2011年03月23日
次々明らかになる測定の問題 驚くような測定値[追記あり15:08]
先ほどから驚くことが次々。もうお手上げ。
1.
東大病院放射線治療チームによると、ほうれん草等の放射線測定ではマニュアルにもとづくと本来水洗いせず測定するが、水洗いをしてから測定しろという通達があったとのこと。
「付着している土、埃等に由来する検出を防ぐため、これらを洗浄除去し、検査に供すること。」
(厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課)
水洗いをしてあの値だったらしい。しなかったらどんな値だったのか。
本来のマニュアル
「緊急時におけるガンマ線スペクトロメトリーのための試料前処理法」には「以下のようにして不用の部分を除く。 1. 土、泥等を軽く払い落とす。このとき水洗いはしない。 2. 食用としない根等の部位を取り除く。」
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No24.pdf
追記 15:08
出荷制限が出ること自体まずいことが背景として分かっているからだとは思っていたが。
追記終わり
2.
文科省:「福島第一原発から北西40キロ地点の土壌でヨウ素117万ベクレルを検出」「退避が必要なレベルではないが、影響は専門家の判断が必要」=共同通信
北西40kmで117万Bq/kgってとんでもない量。
追記
原発・北西40キロ飯館村土壌からヨウ素117万ベクレル、セシウム16万3000ベクレル 文科省
産経 2011.3.23 13:15
文部科学省は23日、福島県の東京電力福島第1原発周辺で採取した土壌中の放射性物質の調査で、北西約40キロの飯館村内で土1キロ当たりヨウ素を117万ベクレル、セシウムを16万3千ベクレル検出したと発表した。
同省によると、放射性物質は、20日に採取した土壌から検出された。土壌の放射性物質の量には国の基準値がなく「直ちに退避が必要なレベルではない。しかし、長期的な影響については専門家の考えを聴く必要がある」としている。
追記終わり
3.
東電の会見では中性子線の数値に記載の誤りがあったらしい。換算で10倍するの見落としていたとか。
Svは生物効果なので、その影響が大きい中性子線は測定値に10倍をかける必要がある。これを忘れていたって……。これまで中性子線は一度だけ検出されていて一時的な臨界かと言われていたけれど、それ以外でも中性子線は観測されていた?
これまでのデータはすべて見直さなくてはならない。
追記
読売新聞では以下のように伝えた。
東京電力は23日、東電福島第一原発の原子炉建屋の約1・5キロ・メートル西にある正門付近で、15日に2回だけ計測されたとしていた中性子線が、12日~14日にも11回検出されていた、と発表した。
観測データの計算ミスで見落としていたという。
中性子は検出限界に近い微弱な量だった。東電は、「中性子は、(核燃料の)ウランなど重金属から発生した可能性がある。現在は測定限界以下で、ただちにリスクはない。監視を強化したい」としている。
(2011年3月23日13時10分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110323-OYT1T00534.htm?from=navr
追記終わり
追記
4.
東京都金町上水場 利根川水系(23区、武蔵野市、町田市、多摩市、町田市、稲城市、三鷹市で利用)
放射性ヨウ素131 210Bq/L(3/22 9:00時点)
乳児に与えるのを控えるべきという規制値(100Bq/L)を超える。
セシウム137については不検出
速報値23日9:00 190Bq/L
追記終わり
追記 15:00
雨と風向きの影響で北関東あたりまでそれなりの量のヨウ素131の降下があったのだろう。
放出は現在進行形であろうし、放出が止まらない限り解決はない。
ただし、ヨウ素131だけなら、半減期8日なので、放出さえ止まれば1ヶ月もすればかなり少なくなる。内部被曝さえさけられれば(特に甲状腺ホルモンを多量に分泌する子供)。
セシウム137が検出されるようになってくると、生物濃縮について考えざるを得ない。ある種のキノコ類、シダ類、魚類の軟骨組織に蓄積しやすいという論文がある(放医研)。
日本人のセシウム137の摂取源の30%はキノコだそうだ。体外に排出されやすいとは言え、内部被曝の影響は無視はできない。
追記終わり
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放射性物質・放射線 | 日記
Posted at
2011/03/23 13:38:11
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