2009年01月29日
中途半端は、性に合わない。
確信犯的に、冒頭でおちゃらけた主要人物が、後半、引き締まってくる傑作もないことはない。
でも、コメディなら一貫して馬鹿をやってほしいし、ホラーに笑いはいらない。
ハードボイルドなら、非情に徹してほしい。
そんな無念さを感じずにはいられないのが、
「ドッグ・バイト・ドッグ」
せっかく、ぞくぞくするような冷酷かつ苦痛な名バイオレンスシーンがあるにも関わらず、父親への甘い思慕や青春ものような恋描写のせいでハードボイルドの鉄則「弱みを見せたときが死ぬとき。孤独に生きるしかない。」が崩壊している・・・
・・・・と思っていたら、
(@_@)
意表を突かれたよ。
許す。すべて、許す。
どん底の生活をしていた男が、電話の使い方や車の運転を知っていたことも。
かかとに釘を刺したままで歩いていることも。
いい大人が、子供のように泣きじゃくることも。
ご都合主義で、簡単死んだり、しぶとく生きながらえたりすることも。
私は、このエンディングで全部チャラにする。
後になって、浅いようで深く、深いようで浅く考えられた因果応報に気づき、意味のないような死もエンディングに結びつく細い糸だったと感心した。
Posted at 2009/01/29 22:31:37 | |
トラックバック(0) |
雑感 | 日記