2011年01月13日
こんばんは。皆様いかがお過ごしでしょうか。
平成22年も、残すところあと353日になりました(爆)。
さて、ずーっと以前に(ほんと、ずーっと以前)、Yahooのトップページの下の方にある「みんなのアンテナ」コーナーで、「のぞき」についての特集がありました。中々興味深い内容でしたが、その特集を読んでいるうちに、昔我が身に振りかかったある出来事を思い出しました。
そう、我が家も覗かれたことがあるんです・・・・・・・・・・
以下、事実に基づいた記述です。いかんせん年数が経っているのでいろいろ記憶が曖昧ですが、多少脚色も織り交ぜつつ、編纂してみました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「マロンブリッジ集落民家覗き事件」
これは今の一軒家に引っ越す前、賃貸アパートに住んでいた頃の出来事。
何年前の何月かは失念したが、時間は夜の10時過ぎ頃。身に付けていたものは半袖シャツとパンツ一丁。窓は開け放ち、外からの視線を遮る物はレースのカーテンと網戸のみ。暑い季節だったはず。
間取りは2LDK、一階101号室。駐車場に面した側がリビングと寝室。その反対側が玄関とキッチン、トイレと風呂。
その日僕は帰宅後、家族で夕食を済ませたのち風呂に入り、晩酌の酔いも適度に廻ってきたところで、寝室で布団に寝っ転がって一息ついていた。
パートナーはキッチンで家事、子供はリビングで遊んでいた(寝ていたかも)。何の変哲もない普通の日常。
ボケーッと天井を見つめていたと思う。外から「ガサッ・・・ガサッ」と、砂利を踏んだ音がした。駐車場はアスファルト張りだが、固めきれなかった小石が無数に転がっているから、その上を歩くと必ず音がする。
(ネコかなぁ~)なんて思いつつも、特に気にも留めずにいた。
・・・・・が
・・・・・感じる・・・・・何かを感じる!
(視線!? 見られている!?)
(動物じゃなくて、何か別な物なのか!?)
若干の緊張、そして躊躇。でも、しかし、外を確認せずにはいられなかった。
カーテンと網戸を同時にガバーッと開けてみる。すると!
ザザザザザザザザッ!!!!
僕の視界に飛び込んで来た者、それは動物ではなく、
一目散に走り去る ニ ン ゲ ン !! (爆)
逃げ去る人間に向かって思わず大声で叫んだのだが、何て叫んだかは憶えていない。しかし有り得ない状況に鳥肌が立ち、サーッと血の気が引いたのははっきり憶えている。
僕の大声にビックリしたパートナー。
「どうしたの?」
「いやどうもこうもないって!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
事の顛末を説明する。
「怖いね~」なんて話しつつも、
「まぁ、あんだけ大声で追い返してやったから、二度と来ね~べ(笑)」
心の中で思う。
(のぞきかよ!!ケチな野郎もいるもんだなぁ・・・しかも寝てたの野郎(オレ)だし!!残念!!!ザマァ見ろ(笑))
これで締めくくりのはずだった。
し か し
キッチンに居るパートナーが僕を呼び、言い放った衝撃的な一言。
「玄関の方に誰か居るよ・・・・・・・・」
さっきの奴か?でも、普通もう一回は来ねーべ (爆)
しかし・・・・状況的及びタイミング的に・・・・さっき逃げてった彼以外考えられない。
ヒソヒソ声で作戦を立てる。
不安だらけ、怖かったけど、A作戦(ちなみにそれ以外の作戦はありませんでした爆)いざ実行。
靴を履いて、武器を片手に寝室側から外に出る(掃き出し窓なので出るのは容易です)。
ちなみに武器は、親父から貰ってリビングに立て掛けてあった『流木の杖(福島県の某沢から採取。←コレ本当 ベギラマが無限に使える。←コレは大ウソ爆)』。
足音を発てないようにソーッと、ゆっくりと、玄関側へ回り込む。
・・・・・・・・・・
あと一歩踏み出せば玄関側。かくれんぼで鬼の様子を伺うように、顔半分だけ出して様子を見てみると、そこにはとんでもない光景が!!!!
ウチの玄関ドアの前にしゃがみこんで、ドアにある郵便受けのフラップに両手を突っ込み、中の様子を伺っている一人の男がいる!!!!!
