我が家には、マンションを購入したときから標準装備で洗浄便座が備え付けられている。
どういうわけか、トイレの部屋サイズに対して便器自体は少々小さめ(レギュラーサイズと言うことらしい)。実家が大きな便器であるために慣れないうちは使いにくかった。
それはともかく、便器はAmerican Standardというアメリカのメーカーのもので歴史が長く、あちらで暮らしていた人によると、その名の通りトイレや浴室、キッチンなど水回り関連でよく見かけたという。一時期日本にもよく輸入されていたらしい。当時のマンションには採用例が多かったようだ。このメーカーは2013年に日本メーカー(LIXIL)が買収している。
当家のアメリカンスタンダード社製便器の洗浄便座部分は、当時の松下電工によるOEM品であった。当時同型の松下電工の製品は見つけられなかったのだが、今はネットで生産終了品情報がありCH622P1というモデルのOEMであることがわかった。だが、取説やメンテナンス情報はなかった。
http://ctlg.panasonic.com/jp/toilet/clean-showare/CH622P1.html
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ある日、その温水便座の便座の温度を変える部分のインジケーターが点滅していた。用を足したあと洗浄スイッチを押しても水は出るがノズルが伸びてこない。トラブル発生である。ビデの方も伸びてこない。
取扱説明書を見るが,便座スイッチのインジケーターの点滅の説明はなかった。水勢スイッチの方は点滅がおきるとノイズによる異常だというのだが。
とりあえず便器から便座を外し、ノズル部分を見てみると実に汚い。とても写真に撮ってお見せできるものではないので撮影もやめた。
汚れを取り除き、ノズルを点検すると、動きが少々渋いようだ。見ると、カルシウムの結晶が付着している。
この便座は中級品らしく、水はポンプで押し出されてくるが、ノズルはその水圧で伸びる仕組みだ。
安いものだと水道の水圧で伸びるものもあるし、高いものだとアクチュエーターで動きを制御しているものもある。
この便座は水圧で伸びるので、ノズルの動きが渋くなると影響を受けやすいのだろう。カルシウムなので酸で処理すれば簡単に取り除けるが、ノズルを何度か動かしたり爪で削り取っておいた。
これでまずは復活した。
しかし、その後、また点滅が起こり、ノズルが伸びてこないことが幾度かあった。
点滅が起こると水は噴き出してもノズルが伸びてこない。
ノズルが伸びてこないと点滅が起こるようになるわけではない。
因果が逆になっている点が、単純なノズル部摺動不良によるものではない可能性を示唆する。
ノズルが伸びたかどうかを物理的にセンサーで検知しているとは思いにくいので、ポンプの負荷を検知している可能性があり、ある程度の負荷がかかって初めて異常情報として記録し、ある程度の時間ごとにチェックして異常を点滅で知らせているのかもしれない。
だが、初めて問題が起きたときには、事前にノズル伸縮の異常はなかった。原因はノズル関連ではないのかもしれない。
それにしてはノズルさえ出れば通常通り動作している。
そもそも便座温度スイッチのインジケーターなので、便座に問題があるときに点滅しそうなものだが、いまのところそれらしい異常はなく暖まっている。
すでに14年を過ぎているものだけに買い換えを検討せねばならないのかもしれないが、大きな故障がおきている様子はないので、もう少し様子を見ながら、原因を突き止めていきたい。
しかし、決して機械にとってよい環境ではなく、毎日何度も使うものなのに、故障なく14年も来たのだから、丈夫なものだと関心もする。
Posted at 2014/10/26 11:34:21 | |
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