
もちろん、このタイトルは407SWのことについてです。
約3年前の購入の際、ほんのわずかな街中での試乗ではわからないことが、当時隅から隅まで熟読したカタログに記載されていたことをふと思い出しました。
「楽しいオーバーステアと危険なオーバーステアがあることを知っている」と「人も、クルマも、安全ばかりでは魅力が薄れる」という2つの言葉です。
2回の試乗と合わせて、カタログのこの2つの言葉で、当時印鑑を押したようにも思っています。
なぜ突然こんな話題を持ち出したのかといいますと、週末に所用で私の実家まで久しぶりに一人で帰省したのですが、実家までは高速道路と山道の両方を通るいつものルートでして、道中でこの言葉をふと思い出すことがあったからなのです。高速道に乗ったままでも実家には帰り着くのですが、少し遠回りになり時間的にもほとんど変わりませんのでいつもこのルートで帰ります。(山越えのショートカットみたいなもんですね。)
いつもですと、家族が一緒ですので普通にのんびり運転な訳ですが、今回は息子が少しだけ熱を出してしまいまして一緒に行けず、私一人での帰省でしたので、久しぶりに407を少しだけ楽しんでみました。
高速道路では相変らずの“楽チンさ”で、快適な移動空間を提供してくれます。
いつもは適度なユルさも感じさせてくれる407SWですが、高速では「あれ?このクルマこんなに剛性高かったっけ?」と改めて思わせてくれるのです。
特に、高速コーナーでの道路の段差を超える瞬間のハンドルからの反応やリヤの落ち着き具合は「まだまだ行けるよ」と言っているようです。もちろん、それ以上は行きませんが、とにかくその反応が気持ちいいのです。
エンジンも、4気筒とは思えないスムーズさで、少し車に詳しい知人を横に乗せると「これ6気筒?」と訊かれることも、所有者ながら分かる気もします。車重の割りに若干非力な部分は否めませんが、高速に乗ってある程度車速が上がればそれほど気になりません。本当に気持ち良く回る4気筒です。
その後、高速を下りて山道に入ったわけですが、この道は山道とはいえ幹線道路でして、いつも前方に少しゆっくり行かれるクルマがいらっしゃるのですが、この日は珍しく前半部分ではオールクリア!
「よし!」とばかりに、そんなにスピードを出したわけではありませんが、幾つかのコーナーでは少しだけ楽しんでみまして、ここで冒頭の“楽しいオーバーステア”を意図的に感じてみたわけです。もちろん、ESPはONのままです。
この週末北部九州も冷え込みまして、雪の上がった山道で、路面に雪はありませんでしたが所々濡れた状態。中速の左コーナーで、少しだけオーバースピードで進入し、少しアクセルを抜いて右フロントに加重がかかったところで、ポンと軽くブレーキング。すると、ホンの少しだけリアが右に出て、その瞬間にコーナー出口に向けてアクセルを踏んでやると、全く挙動を乱すこともなくスゥーっと立ち上がっていくのです。この感覚は、407でこれまでにも何度も経験したことがありますが、高速道路での感覚とはまた違った感覚で、これまた気持ち良いのです。
ESPの介入がどのあたりからになるのかは分かりませんが、ESPの作用した感覚とは少し違うと思っていまして、安全性をもっと重視すればこのような挙動は示さないとも思うのです。これがカタログに載っていた冒頭の2つの言葉なのだと改めて感じました。
407SWの『快適性と運動性能』まさにこの両面を一度に改めて感じることのできた今回の帰省でした。
※写真は今回のではありません。
Posted at 2008/12/07 23:26:12 | |
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