2014年08月25日
スタグフレーションだよね、やっぱり
異常な1ドル=70円台の円高が終わり。100円台まで円安が進みました。
円安のせいで、石油の輸入価格が上がり、あらゆる方面の物価を押し上げています。
円安のせいで、あらゆる輸入原材料、食品が値上がりしています。
さらに消費税増税で物品、サービスあらゆる価格が上昇しました。
原発が止まり、円安の上に異常に高い価格で天然ガスを輸入して発電しているので、電気代も上昇しています。
物価は明らかに高くなりました。
一方で、円安で輸出品の海外での価格競争力は上がったはずなのですが、円安でも海外価格を変えずにそのまま差益を利益としたので、輸出量も増えず、最近ではむしろ減っています。
そもそも円高と東北地方太平洋沖地震の時に生産を海外に移しているので以前のような効果はありません。国内の高い人件費ではなく海外の安い人件費を求めた結果でもあります。
賃金は海外の労働者に払われ、国内には払われない構造になっています。
製品輸出で経常黒字だった日本が、円安による輸入コストアップと輸出が伸びないことで経常赤字になっています。
一時は政府の要請で一部でボーナスのアップ、一部でベアのアップもありましたが、物価上昇には全く追いついていないので実質賃金は下がり続けています。そもそも非正規でボーナスがない労働者が増えており、一部でのボーナスアップは一部の話でしかありませんでしたし。
日銀は国債を買い取ることでお金を市場に供給し続けていますが、そのお金は貸し出し・投資に使われずに日銀の当座預金なってしまうので、市場のお金の量(マネーストック)はちっとも増えません。天下の回りものたるお金がちっとも回らないのです。企業が設備の更新や省エネ対策程度にしか投資をしていないためとも言います。
アベノミクスの核であるリフレ政策はマネーストックを上昇させるものでしたが、全く機能していないわけです。
実質GDPは4~6月期でマイナス6.8%。1月から見れば駆け込み需要分をきれいに打ち消してゼロ成長。
政府の調査でも、先行きの生活への不安は増加しています。要するにお金を使うどころではないわけです。当然景気はこれ以上よくなりません。
不景気の時の物価上昇はなんと言いましたっけ。
ほら、インフレは好況時の物価上昇、デフレは不況下の物価下降で、景気循環論で言えば交互に巡ってくると言うのを中学校ぐらいでやったはずです。
そして、不況時の物価上昇は……
スタグフレーション
ですね。
日銀黒田総裁はデフレ脱却、インフレと言っていますが、今の状況はスタグフレーションに入ってきているように見えます。
実質賃金は上がらず、ただただ庶民が物価上昇と増税に苦しむ状況です。
アベノミクス相場での株価上昇で潤った人たちだけがいい思いをしたと言うことですかね。
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Posted at
2014/08/25 03:36:43
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