「お家芸」とか抜きにしても納得行かない今回の措置・・・

先ずは記事の転載から



理事自身も驚き…リーディー副会長「非常に難しい決定」
2013年2月13日

IOC（世界オリンピック委員会）の理事会では世界的普及度やテレビ放送など３９項目にわたり各競技を分析した結果を報告。その後、中核競技から外すべきだとする競技に１票を入れる方式で投票が行われた。

　ロゲ会長を除く１４人の理事による無記名投票で、除外賛成票が過半数に達するまで繰り返された。ただし最終結果については投票した理事からも驚きの声が上がっており、リーディー副会長は「非常に難しい決定だった」と複雑な表情を浮かべていた。

　▼猪谷千春ＩＯＣ名誉委員　ＩＯＣからメールで知らせを受け、自分の目を疑った。五輪のオリジナルスポーツの一つであり、全く除外の理由が分からない。とにかくびっくりした。今は何も考えられない。


レスリング除外候補のワケ　歴史とロビー活動に負けた？
2013年2月13日

２０２０年夏季五輪でレスリングが排除される可能性が大きくなった。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）が１２日にスイスで開いた理事会でレスリングを、五輪での実施が確定する「中核競技」２５競技から除外することを決めた。

　理事会では、無記名の投票を繰り返し中核競技から外れる１競技を決め、レスリングは近代五種との決選投票で敗れた。

　なぜ近代五種ではなかったのか、明確な回答はない。しかし、この競技は「近代五輪の父」クーベルタン男爵（フランス）の肝いりで１９１２年のストックホルム五輪から導入。歴史を重んじる欧州の理事は排除に消極的だったと言われる。

　次に整理対象となっていたのがテコンドー。しかしホッケー、カヌーといった他の候補も含めて中核競技にとどまった。テコンドーについては、韓国の朴槿恵次期大統領が訪韓したＩＯＣのロゲ会長に存続を直訴したという報道がある。そうしたロビー活動が奏功した可能性もある。





転載おしまい





日本が東京へオリンピック誘致を行っている最中、あまりにも良いタイミングで今回の決定という感じですね。で、他の２国というとトルコもレスリングは強いみたいですから、無くても困らないのはスペインという事になります。

で、日本の事だけを考えて発言する前に、レスリングの競技人口と他の競技との比較から考察したいと思うのですが、レスリングは日本ではマイナースポーツの部類ですけども、昔から強くて特に最近は女子がとても強いですが、まぁそれでも競技人口は柔道や空手や剣道の比ではなく、球技や水泳等々よりも競技人口は日本では低いです。
ですが、世界に目を向けると古代オリンピックから行われていて世界最古のスポーツで、旧ソ連各国を始め米国や欧州各国（古代ギリシャやローマ帝国時代の影響下の国々）に必ず居る訳で日本の柔道の人口よりも実際多いところも有るかと思います。

そこで、比較すると滑稽なのですが
① 近代五種は設備が揃った地域の人しか行えず、参加国もごく限られた競技です。
② ホッケーは冬季オリンピックにアイスホッケーが有るので意義的に微妙です。
③ カヌーは管理費が他の競技よりも掛ってしまい人気も無いのですから意味不明です。
④ テコンドーは同じ格闘技系でも認知度、競技人口共に格下で人気も薄いです。

という事で、はっきり云えるのはIOCの理事たちが完全に
「ロビー活動」で、『やられた』
のでしょうけど、こんなにも分かり易いとオリンピックに参加する意義が薄れる様に思うのですけど、どのように思われますか？



日本がロビー活動を行わないから悪いのか、ロビー活動に負ける理事達が悪いのか、色々異論有るかと思いますが、少なくとも私自身はロビー活動そのものを肯定する側ではいけないのではないかと考えます。
それがたとえ「綺麗事」だとしても、反則や狡賢い行為をして勝利を収め得た勝利に本当の価値が有るのかと、人生を振り返った時に恥ずかしくないのかと、その様に考えて行った時に必ず後悔するのではないかと思うからです。

クルマも同じで、信号を守ること、法定速度を守ること、シートベルトを締めること、飲酒運転をしないこと、無論無免許運転などしないこと等と全く共通する概念だと思います。
自分が喫煙するのに他人に禁煙を強制すると納得行きませんよね。
それと今回の話は根底が同類だという事です。

日本的思想とは「武士道」ですので、正々堂々と正面から挑むのが美学だと思いますが？



と、私は思いましたが皆さんはどのように感じにましたか？甘いですかね？？
ではまた。



追記）

落選有力・近代五種、積極的働きかけで生き残る
2013年2月13日　読売新聞

　レスリングが２０２０年夏季五輪の除外候補となった一方、当初は有力候補に挙げられていた近代五種とテコンドーは準備を積み重ねて生き残った。


　無警戒だったレスリングとは、対照的だった。

　今回の除外競技候補を選ぶ投票は、ロゲ会長を除く１４人のＩＯＣ理事によって行われた。海外メディアからも近代五種とテコンドーが除外候補として本命視されていたが、１４人の理事の中には、国際近代五種連合のサマランチ副会長、世界テコンドー連盟のカルシュミット倫理委員長が名を連ねていた。サマランチ副会長は、近代五種が除外候補とならないよう、積極的な働きかけを展開したという。

　国際レスリング連盟からはＩＯＣ理事を送り出していない。ある日本レスリング協会幹部は、「これがフェアなのかどうか。理事に出身者がいない、その競技団体は、明らかに弱い立場になってしまう」と不満をあらわにした。日本レスリング協会の福田会長は、油断を認めながらも、予測できなかったＩＯＣ上層部の動きについて、「（情報に格差があるなら）非常にＩＯＣに気を使わなければならないことになる」と、戸惑いを隠さなかった。