
先日、某所へ行きまして修理で預かっていた友人のNA8とNCがあったので僕のNBを間に入れて並べてみました。
濃色車で3世代揃ってみると、ボディデザインの違いがはっきり分かるから面白いですね。
どの車も全くデザインコンセプトは違うのに、少し離れてみるとどれもがちゃんとロードスターらしさを感じるところがやっぱりすごいなあと思いました!
その日の晩は、NCの助手席で浜松まで"げんこつハンバーグ"を食べにいったのですが、
NCはホント良い車ですね♪
車って自分が運転した時の印象と助手席に乗った時の印象はかなり違うものです。
運転した時は、エンジンのフィーリング・ミッションの感覚・クラッチの繋がり具合・ハンドリングの応答性などを集中して感じ取り、
助手席に乗った時は、足回りの追従性・段差のいなし具合・路面騒音と遮音性・シートの出来・マフラーの音質などを主に感じ取っているからです。
運転席では乗っていて楽しい車でも、助手席の人にとってみればただの苦痛にしか感じないようなセッティングの車は自分の中ではNGだと決めているので、車の評価をちゃんとする場合は必ず自分で運転してから助手席にも乗って走ってもらうようにしてます。
NCはデビューしてすぐに試乗しに行ったことがあったので幌モデルは知っていたのですが、RHTは今回初。電動開閉式ルーフの重量増により重心が高くなる影響やサスセッティング変更が一番気になっていたポイントです。
結果から言うと、かなり良いです!
デビュー当初の幌モデルのRSと一部改良後のRHTのRSでは、全くセッティングが変わっておりずいぶんと煮詰められたようです。
変にヒョコヒョコした挙動や妙にクイック感を演出したハンドリングがしっかり影を潜めていました。
一時間近く乗ってみてやっと出てきた問題点は、
長時間座ってるとケツが痛くなるシート
だけですね。
決してシートの造りが悪い訳ではないので、座面角度のセッティングが良くないみたいです。
お尻の方だけすごく低くなっていてヒザの裏の腿が浮いてしまうために体育座りみたいになってしまうからお尻に体重が集中して痛くなるんですよ。
これも「極秘のどりチューン」によって運転席と助手席は快適なポジションになって以前より長時間の運転が出来るようになりました♪
せっかく3世代揃ったので乗り比べてみました。
それぞれ良いところも悪いところもあるけれど、甲乙つけがたい魅力があります。
NCは完全に現代の車。静かで快適でツアラー的要素も備えてます。
でもコーナーを一つ曲がればその挙動はまさしくロードスターそのもの。
エンジンのフィーリングやノイズもどこかB6エンジンっぽいガサツな感じが少し感じられます。
2リッターエンジンのトルク感はありますが、車体の重さで相殺されてパワー感はNB2とそんなに大差がないからNB2の1800から乗り換えても違和感があまり無いです。
NBは現代の車と古い設計の車をいいとこ取りしたような車。高速道路でも流れに乗れて快適に走れるけど、段差を超えた時の挙動は一世代前の時代の車だなと思います。
旧型のエンジンを改良して現代のレベルまで上げただけあって、BP-VEエンジンはかなり完成されたエンジンといえます。
しかし、シャシ性能はそれにあわせて無理やり補強されているためNCの剛性感とは程遠いです。
Aピラーの揺れやボディのねじれはオープン時にはかなり強く感じます。
NAはすべてがシンプルで軽い車。20年以上前の設計なのにもかかわらず、シャシーがしっかりしてるからそこまで古さを感じません。中でもこのNAは「シリーズ2」なので特に洗練されてます。
エンジンはNB2と比べると回転の上がり方が重くて5000回転以上は回りたがらないですが、かえってこれが「頑張ってる感w」が出ていて良いんです。
シフト感がカチッとした5速ミッションがすごくよくて、ユルいシャシー剛性と相まって車を自分の意思で操っている感覚が一番強くて楽しいですね。
実はこの3台に共通して守り抜いていることは、
純正バネのままで車高はむやみに落とさないこと
です。
これが「人馬一体」の思想を崩さない重要な部分であると僕は今までの経験で感じたため、どの車も
マツダ製のロードスターであることには変わりが無いのだなあと強く思いました。
また、NCからロードスターに乗り始めると、「人馬一体」の思想が今までのモデルから進化したことが比べられないから何がロードスターらしさなのか分からない方も意外と多いかもしれません。
一度でいいからNC乗りの方には、
NA6CEの純正バネ装着車
に乗って原点の「人馬一体」の感動を味わって欲しいと思います♪