
4月の中旬に、可愛い招待状が、息子あてに届きました。
「ぼくの7歳のバースデーパーティに来てください」
インディアナにいた頃、毎日スクールバスで隣に乗っていた、近所のお友達からでした。アメリカに来てすぐのキンダー入学当時から、クラスは違うけれど、英語のしゃべれない息子を気にかけてくれて、休み時間や放課後、一緒に遊んでくれた子です。
FM付き電動エスカレードのオーナーで、息子のペダルカーミニクーパーと、土手でレースをしていた男の子です。
実は、7歳のバースデーパーティは、息子にとっては、悲しい思い出なのです。
パパのミシガンへの転勤が決まる頃、息子は自分のバースデーパーティの計画を、お友達と相談していました。アメリカに来て一年が過ぎ、お友達もたくさん出来て、初めて自分の誕生日に、みんなを呼ぼうと考えていたのです。ところが…
急遽決まった引越しです。出張で留守がちのパパと合流しながら、家探しや学校関係の手続きでバタバタ…息子のお誕生日会計画にも気付かず、金曜日の学校帰りに息子を拾って、週末はインディアナとミシガンの往復。
結局、お友達みんなには、引越し二日前のハロウィンに家に遊びに来てね、と声をかけるのが精一杯でした…
当日は、わざわざ車で駆けつけてくれたお友達もいて、とても楽しかったのですが…
引越し後のお誕生日、息子は新しい学校で最初のお友達をバースデーパーティに誘ったのですが…
お友達は必ず行くよ!と言ってくれたのですが、お母さんが許してくれなかったようです。
お友達は、来週エクストラパーティーをやってくれれば、お母さんを説得すると言ってくれました。私は息子に、そのお母さんあての手紙と連絡先を、お友達に渡すよう託したのですが…
結局、二週間待ったものの全く連絡は無く、一緒にDQへ行く約束も、親の反対で、すっぽかされました。
子供同士は何とも思っていなくても、やはり大人の中には、どうしてもアジア人、あるいは日本人を受け付けない人がいるのは事実なんですよね。インディアナでは幸い、差別がきっかけでケンカして、息子が鼻血流血事件を起こして校長先生に呼ばれた時も、今回バースデーパーティの招待状をくれたお友達とそのママが、助けてくれたのですが…
息子は、インディアナを離れる時に、そのお友達に、
「君のバースデーには必ず行くよ!」
と約束したらしいのです。
そして、お友達も、クリスマスカードの住所を頼りに、息子に招待状を送ってくれたのですね。
カードには、その子のママからのメッセージが。
「本当に来るには遠いのはわかっているけれど、本当に本当に来てくれたら嬉しいです。連絡ください。」
確かに往復1050km。片道、休憩無しで5時間半のルートです。
息子の学校が終わって、そのまま直行でも、到着は深夜。
帰りも、パーティー終了後、自宅到着は深夜です。
更に翌日は、息子の補修校の参観日と懇談会。その会で、今年役員の私には、進行の仕事が。更に放課後は、息子はサッカーの練習です…
パパは、一週間ほど他州へ飛行機で出張中。
一人で、このスケジュール、こなせるかな(^^;;
パーティーの3日前、意を決して、深夜到着予定の以前住んでいた町のホテルを予約。
息子は大喜びです。ホテルの写真に屋内プールを見つけて、イソイソと水着も準備。ちゃんと私の分まで!
いよいよ出発当日。息子は学校、私は土曜日の補修校のお弁当を準備し冷凍して、レッスンへ。通常運転です。そして、放課後に学校へ行くと、セクレタリーの先生(教頭先生)が、
「お友達に会いにインディアナまで行くのよね!思いきり楽しんで来てね。ママもロングドライブ頑張って!」
と、ハグして声をかけてくれました。
そして、出発!気温60℉、快晴。
こちらは夜9:00過ぎに夕暮れ。日が暮れる前にインターステイトの高速渋滞を抜けないと、入り組んだジャンクションが怖いので、駆け抜けます。何とか渋滞ポイントは抜けられ、いよいよ国道へ。国道とインディアナの州道を2時間半走るのですが、途中カーズに出てくるような可愛らしい町がポツリポツリあるだけの田舎道。

更に、インディアナの州道は、引越し当日も道に迷ったのですが、大規模な工事で道が変わり続けている最中で、ナビに道路が出て来ない区間が、1時間ほどあります。

なんと、この問題区間で大雨に…持って来たおにぎりを食べてウトウトしていた息子も起き上がり、あてにならないGPSナビの代わりに、標識やキャッツアイを見ながら、ナビをしてくれました。
本当に、怖かった…
暗い雨の中、見慣れた景色が見えて来て、午後10:30ホテル到着。
↓画像は、翌朝の様子。

チェックアウトの11時までは、ゆっくり…とはいかず(^^;;

8:00起床。シャワーを浴びて、おめざを口にしたら、9:30から10:15までホテルのプールで泳いだり、スパで温まったりして、慌ててもう一度シャワーを浴びて、チェックアウト。
息子は、自分のバースデーパーティのグッズを買おうと思っていた、隣町のParty Cityというお店に連れて行ってくれとせがみます。その前にランチ!以前は週一で行っていたカフェ。お気に入りのGreek pizzaとApple, Walnut-Tuna Saladをセサミドレッシングで注文。肌寒くて、ホットチョコレートといただきました。
隣町の日本人のお友達に連絡すると、パーティーグッズのお店を2件案内してくれました。いよいよパーティー会場のお友達のお家へ!

お友達は、弟ちゃんの三輪車でドライブウェイを駆け下りて、出迎えてくれました!近所の子供達もパーティーに集まり、息子を見つけると驚きながら名前を呼び合い、あっという間に以前と同じように、駆け回って遊び始めました。パーティーでは、塗り絵やゲーム、ピニャーダという張りぼてにキャンディや玩具の入った物を叩くゲームなど…でも、庭のプレイグランドや木登りや鬼ごっこなど、普段通りの遊びが、一番盛り上がっていたみたい。
今回のパーティーテーマは、Angry Birds。アメリカに来て直ぐの頃、このキャラクターがきっかけで近所のお友達と仲良しになれた息子は、
「母ちゃん、ボクがやりたかったパーティーを、彼(お友達)と彼のファミリーが叶えているね!最高だよ!ボクの夢が叶ったよ!なんてハッピーなんだろ!」