
夢のマイホームと言われる時代がありましたが、これからは家余り時代で、空き家対策が行政挙げて取り組まれるなど、住宅事情が大きくかわってきています。これは、福祉面でも大きな変革を求めていることでもあります。
今、世の中には色んな介護サービスがありますが、デイサービスやホームヘルプサービスにおいては、顧客獲得合戦や収益の確保が難しいことから、閉鎖や縮小するところが増えています。
デイサービスは施設に通って利用しますが、それには送迎が伴います。ホームヘルプも利用者宅を訪問するので、移動が伴います。前者は送迎加算はありますが、それ以上に移送スタッフの人件費がかかります。また、ホームヘルプも、移動時間に人件費が発生しますが、その間は介護報酬は保障されません。
つまり、移動時間を短くしないと、収益面でのロスが大きくなります。でも、不思議と介護サービスを利用するにあたって、周りの目を気にしてか、家の近所にあるサービスは利用しない傾向にあります。
言葉は悪いですが、課題は利用者をどれだけ効率よく送迎するもしくは訪問できるようにするかということです。
でも、介護とは生活そのもので、例えばトイレに介助がいる場合、トイレって毎日同じ時間に使用するわけではありませんから、効率よく訪問することは本来不可能です。
ですから、必然的にサービス提供拠点と利用者宅の距離が近いことが大事となり、サービス付高齢者住宅や高齢者マンションなどが必要とされています。
これは、高齢者をまとめて収容するというようなマイナスイメージのものではなく、高齢者の方も比較的気軽にサービスが利用でき、住まいのすぐ近くに介護スタッフが常駐しているという大きなメリットがあり、一人暮らしの方にも安心です。
また、これは商業施設にも有効で、郊外型施設が多い現在ですが、これからは高齢者が増え
郊外の店舗に足を運べない時代がきます。そうなると、顧客が集中している地域に優先的に店舗もしくは移動販売が整うことが考えられ、結果消費者にもメリットが生まれます。
あくまで主観で理想論ではありますが、確実に言えるのはサービス付高齢者住宅は必要な施設です。課題は、建設に伴うお金と、高齢化率も持家率が高い農村部で、はたして普及するのか?といったところです。
写真は神戸新聞より
Posted at 2012/08/04 09:30:11 | |
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