小説風味　　２章

　　－ 始まりの車 －

今の時代もそうなのだろうか。　
｢女の子は最初は中古の軽でいい。しかも四駆だ。ぶつけてもいいように。｣
私も言われたものだ。



運転免許を取って最初に乗りたいと思った車は、フェアレディＺである。
地元で乗っていた先輩がいて、あの赤色のフォルムには魅せられたものだ。

次に、それ以上に乗りたかったのがプレリュードであった。３代目の型に限る。
しかも黒。あの平たく角々したボディに赤い一文字のテールランプ。
イメージしただけで垂涎の思いというものだ。
うーん、さすがにお目にかかれない昨今、もし乗れるとしたら、アルミを変えた位のノーマル風が格好いいと思う。





さて、結局のところ最初に買った車は、VIVIO,RX-Rだった。
母親のアルトを買った車屋が、スズキとスバルを主にしていたからだ。土地柄、絶対の四駆。だけど新車。
そして何故にマニュアルか？単にオートマより車体が安いから。
それだけの事だが、知らないうちにマニュアルの美学(？)にハマる、運命の始まりだったのかもしれない。

まずはアルミを変え、次にウッドステアリングにし、あの頃流行だったテールをフィルムで赤くもしたりした。



こいつはちっちゃいクセして、スーパーチャージャーという名のビュンビュン系。楽しかったと思う。
○眠り運転をしてミラーをもいだり、雪にスリップして田んぼに横転したり・・・
いろんな思い出を作ってくれた相棒だった。ありがとう３年間。

　　～　つづく　～