先日のブログにも書きましたが日産が5月23日(金)にモータースポーツ活動に関する何かしらの重大発表を行うと言う事で昨日の23日、ロンドンで記者会見があり日本時間の22時からユーストとニコ動で生中継されました。
23日に行われたのは23は言わずと知れた日産のエースナンバーでその2と3を足すと5で5月、だから5月23日で5はGoでGo日産の日の開催と言う事でした。
できればロンドンよりも横浜の日産本社からの方がよかったですがまぁ何かいな?と見る事に。
日産の副社長の外人さん(名前は何だったかな)が登場し会見がスタートしました。
初めは電気自動車のリーフの話で開発当初は周囲から止めた方がいいと言われていたけどリーフは成功を収めたと。
それからGT-R GT3がヨーロッパや日本をはじめ世界各地で活躍していると言う話やニスモの市販車の話などもあり、『怒濤の7週間』のレースの話、来月開催のル・マン24時間耐久レースに出場するZEOD RCの話がありドライバーのルーカス・オルドネス選手、ウォルフガング・ライプ選手そして日産のエース、本山哲選手の3人が登場し意気込みを語られました。
日本のメーカーながら外人さんだらけの会見の中、本山選の登場にテンションもupです(ニスモの宮谷社長も登場しましたが)
日産は2年前にもデルタウイングと言うマシンでル・マンに“ガレージ56”と言う賞典外枠で参戦しましたがその“ガレージ56”にデルタウイングの進化版のZEOD RCで参戦します。
この枠はいわゆるベンチャー企業枠みたいな感じで順位や入賞、ポイントは関係ない賞典外枠になります。
マシンのZEOD RCとはゼロエミッションオンデマンドレーシングカーの略でモーターとエンジンの2つの動力を有します。
回生ブレーキによりモーターのバッテリーに充電されるのですがル・マンのコースを約10周前後でフル充電となり、フル充電となるとモーターでコースを1周する事ができます。
ですから10周はエンジンで走り、その後モーターで1周走り、またエンジンで10周、モーターで1周の繰り返しとなりF1のKERSのような加速モーターとは違う仕組みになっています。
エンジンはジューク用をベースに3気筒1500ccで400馬力を発生します。
しかもエンジン自体の重さは40kgだそうです。
ドライバーの外人さん2人はヨーロッパで開催されている日産のGTアカデミー出身でこのGTアカデミーとはプレステのグランツーリスモの上手い人が日産からプロのレーシングドライバーとしてデビューすると言うプログラムです。
ゲーマーが実車のレーサーになれると言うものです。
まぁゲームと言っても╋キーと●ボタンのコントローラーではなくステアリングやペダルのあるコクピットタイプのヤツですね。
ルーカス選手は昨年のスーパーGTの夏のPokka1000kmにGT300クラスに参戦するGT-R GT3のサードドライバーとしてスポット参戦し、今年はレギュラードライバーとして昨年と同じ長谷見監督の下、星野一樹選手と共に参戦しています。
ZEOD RC…運転スタイルはこんな感じです。
こちらは先日のテストでの本山選手。
2年前、前のモデルのデルタウイングでル・マンに参戦された本山選手は走行中コーナーでトヨタの中嶋一貴選手のドライブするTOYOTA TS030 HYBRIDにヒットされ弾き出される形でコースオフし破損したマシンをその場で懸命に応急処置しようとするもダメでリタイアとなってしまい接触した一貴選手が本山選手のファンなどから非難されると言う事態にまでなりましたがF1などもそうですがレーシングカーはかなり後ろに寝そべった形で運転し(上のZEOD RCのスケルトン画像もそうですが)、かつTS030 HYBRIDのかさ高いフロントフェンダーの死角に小さなデルタウイングが隠れてしまって見えなかったのが原因で(もっと早くに目視で確認しておくべきだったとの声もありましたが)、現行モデルのTOYOTA TS040 HYBRIDはシートを高くして視界もよくなるように改良されています。
必死に応急処置を施す本山選手の姿は絶賛されYouTubeなどの動画投稿サイトにもupされるほどでした。
で話が長くなりましたが何が重大発表かと言うと来年2015年から日産はWEC(世界耐久選手権)にワークスチームとしてフル参戦するとの事でした。
フル参戦なので当然シリーズの中の1戦のル・マン24時間耐久レースにも賞典外枠ではになく通常のエントリーです。
参戦するクラスは一番上のクラスのLMP1クラスでトヨタやアウディ、ポルシェと戦います。
日産が久々にスポーツカーに復帰です。
気になるマシンは日産を代表する1台GT-Rの名を冠した『NISSAN GT-R LM NISMO』となります。
2台のマシンを日産/ニスモワークスとして送り込みます。
そのマシンについてはまだお見せできませんとの事でカバーがかかった状態のみのお披露目(映像で)でした。
横浜の本社にあるのかな?
