N-VANをフロント2way化でサウンドアップ♪
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
ホンダN-VANの事例ご紹介です。
2011年のN-BOXから始まった「N・ルネッサンス」潮流の最先端に位置する商用バンがN-VANです。
商用ニーズにフルに応えるために、助手席側のBピラーレス・フルオープン構造を採用しているのが最大の特徴で、ホンダらしい可愛らしいデザインと相まって、デリバリー系を中心とする商用のみならず、趣味系の個人オーナーにも広く受け入れられているようです。
かくいう当店もそのひとりでして、発売前の宣伝に強く心惹かれてしまい、発売と同時に購入いたしました。
当店みたいなお店で車購入いうと、オーディオ・デモカー制作が目的の一番目に来ますけども、これはオーディオイベントのための物資輸送が主目的です。
イベントのブース設営には、デモカーそのものを自走で持ち込む以外にも、テーブル、椅子、ディスプレイ品、商品等、結構たくさんの荷物を運ぶ必要があり、いつかミニバン的な車が欲しいな~と考えていたところの発売だったので、即・反応してしまいました。
そんな背景でしたので、ボディをカッティングシートでちょっとオシャレにして、11型のフローティングナビを取り付けた他は、プロショップの矜持?としてデッドニングこそ施工するものの、スピーカーは純正で使っていたのですが、今年の6月に開催予定のヨーロピアンサウンドコンテストに出展することになったので、スピーカーを交換することになりました。
デモカー/イベントカーとして見るとさっぱりしちゃってますが、N-VANの使い勝手を尊重したサウンドアップ手法としてはかなり現実的だと思います。
施工の様子をどうぞ御覧ください♪
2
システムとしては、ナビの4ch内蔵アンプでフロント2wayを鳴らす、極めてシンプルな内容です。
もともとフロントのフルレンジスピーカー1対のみで、セパレートツイーターの設定はなく、商用らしくリヤスピーカーもありません。また、趣味用途であったにしても、スペース効率の悪化を避けたい車の性格上、インストールスペースはセーブ気味にしたいところですので、N-VANでオーディオのグレードアップを図る場合は、ナビヘッド+2way(小型アンプを足す手もアリ)が主流のスタイルになると思います。
○ヘッドユニット
ALPINE XF11Z(オープン価格)です。
N-VAN発売時の製品なので、2021年の現在からすると旧製品ですね。(2017年12月発売)
今も売れ筋街道を突っ走る「フローティングBIG X」シリーズの製品です。軽自動車のナビとして11型はかなりデカいんですが、この視線移動の少なさに慣れてしまうともう戻れません。
このナビの出力は、その他多くのナビと同様、フロント/リヤの左右に割り当てることを想定した4chアンプ内蔵式をとっています。
4chアンプで前後をまかなう場合、フロント側を2wayにする際は、スピーカー付属のネットワークでツイーターとウーファーの帯域に分割させるのが通例ですが、今回は、フロント2way(4ユニット)に全チャンネルを割り当てる「バイアンプ出力方式」で接続することにしました。
○スピーカー
フランスの新興ブランドBLAMのS165N45A/25HR(113,300円・税込)です。
ずいぶん長ったらしい型番ですが、ウーファーとツイーターのそれぞれが単品でも販売されているハイエンド系の製品でして、それらをセット販売するにあたって、それぞれの型番をならべてくっつけたので長くなっています。
ちなみに、スラッシュの前のAはActiveの頭文字で、片側1chをネットワークで帯域分割する「パッシブ(Passive)」接続に対して、それぞれに1chを割り当てて鳴らすアクティブ(Active)モデルであることを表しています。(よって、ネットワークは付属していません)
今回のヘッドユニットとなるXF11Zのスピーカー出力は4chのフルレンジで、周波数帯域を調整するクロスオーバー設定はついているものの、サブウーファー接続時の境界を決めることを目的としているため、設定値が20~200Hzと低いです。よって、ウーファーの方はフルレンジでつなぎ、ツイーターの方にはBLAM純正のハイパスフィルター(BFT01)をつけて低域側をカットするように接続しました。
ウーファーの取り付けには、商品ラインアップの充実度が加速している金属製バッフルの中から、アルミダイキャスト製のD-Baffle(13,200円・税込)と、正確なネジ穴確保&スペーサーとしてM&MデザインのPCD-1(13,200円・税別)を組み合わせて使いました。
