
思い起こす事約3ヶ月前、彼の81の聖地で観た数冊のアルバム。その中には、写真というより作品と呼ぶに相応しい、また昔の記憶を呼び覚ます眩いばかりの光景が、L判のキャンパスに繰り広げられていた。もしあの日あの作品集を観ていなかったら、今回の合宿参加はなかったであろう・・・・・・・・・・
という訳で、諸先輩方にお誘いをいただき、
【club81.net写真部 冬の合宿】に初参加。
参加者はtakeshi氏、ゐづみ氏、XL氏、mathilda氏、そしてアタ氏の5名。私を含めて各氏の愛車をご存知な方は察しがつくと思うが、あのようなクルマでの雪国ドライブは、ドライバーやクルマ自体にとってダメージがデカ過ぎる(爆)。という訳で、今回の旅のお供はレンタカーの「ヴォクシー号」。
写真撮影が目的の合宿なだけに、必須アイテムはカメラ。だが私の手持ちは、超望遠対応ながら所詮コンデジ的なカメラ1台のみ。これだけではさすがに心許ないので、今年初めに勤務先の先輩から拝借していたデジタル一眼ダブルズームキットも持参。
ところで撮影経験の方だが、オフ会等で停まっているクルマを構図を吟味しつつ撮影した経験はあるが、動いている被写体を撮影するのは久しぶりで、経験値ゼロに等しい。今回の主な被写体は走っている列車。事前に練習が必要なのだが、近所の線路脇で実戦に備えようと機会を伺いつつも結局機会に恵まれることはなく、いきなり本番。しかも撮影機の主力に据えたのは、前述の「借り物デジイチ」。初参加の不安。不慣れな機材からくる不安。さて、どうなることやら・・・・・・・(笑)

さて今回の旅、初参加なだけにサプライズな出来事の連続だった。おまけに記録的な大雪による波乱の連続。サプライズに波乱が加わると、一体どんなことになるのか。ここからは、怒涛の2日間の顛末記。

しなの鉄道線で「169系国鉄色」を撮影するのが今回の旅行の目玉企画。
カメラセッティングOK。準備万端で撮影に臨むも、先にこの場所に現れたのは「EF64重連の貨物列車」。轟音と共に我々脇を通り過ぎるタンク車の列はトンネルに吸い込まれて行く。するとその影から今回の主役が!まさかこの場所で貨物列車とすれ違うなんて・・・・・・
不意を突かれた主役の登場&塗色の違う3連が後ろに繋がっていることに一同落胆。「こんなの聞いてねーよ」って。

ポイントを移動し、先程の編成が折り返して帰ってくる様子を俯瞰にて撮影。しかし、当たり前ながら今度は今回の目的に反する塗色の車両が先頭。まぁ私的には、普段見ることのない塗色の列車なので、かなり新鮮に映ったのだが。

現在も東急の第一線で活躍している8500系。しかし第一線での役割を終えた後も廃車にならずに運良く生き永らえた機体は、故郷から遠く離れた「長野」の地で、ひっそりと余生を送っていた。この型式は東急線のみならず、東武伊勢崎線系統にも直通で乗り入れている。普段通勤でこの型式に乗る機会がある私にとっては、「まさか長野の地でコイツと出会うなんて」と、何だか不思議な気持ちになった。

今回撮影した写真の中で、私的に最高の出来と思われる一枚。長野電鉄夜間瀬駅にて撮影。この他に茶色に白ラインを纏った同型式が走っているが、私的にはこちらの方が好み。

長野界隈での撮影を終え、反省会&宿泊の地である富山へと向かう。しかし、この道中でもサプライズ。某所の某トンネル内ではクルマ3台の玉突き事故で通行止め。挙句、迂回して何とか辿り着いた上信越道も記録的な大雪故に途中から通行止め。強制的に下ろされた県道は大渋滞。
それにしても物凄い雪 雪 雪。我が背丈よりも遥かに高い積雪量。こんなの初めて見た。反対車線では、スリップして坂を登り切れないトラックが多数。スキー帰りの他県ナンバー車も目立つ。ちゃんと家まで帰れたのかな。

予定より約3時間遅れで富山駅前の宿泊地に到着。チェックインを済ませ、ゐづみ氏御用達の居酒屋にてそれぞれのカメラを持ち寄り、液晶に表示される画像を観ながら反省会。おまけに一同空腹の限界だったのか(少なくとも私は限界を超える直前だった)、平らげた料理の皿の枚数は尋常ではなかった。積み上げられた皿を見た店員の一言「スゴイ食欲ですね~~!」。しかし、このお店の店員といい、明くる日のJKといい、富山の女性は気さくなのか。会話の端々に、何とも言えない暖かさが感じられた。