まぁかつてのJSPCみたくマシンと名前は別物だと思いますが…
↑JSPC時代の柳田パパのフェアレディZターボC。
他にも星野さんのシルビアターボCや
長谷見さんのスカイラインターボCなどもありましたね(画像はないですが)
参戦ドライバーは発表されてませんが2台のエントリーなので1台は日本人ドライバーに乗ってもらいたいですね。
できれば92年のデイトナ24時間耐久レースで日産が優勝した時の長谷見さん、星野さん、利男さんのように日本人トリオでのドライブがいいですね。
個人的には本山選手、次生選手、マー選手の3人で。
まぁまだ日本人ドライバーが起用されるかどうか自体不明ですが。
今年のWECは2戦終了時点でトヨタが2連勝と好調で来月開催されるル・マンでも優勝が期待されていてトヨタ悲願の初優勝がかかっています。
そこに日産の耐久復帰の話と日本のメーカーにHotな話続きです。
また同じく来月開催のニュルブルクリンク24時間レースでのGT-Rの活躍も期待されています。
GT-Rは昨年ニュルのタイムアタックで市販量販車世界最速タイムを樹立しています。
2台のGT-R NISMO GT3で参戦し、1台は日産80周年を記念してゼッケン80番で、もう1台はニスモの30周年を記念してゼッケン30番となります。
80号車はGTアカデミーの審査員を努める元F1パイロットのニック・ハイドフェルド選手にそのニック選手が8ヶ月前にGTアカデミーから選出したフローリアン・ストラウス選手の師弟コンビに同じくGTアカデミー出身のルーカス・オルドネス選手(前出)とアレックス・バンコム選手となります。
F1パイロットにゲーマー3人、凄い組み合わせですね。
30号車は日本のニスモが指揮を執り昨年ニュル最速タイムを樹立した日本でもお馴染みのミハエル・クルム選手(伊達公子さんのご主人)に星野一樹選手、ニュルに何度も参戦経験のある田中哲也選手、今年日産がヨーロッパに送り込んだ若手の千代勝正選手になります。
また日産/ニスモ以外からはシュルツと言うチームからもGT-Rが参戦しこちらにもGTアカデミー出身のジョルダン・トレッソン選手にプレステのグランツーリスモの発案者の山内一典さんがドライブされます。
ニュル24時間にはレクサスLFA、トヨタ86、STIのインプと日本車も多数参戦するので楽しみですね。
あと今年もル・マン24時間は横浜の日産グローバル本社でパブリックビューイング(無料)されます。
夜中もオールで観戦できます。
グローバル本社の営業が終了してから1度閉鎖して準備した後に解放されます。
お近くの方でスカパー!に契約されてない方は行かれてみてはいかがでしょう?
ただスポーツバーでの観戦ではなく日産本社なので日産ファンが多数集まるので声を出してトヨタやポルシェなどを応援はしづらいと思いますのであしからず。
まぁ参戦クラスは違いますが。
アウディは元日産/ニスモワークスのブノア・トレルイエ選手(アウディには円満移籍)がいるのでこちらの応援は大丈夫?でしょうか…
未成年の方はオールで観戦は無理かもしれません。
詳しくは調べるなり問い合わせるなりして下さい。
ユーストは合計4000人以上の人が視聴されていました。
あ、そうそう会見の後に日産から公開されたイラストがこちら。
長々となりましたが以上です。
ご清聴ありがとうごさいました<(_ _)>