先日、ホールの電球を交換したときに、いつもイベントでスタッフとしてご一緒している照明メーカーにお勤めの地元の方とご一緒した。
電球は1000Wものハロゲン球だが、これだけ大電流が流れるものだと、家庭用の白熱電球や車のハロゲン球では考えられないようなことが起きてくるらしい。
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電球は長期の使用でフィラメントが消耗していく。
ハロゲン球では通電時フィラメントのタングステンの一部が蒸発し、ハロゲンと結びついてハロゲン化タングステンになっている。消灯時はタングステンがフェラメントに戻る(ハロゲンサイクル)。これによってフィラメントが長寿命になっている。
ハロゲン化サイクルは、自動車趣味の方なら一度は聞いたことがあるかも知れない、少なくとも自分にはなじみのある言葉。
しかし。スタジオやホールの照明では、フィラメントが切れていなくても使えない電球が出てくる。
メーカーの方が言うには、ヒューズが含まれていて、ソケットが熱を持つことで切れるという。
今回一つそうした状態のものがあったが、ソケットが黒ずみ、電球の端子は腐食していた。この腐食はスパーク痕であるという。
ソケットで何らかの原因で抵抗が増し、電源を入れる毎にスパークが生じていているようだ。
そうなると、熱を持ちやすく、電球が切れやすくなるという。
そのような場合、ソケットの交換を行うことになるらしい。
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調べてみて、通常の白熱電球でもヒューズが入っていると言うことを初めて知った。

(wikipediaより)
8.が外部導入線でヒューズ線になっている。
これはフィラメント折損時に発生するアーク放電による過電流を防ぐ役割がある。
照明用ハロゲン球も同じらしい。
照明工学
http://books.google.co.jp/books?id=mMI6AgAAQBAJ&pg=PA22&lpg=PA22&dq=%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3%E7%B7%9A%E3%80%80%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BA&source=bl&ots=UJeTdZAtl4&sig=wjqjAiya9rqVbMjklAE3bT2TaPg&hl=ja&sa=X&ei=vU1xVLa3GcTAmQWZ4ICIBA&ved=0CCMQ6AEwAQ#v=onepage&q=%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3%E7%B7%9A%E3%80%80%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BA&f=false
照明用電球では大電流が通るためにソケットでの導通不良によりアーク放電が起こりやすく、過電流でヒューズが切れるのではないだろうか。
調べると、家庭用の機器でも、蛍光灯型電球用の機器に白熱電球を使用したためにソケットの接触不良が生じてアーク放電、火事に至ったケースがあった。
nite 製品評価技術基盤機構
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Posted at
2014/11/23 12:02:47