長さと太さについてはモヤァ~ッとですけど説明したのでテーパーについてもモヤァ~ッと説明しようかと思います。
テーパーには新規ガスを含む排気ガスを引っ張り出す為のテーパー、ダイバージェントコーンと
排気ガスを反射させてシリンダーの中に押し戻す為の反射テーパー、コンバージェントコーンが有ります。
この2つのテーパーはそれぞれ違う考え方でテーパー角を決めています。
まず、引っ張りテーパーのダイバージェントコーンですがこれは最大角度が決まっています。
その角度とはズバリ気体が剥離しない角度です。 分かり易く説明すると茶筒の様な円筒形の容器の底にに穴を開けてパイプをさして
パイプから勢いよく空気を送り込むとパイプの出口で空気の圧力が抜けて分散してしまい流れに勢いが無くなってしまいます。
これだと負圧が上手く作れずパイプの入り口に有る空気を引っ張り出す事が出来ないし
茶筒側から空気を押し込んでも上手く圧縮した空気がパイプの方へ出てくれません。
そこで空気を分散させずに負圧を作り、また 反対に押し戻すときはスムーズに押し戻す為に円錐形のパイプが必要になって来るんです。
そしてその角度は圧力が抜けて空気が膨張しても分散しない角度が必要なのです。
煙草を吸う人なら口を細くして勢い良く煙を出せば何か分かるかも知れませんね。 また煙で輪が出来るのは空気の剥離が原因です。
それと、トランペット等の管楽器は吹いた息を剥離させずに上手く空気を広げて音を大きくする工夫がされているそうです。
楽器屋さんがチャンバーを作ったら良いチャンバーが出来そうですね? ‥‥‥???(笑)
次に、反射テーパーのコンバージェントコーンですがこれは回転数に合わせて反射する圧力を調整しています。
簡単に言ってしまうとチャンバー形の容器のエキパイ部を水道に繋いだとしてエキパイを上に、
テールパイプを下に持ち蛇口から水を少しづつ出して徐々に水量を増やしていきます。
水の勢いは回転数だと思って下さい。
すると、最初はテールパイプから水がチョロチョロ出て行きますが水量を少し増やすと、やがてコンバージェントコーンに水が溜まってきます。
水と空気の境界は排気圧の反射ポイントです。 この時のチャンバー内の空気の体積が反射圧力を左右しています。
空気の体積が大きい程反射圧力が弱く体積小さいと反射圧力は大きくなります。
正にこの状態がエンジンのパワーが出始めるポイントです。
そして更に水量を増やしてコンバージェントコーンに水が溜まっていくと空気の体積が減るので反射圧力が更に高くなると言う事です。
でも、実際は水ではなく気体なので上記の理屈は当てはまらないし水の部分の体積が大きいと圧力が下がります。
この空気の容積の変化の調整をコンバージェントコーンでおこなっているので角度の限界は決まっていませんが使える範囲は有る様です。
早い話が同じチャンバーでコンバージェントコーンの長さを短くすればテーパー角が広がり容積が小さくなるので反射圧力が強くなり
パワーバンド付近でエンジンパワーが急に出て来るし、コンバージェントコーンの長さを長くすればテーパー角が狭くなって
容積が大きくなるので反射圧力が弱くりパワーバンドの特性も穏やかになります。
因みに水量を最大にしてダイバージェントコーンの広がりきった辺りに空気の容積が残る様にテールパイプの太さを調整するのが排気圧調整です。
つづく
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Posted at 2009/04/23 11:13:36 | |
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