○ナビ周辺機器
ナビ連動できる機器は、純正で一揃い装備しました。
・ドラレコはDVR-C01W(33,000円・税込)です。フロントガラスにつけるワンボディタイプで、背面についているルームカメラで室内の状況も録画できる機能がついています。
・ETC2.0車載器はHCE-B110V(49,500円・税込)です。従来の電波ビーコンに代わる交通情報受信機である光ビーコン付きのETCです。
・メーカーオプションのリアワイドカメラ画像をナビに入力するための変換ユニットHCE-C03VC(税込6,600円)をつけています。
3
4
スピーカーホールの拡大に際して、切削量の見当をつけているところです。
写真であてがっているバッフルは今回使用するD-Baffleではありませんが、内径はほぼ同じです。よって、内側にはみ出ている分が切削対象となります。
スピーカーの稼働環境の整備には、①防振を行ってスピーカーボックスを形成することと、②スピーカーを強固にとりつけることの2点が肝要ですが、②と同等に、あるいは③番目として、スピーカー「稼働時の負荷を減らす」ことも課題に挙げたいところです。
その発想から、①スピーカー背面の空気の通り道の障害物を取り除いたり、②バッフルの内側のテーパー形状に仕上げたりといった加工を施すわけです。
現在主流の165ミリ径のスピーカー取り付けに際して、多くの車がスピーカーホール拡大なしでいけるのですが、ホンダ車は、下2つの穴に足を引っ掛けて上端の1点でネジ止めする独特な取り付け方法を採っているため「出っ張り」が大きくなっています。よって、音質最優先!ヌケ重視!でいくと、切除がデフォルトになります。(純正に戻せる範囲の加工ではありますが)
5
カットラインのマーキングを行ったところです。
マーキングといっても、あてがったバッフルの内側をマジックでなぞっただけですが(笑)簡単で正確な方法ではあります。
なお、ご推察のとおり、マジックのペン先の幅の分、内側をなぞっていることになりますので、実際には、線より1ミリほど外側をカットすることになります。
6
カット後のエッジを処理しているところです。
カットしている最中の画像があると、だいぶインスタ映えしたんでしょうけども、だいたい頭から飛んでしまいますね;;
カットに使うのはエアソーという道具で、コンプレッサーから供給される圧縮空気をエネルギーとして、小さなのこぎりを細かく動かして切断する仕組みです。
手で動かすのこぎりのようにも持てますが、ペンのようにも持てるので、細かい制御が可能です。
カット後は、写真のようにやすりで角を落とします。番手は粗目の150番です。
7
切断部分の清掃・脱脂を行っているところです。
絵的な変化に乏しくてすいません。
カットしたところは、錆止めの塗料を乗せないといけませんので、下地処理の目的でこういうことをしています。
8
タッチアップペイントを塗布したところです。
特に見えないところですが、ボディ色に近い色を使用するようにしています。
ちなみに、このN-VANのボディカラーはプレミアムイエローパールⅡで、使用したペイントはカーニバルイエローでした。
今回はホンダN-VANのオーディオインストール事例のドアスピーカー取り付けまでの工程をご紹介しました。
次回は、メタルバッフルや続きの作業をご案内いたします。
もともとは当店の「イベント荷物搬送用」車両ですので、いつもと違った雰囲気のご案内になりましたが、N-VANの条件にふさわしい、現実的なプランではあると思います。
今回のような①ナビヘッド+フロント2wayの他、②ナビヘッド+小型アンプ+フロント2wayもありだと思いますし、ちょっと控えめに③ナビヘッド+フロント2wayコアキシャルという手もありますね。
できるだけ使い勝手が変わらないように配慮したい車だと思いますので、だいたいこんなところに収まるものを思いますが、これにリヤスピーカーを足すなど、オーナー様のご希望とご予算に応じて提案させていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください♪
メールフォームはコチラです。
https://www.soundpro.jp/contact/index.php
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連リンク