鳥肌が立った。生きた心地がしないというのはこんな時の心境か。
「ノゾキ~~~~~!!」と叫ぶと同時に彼に向かって突進する僕。
片手には『流木の杖(攻撃力+69←コレ本当かも爆)』。
不意を衝かれ慌てた男は、さっきと同じように一目散に逃げ出す。
追いかける僕。
逃げる男。
追いかける僕。
逃げる男。
僕の靴が脱げる。
お構いなしで追いかける僕。
お魚咥えたサザエさん状態(爆)
一々細かい事気にすんなよ。ねぇ・・・小姑みたいな些細さん♪(内容とは無関係爆)
足の裏が痛い。
息も上がってきた。限界。
男も限界なのか、走るのをやめ、こちらに向かってくる。
や、やべぇ!!
やられる前に『流木の杖』で攻撃。
2・3発ブン殴ったところで杖が折れる(爆)
武器屋サーン、この杖インチキなんですけどぉ~~(爆)
素手対素手。膠着状態。大の男2人が夜の住宅街でハァハァいいながらもみ合ってる様子ってまさに
地 獄 絵 図
こうなったら逃げられまいと、男の半パンスウェットとトランクスの中に右腕を突っ込み、抱え込みに入る。
しかし、パンツをも脱ぎ捨て逃げ失せようとする相手。
そ、そうはさせないゾ!!
スウェットとトランクスを上に上にと持ち上げる僕。
ここは静まり返った夜の住宅街。通常有り得ない事態。何やってんだべ俺(爆)
誰も助けてくれない。
2人きりの、とても濃密な世界。
こうなったら多勢に無勢だ。もう後には引けないので助けを呼ぶことにした。
静まり返った住宅街に僕の叫び声がこだまする。
「ノゾキ~~!! ドロボ~~~!! ケイサツ~~~!!!」
正確には泥棒ではないのだが、この際何だっていいでしょ!
とにかく声の限りに叫びまくり助けを呼んだ。
しかし、悲痛な叫び声に誰も応えてはくれない。
必死で、燃え尽きそうなくらいのアツい叫びも虚しく、冷え切った周囲の空気。
普通に日常を過ごしている者達と、非日常を過ごしている者達の 温 度 差
しかし、こんな状況にもめげずに、必死で叫び続ける。
「勘弁してください!勘弁してください!・・・・・!・・・・・・・・・・・$#”!&<?{|」
息も絶え絶えの男。やっとの思いで絞り出したであろうその声は、僕の心には響かない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんな状態がどのくらい続いただろうか。
相変わらず挙動不審な男達2人は、縺れ合いながら住宅街を歩き続ける。
「許してください・・・・・・見逃して・・・・・・」繰り返すのは男。すでに死にかけ。
「ノゾ・・・・・・・ケイサ・・・・・・・・・・・・」喚き続けるのは僕。すでに死に掛けその2。
(疲れたなぁ・・・・)諦めかけようとしたその時、天使の囁きが。
「警察呼びましょうかぁ~!?」
女性が異常に気付き、ベランダの上から声を掛けてくれた。
(安堵笑)
「助かったぁ~・・・・・・・」
(笑)(笑)(笑)
さっきまでは完全2人の世界だったのに、いつの間にか僕達の周りは人だかり。通報してくださった某奥さんには感謝感激!!(ありがとうございました)
ここで、人だかりの中の一人が男に向かって一言。
「アレ!○○さん?」
(なんだ?コイツ近所に住んでるんか?)
思わずその人に訊いてみた。
「この人、ここら辺の人なんですか?」
「あ、はい。すぐそこの、○○さん」
マジでぇ!! (爆)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
程なくして、ハッピーハンド署の警察官が現場へ到着。
警察官に事情を説明する。自宅を覗かれた事や、今この場所にいる事情。
やりとりした詳しい内容の記憶は飛んでしまっているが、警察官から言われたこの言葉は今でもはっきり憶えている。
「あなた、今手に持っている棒で相手をひっぱだいたと思うんです。だけどそれは正当防衛ですので、傷害にはあたりませんので安心してください。相手がどんな武器をもっているか、判りませんからね」
冷静ですね、警察官。
先程までの、まるで生きた心地がしない心境とは正反対の、すごく安心感に満ちた感じ。でも、緊張感は続いている。
「犯人はこのまま連行しますんで、あなたもすぐに警察署に来てください」
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集まってくださった人々にお礼をしつつ、真夜中の喧騒を後に独り家路へと向かう。
あっ!そうそう!!もちろん ハ ダ シ (守備力-69)。そして片手には、すでに寸断されて本来の役目を果たさない状態の『流木の杖』 (爆)
途中、心配して出てきた嫁と出会う。寝ていたであろう幼娘はしっかりと起きていて(爆)、嫁の腕にしっかり抱かれている。
「靴は落っこちてるし、折れた棒は散らかっているし、心配したんだよ。大丈夫?」
