このSRもセパレートハンドルとバックステップを装着したカフェレーサー仕様。
アップハンドルのスポーツスターとは大きく異なる前傾のポジションで長距離走行には全く向いていません。
かと言って400ccの空冷単気筒エンジンは鋭い吹け上がりもなく、官能的でもありません。
しかし低いセパレートハンドルに手を置きタンクを抱え込むようなポジションに納まると、その細い車体との一体感は増し、バランサーのないエンジンから伝わる振動はスピードが出ていなくても自然とレーシーな気分にさせてくれます。

遅いオートバイながら30分も走れば目的地に到着。

缶コーヒーを飲みながら一休みしているとトントントン・・・と入口から歯切れの良い単気筒の音が聞こえてきました。
聞き慣れた音。
これまたSRに乗る友人でした。

こちらのSRはロケットカウル、AJSタンク、セパレートハンドル、シングルシート、バックステップを付け完全に60年代の英国カフェレーサーを意識した仕様。
それに加え中身はカンリン(OS技研の二輪部門)の560ccエンジン+FCRキャブと走りも高性能。

一通りカスタムも行き届いているこのオートバイですが、一つだけ欠点が。

外装も機関もレーシーな仕様なのに、制動装置はなんと前後ノーマルのドラムブレーキのまま。
ドラムブレーキは近代的な制動装置であるディスクブレーキに比べ圧倒的に効きが甘いのです。
ノーマルの400ccエンジンで街乗りだけなら必要十分かもしれませんが、560ccエンジン+FCRキャブだとその甘い制動力ではかなり不安です。

SRはデビュー時(78年)にディスク仕様だった為、その後85年にドラム仕様に変わってからもフロントフォーク下部にディスクブレーキキャリパーを取りつける穴が残っています。(01年から再度ディスク化され今年生産中止)
この穴を利用すれば01年以降のSRや他車のディスクブレーキキットを組む等して、作業面とコスト面からも比較的楽に制動力を上げられるのですが、ドラムブレーキはシンプルでクラシカルな外観が魅力であり、旧式の乗り物好きはこれに拘る人も多いのです。

友人もレーシーにするのは大賛成だけど、お気に入りのドラムをディスクに変えるつもりはない様子
私も空冷単気筒、始動はキックスターターのみといったクラシカルな仕様のオートバイにはドラムブレーキの方が似合う気がします。
このような好みの問題から、長年チューンドエンジン+ドラムブレーキという性能的にアンバランスな組み合わせだったのですが、この度ほぼ完全な解決策が施されていました。

制動力とクラシカルな外観の両方を有するそれは
ツーリーディングの『カンリン製レーシングドラムブレーキ(フロント)』。
まるで60年代のレーサーに付いていそうな立派なドラムブレーキです。

SRにはもったいない程高価な代物。

大きなアルミパネルの内側には無数の冷却フィン。
ヴィンテージ車のようなドラムブレーキ+スポーク+H型リムの組み合わせにはうっとりです。
ノーマルに比べ幅も外径も大きく迫力があり、貧弱なSRのフロント足周りが力強く大変身。
それでいて全体のクラシカルなイメージも全く崩れません。

Tri-ton(トライトン)をはじめその他、日、英、伊のクラシックレーサーにもぴったりでしょう。

スポーツスターのエンジンをノートンのフェザーベッドフレームに乗せてカフェレーサーを作ったらこのブレーキが似合いそうです。
名前は勿論ハーレー+ノートンでHar-ton(ハートン)ですね。

やっぱりカフェレーサーもいいなあ。






↓SRの写真
Posted at 2008/12/25 19:31:50 | コメント(3) | トラックバック(0) | オートバイ | クルマ

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