
日本の各種施策は、家族中心・家族(具体的には夫婦と子供のいる世帯)がいる前提で進められてきていることは有名です。
例えば、有名なところでは生活保護制度。これは個人を保護するのではなく世帯を保護します。
また血縁者がいれば、行政から扶養出来ないかという問い合わせがあります。
生活福祉資金でも同様で、世帯に貸付となり、世帯収入があれば家族助け合いの精神から貸付ができません。逆にいえば、住民票の交付などにおいては、家族であれば代行できるし、臓器提供なども家族の意思でできることもあります。それくらい、家族の関わりというものは根強いものとなっています。
一方で総務省によると、2010年の調査では、一人暮らし世帯の割合が31.2%となり、初めて全体の3割を突破したとのことです。これは、高齢化が進み伴侶がなくなったことや若者の未婚化が大きな原因と考えられています。
私の数少ない経験での話ですが、失業して貧困に陥っているのは、多くが一人暮らしです。
一人暮らしは家族の支援が受けられないだけでなく、家賃・光熱費など言わば余分な支出に対しても一人で支払うため、貧困に陥りやすい面があります。
50歳の男性で一度も結婚したことのない割合は約20%、25~29歳では約70%、みんカラ世代?の40~44歳では未婚率が急増しています。その原因として考えられている1つが、不安定雇用による低収入です。
その子らを支えるため、定年退職後も働かなければならない親も多いです。家族が支えるのが当然という日本では、働ける家族が働いて稼ぐしかありません。そんな状況を親が嘆き、子が卑屈になり、引きこもる事例も多いです。
では、福祉大国スウェーデンはどうでしょうか。スウェーデンは、日本人が嫌う「個人主義」という風潮があります。しかしそれは、自分勝手に生きていくというものではなく、一人ひとりの自立・自活の大前提としての機会の平等を保障し、人生のやり直しを保障する風土が根付いているということです。
意外かもしれませんがスウェーデンは、超競争社会です。日本よりはるかに厳しいと言われており、「働かざる者豊かになるべからず」という思想です。また、犯罪率も高いです。でも、幸福度は非常に高い事でも有名なスウェーデン。日本人がイメージしている個人主義とは違うようです。
一人暮らしが30%を超えた今、日本も世帯から個人を対象とした施策展開をする時期にきています。でも、家族主義は弊害ばかりでもありません。家族だからこそ、わかりあえることがあります。血は水より濃い?
また、現在の施策では家族が必要なわけで、家族との仲が悪く、支援を受けられない人もいるので、家族は大切にしましょう!
(参考)
京都新聞
写真は外したレカロフルバケ。旧おかたい号から移植された代物です。長い間お世話になりました。しかし、ブリッドがコトコト音がするので、いつでももとに戻せるよう、レカロも臨戦体制です(笑)。なかなか取り付けに苦労しています。
Posted at 2011/12/23 00:06:12 | |
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