「あぁ、何とか(笑)。これから警察に行かないと。俺呑んじゃってるから、連れてってくれる?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハッピーハンドポリスステーション。
照明は最大限に落とされ、独特の、何だか場違いな雰囲気。より一層酔いが醒める。
奥にある、デスクが整然と並べられた事務所のような部屋に通され、取調べの始まり。相手は白髪交じりの、見るからにベテラン格の警察官。
「すいませんねぇ~夜遅くに。まぁ、一応ね、今回の事件であなたは容疑者を現行犯確保した逮捕者(この単語が正しいかどうかは、記憶が曖昧で定かではありません)になりますんでね、いろいろ経緯をお聞かせください」
「は、はい・・・・」
こっちは被害者なのに何故こんなに緊張するんだろうね。相手が警察官だと(笑)。
ここから、超ロンゲストタイムな取調べが始まる。
どこの角を曲がった時に何があったか、何て叫んだか、どこでぶん殴ったか、どこで靴が脱げたか、通報したのはいつ誰ん家の前か・・・・・・・・etc
そんな事一々憶えてねぇ~っつ~の!!!(爆)
とにかく必死で詳細等憶えていない事を伝え、間違っているかも知れないけど、できる・・・・・限り・・・・・記憶の・・糸を・・辿り・・・な が ら、 調書の作成。
ただそのお巡りさん、なかなかのキャラクターの持ち主で、喋りのイントネーションや言い回しが面白い。出身は茨城西部か栃木南部か。分かり易くいえば、U字工事の片方の喋り方にそっくり(笑)。
奥の暗がりの先の、おそらく取り調べ室の方から警察官の怒号が聞こえる。
「&$#‘>。!!#7¥~^:?!!!」
犯人、ガッツリ絞られている模様。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
調書の作成が終わり、今回の件について色々教えてくれた。
「いやぁ・・・容疑者ね、犯行を認めたよ。うんでね、その理由がね・・・・・・・・
若い夫婦の性○為の声が聴きたかったから
だってさ(笑)。笑っちゃうべ(笑笑)。
いやぁね、気持ちも解らんでもないけどねぇ、今時ビデオでも何でもあるべよなぁ。その辺で止しとけばいいのに、本当に覗いちゃだめだべよなぁ・・・・」
「いやぁ~~!気持ち悪い~~!!」黄色い声で、パートナーは言ったはず。確か。
警察官は続ける。
「お宅にずっ~と目を付けてたんだってさぁ・・・若い夫婦が引っ越してきたってね。昼間も仕事の合間にもねぇ・・・何回か見に来てずーっとチャンスを覗っていたみたいなんだけどな、それがたまたま今夜だった訳だ。大瓶5本呑んでたって言うから、相当酔っ払ってたんだナァーコレが。洗濯物とか、外に干してたでしょぉ。そんなね、何気ないところで家族構成とかバレちゃうからねぇ、なるべく中に干した方がいいかもしれないねぇ」
ずっと目を付けられていたって・・・(爆)
そこで、気になる犯人像ついて訊いてみた。
「集まった人が○○さんて言ってたんですが、近所なんですか?」
「あぁ・・・近所だね。名前は私からは言えないけどねぇ、高校生の娘さんがいるんだって。どう説明するんだか・・・」
あらまぁ・・・・女子高生の父親!!
もうひとつ気になる事。
「軽犯罪法違反。初犯。一週間くらいここに入ってもらうことになるねぇ・・・」
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全ての行程が終了し、警察署を出たのは朝の4時位だったと記憶している。4時間後には仕事。当然、使い物にはならなかったことをここに御報告申し上げます(爆)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
覗き、酩酊、初犯、未遂、年頃の娘を持つ父親・・・
あとから冷静になって考えてみて、ちょっとやり過ぎたかなって気の毒に感じたのも事実。警察に届けずに示談で済ませても良かったのかなと。でもね、追跡している時は相手が近所の人間だなんて知らなかったし、何より必死だった。一度解き放たれたものは途中では止められない。
未遂。でもれっきとした犯罪。
もしも仮に、彼が想いを遂げる事に成功し、それに味をしめ次なる犯罪へと及び、どんどんエスカレートしてしまいには・・・・なんて考えれば、この処遇に関しては間違いではなかったのかなと。
まぁ・・・何はともあれ・・・
覗かれない様、プライバシーには注意しましょう!
ましてやこちらから覗くなんて、VTRや有料サービスで留めておきましょう!(爆)
Posted at 2011/01/13 00:46:54 | |
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