
「For」ではなくて「With」、「With」よりも「In」。
二つの小舟が大海原にある。その小舟にはそれぞれ人が乗っている。もし何か困ったことが起こったとしたら、どうなるか。
一方の小舟に乗る人が、相手を助けたいと思って一生懸命に手を伸ばしても、所詮は違う船の上だ。なかなか届かない。それどころか、波風が立てば舟はすーっと離れていってしまう。 "For"(あなたのために)という意識は、このように外部から人に接する位置にある。
これに対して、 "With"(共にある)とは、同じ船の上にいること。そうすれば、どんなに離れていても船の長さより遠くに離れることはない。つねに一緒にいる状態だ。
「君のために最善を尽くすよ」とどんなに約束したとしても、 "For" の場合はその距離を埋めることはできない。なんの約束をしなくとも、 "With" のほうがずっと温かい存在だ。つまり、「あなたのために」と言い続ける人よりも、「いいも悪いも、いつも私はあなたと一緒よ」と言う人のほうが信頼できるし、勇気づけられるのだ。
しかし、“With よりすばらしいのが、In”。一体になることだ。僕が君であり、君は僕である、と言う考え方である。
この人間関係は、どんな社会でも成立する。
「一生懸命この会社のために尽くします」と言っても、何か不都合なことがあるとすっと離れていく者は "For" であるし、どんなにいい時も悪いときも、当事者意識を持っているのは "With" だ。そして、他者と一心同体となって問題の解決に臨むのが "In" であり、これほど頼もしい存在はない。愛とは、この "In" の状態にあることを言う。
ずっと一緒だよ、カエルくん。約束する。
With,
Tony
John Lennon - Stand By Me
さて、今年は皆様のブログやいただいたコメントに、とても楽しませていただきました。ありがとうございました。
来年もどうぞシクヨロお願いいたします。良いお年を。
Posted at 2008/12/31 01:35:46 | |
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カエルくん | 日記