
覚悟は決めていたのです。
一度はこうなるであろうと…
夕食に、ラズベリーワインでも飲みましょうかと口を付ける瞬間に、嫁はんの携帯電話が鳴りました。
「大変、大変なの、DAYちゃんが血だらけでスイミングスクールにやっとたどりついたの!!」
「えっ?それで、どんな状況なの?誰かに迷惑をかけていないの?」
電話をかけて下さったのは、自他共に求める「息子の妹」のお母さん。
嫁はんの表情の強張り、声の雰囲気からすると結構大事のようである。
「うん、、うん、自転車で…」
「うん、自分でスピード出して転んで…」
「うん、幸運にも後続の車にひかれなくて…」
「うん、肩と胸と肘と掌から出血していて…」
「うん、Tシャツが血だらけで穴が開きで」
「うん、手首が動かせないのね…」
「うん、うん、すぐ行くから…」
自転車の単独転倒。
誰かにぶつかったわけでもなく、車にひかれたわけでもないらしい。
それに、頭も打っていないようだし、骨も折れていないようだ。
まずは、一安心。
と話しているうちに、私は直接息子に電話。
プルルルル、カチャ
「どうだ?」
「大丈夫」
「病院行くぐらいか?」
「スイミングのスタッフさんが、処置してくれたから大丈夫」
「そうか、今日は泳ぐのか?」
「流石に無理でしょ、これじゃ」
「じゃあ、迎えに行ってやる」
「よろしく」
心配で心ここにあらずな義母を優しく説き伏せて、片道40分かかるスイミングスクールへ。
「きっと、母さん血圧が上がっているわね…」
「こっちの方が心配だね…」
ヘッドコーチと息子の妹、そしてその母と談笑している息子。
一足先に、ミーティングルームへ走った嫁はんは息子のために、ひたすら頭を下げている。
「ああ、よかったな、笑い話で…」
スタッフの皆さんに、コーチに、周囲で声をかけて下さった保護者の皆さんに、そして、連絡してくれてさらに、ずっと一緒に待っていてくれた息子の妹のお母さんにお礼を言い、スイミングを後にしました。
「病院行くか?」
「いや、良いよ…」
手のひらはかなりえぐれているけれど、ここは縫う場所ではない。
胸の擦り傷は、完全にやけどになっているけど、他に処置のしようがない。
また、周囲を強く押してみたけど、骨が折れているような痛みはないようである。
手首は、かなり痛いらしいが、骨が折れているような痛みはないし、筋を触りながら動かしてみたところ、断絶しているような激しい痛みはない。
「今晩一晩、様子を見るか…」
丈夫な息子で良かったです。
自宅に帰ると、極度の心配と安心感からか、ばあちゃん(義母)からの怒りの言葉が…
「あんた、ほんとに何やってんのさ、ボロクソの自転車になんか乗ってるからそんなことになるんだよ!」
「はい」
「だいだい、普段から自転車の乗り方が危ないと思ってたのよ、二度と飛ばすんじゃないよ!!」
「はい」
「あんな、ボロクソ自転車!捨ててしまいなさい!!」
「はい?」
「ばあちゃんが、買ってあげるから、今度は大事に乗りなさい!!!」
「はい!!」
あらら、なんでそうなるのかな??
これって怪我の功名って奴??
ちなみに、お向かいの母と同年代のおばさんが偶然いらして…
「なに、DAYちゃん!!怪我したって!!ホントに何やってんの!! あんた一人の身体じゃないんだからね。ホントに、みんなが心配しているんだからね。これ、お父さん!!しっかり怒りなさい!!あなたがここはちゃんとしないと…」
「はい」
あれれ、なんでこうなるのかな?
これって、なんて言うことわざに当てはまるのかな??
長くなりましたが、とにかく、大事に至らなくて良かったです。
今日は一日、ゆっくり療養してもらうことにしましょう。
「だめだって、素人判断じゃ、医者に連れて行きなさい!!」
とばあちゃんに言われそうですが…
それを家族の優しさというのです。
どうやら今回は、怪我痛みよりも心の痛みが息子に応えているようです。
ははは、本当に良かったな、車に轢かれなくて…
怒りはしないけど、考えろよ!!
息子よ!!
ついでに勉強でもすれば??
Posted at 2010/09/05 06:51:34 | |
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息子の追っかけ | 日記