ホテルの部屋から撮影した富山駅。明くる日、この駅を含めた北陸界隈が大雪故の大混乱の舞台になることなど、誰も想像していなかっただろう。
2日目。
ヤバイ!!寝坊!!!皆様を待たせてしまった!!!!(爆)
荷物を積み込み、早朝6時頃ホテルを出発。

2日目いきなりのサプライズ。路面電車が「何だか変な方向向いてるな~」なんて思いつつ、よ~く見てみると、
脱線している!!!!
路面もレールもガチガチに凍結し、乗り上げて脱線してしまったのだろう。この後どうなったのだろうか、復旧できたのかな。リレーラーがあれば簡単に復旧できるのに(爆)。

2日目最初の撮影ポイントは跨線橋の上。車道は散水装置の恩恵で除雪されているが、歩道は除雪されておらず膝よりも高く雪が積もったまま。こんな状態では歩道は歩けないので、車道を行客。道行くクルマを徐行させつつ何とか頂上まで辿り着き、歩道に積もった新雪を踏み固め足場を確保する。しかし、定刻になっても目的の列車は現れない。まさか運休?諸先輩方が携帯情報網を駆使した情報収集の結果、運休確定。失意な気持ちを抑えつつ現場を撤収後、よりライブな情報を仕入れようと最寄り駅の「千里(ちさと)駅」へと移動。
駅前は通学の足を失った高校生達で溢れかえっていた。状況を訊こうと、勇気を出してJKに話しかけてみる(笑)。
僕 「電車動いてないの?」
JK 「はい。昼くらいまで運休みたいです」
僕 「そうなんだぁ・・・それじゃ学校どうするの?」
JK 「今日は学校休みです。」
僕「おぉ!よかったじゃん(笑)。気を付けて帰ってね」
JK 「ハイ!」
嗚呼 ・・・ シ ア ワ セ(バカ爆)
素性不明な怪しいオッサンの不躾な質問に快く答えてくれたJKに感謝感謝(笑)
この後すぐに、お父さん(?)がクルマで迎えに来てた(残念爆)。
この日の北陸地方は記録的な大雪だったらしく、北陸本線界隈の鉄道は軒並み運休。後から知ったことではあるが、この日は鉄道だけではなく道路も前日の夜から大混乱だったらしく、立往生したクルマのドライバーに炊き出しまで行われたらしい。

「キハ58系国鉄急行色」。これがお目当ての車両。撮影ポイントの一駅手前の越中八尾駅に停車していた。ゐづみさんが入場券5枚を一括購入。平日、朝、運休。誰もいない駅構内にカメラを携えて大の男達が5人。手を変え品を変えレンズを変えアングルを変え、撮影タイム。
私も普段は電車通勤の身。毎日利用するなら最新型の快適な車両がいいに決まっている。しかし、こういった風情あふれる車両もいいんですよ、味があって。遠目からだと判らないが、駅のホームで、触れられるくらい間近な距離でみてみると、押し寄せる歳には敵わないといった感じ。この車両、今年の3月で定期運用から退く運命だそうだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局この日は、18:00まで運休だったとさ。

高山以南は平常運行しているとの情報が入り、私達一行も南下。久々野駅付近で最後の撮影。キハ85は予定外の被写体だったが、これだけ間近で見たのは初めてだったのでとても新鮮だった。
帰路は予定を変更し、美濃加茂から東海環状道へ入り、豊田JCから東名高速に合流、一路東京へ。東名に入ってから某スウェーデン製のクロスカントリー車に後ろからパッシングを浴びるも、追い抜かれて顕になった独特の「八の字テール(/ \)」を見るにつけ、「あれは糞したくて辛抱たまらなかったんだろう」と。最寄のSAに入らなかったところをみると、多分間に合わなかったんだろうな(笑)。
途中足柄SAに停車しディナータイム。私とXL氏は彼の有名な「佐野実」氏監修のラーメンを堪能。魚介ダシ強めのアッサリ系だったが、まぁ可もなく不可もなく。美味い部類に入るのだろうが、昔某テレビ番組で寸胴をひっくり返していたあのパワーは・・・残念ながら感じられなかった。
埼玉→東京→山梨→長野→新潟→富山→岐阜→愛知→静岡→神奈川→東京→埼玉
レンタカーの積算計は1100キロ台。諸先輩方と行動を共にするのは今回が初めて。プラスお泊まりのオプション付き(笑)。初体験な私にとっては楽しい出来事の連続、ぎっしり内容の詰まった楽しい2日間だった。
平日休みを取った都合上、勤務先におみやげを誂え、ついでに私自身にもおみやげ。「ケロリンの風呂桶」、前々からず~っと欲しいと思ってたんだなぁ~これが(笑)。
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Posted at
2011/02/07 12:23:56