2011年02月02日
いつもはカミさんに作ってもらった弁当で昼食を取っていますが、今日は弁当がなく外で食べることになりました。
以下ちょっと長いです(^^;。
時間もなかったので、某牛丼チェーンに駆け込み、牛丼と味噌汁、サラダを注文。
全部で380円。安い・・・。
一体この料金でどれだけ儲かるのか気になる。
私も食品を扱う営業なので、業務用の市場もある程度は知っているつもりです。メーカーから問屋への売り渡し価格は家庭用に比べれば半分くらい、その代わり業務用なので派手な装飾は一切ないし、ユーザーの使いやすさだけを考えて作ってあり、包材とかも最低限の状態です。だから安いんですが。
ところでこのメニューでいくら儲かっているかというと、私の聞いている範囲では外食産業の原価率は大体3割弱が多いとのことです。つまりこの場合、380円×30%=114円←おおざっぱにいうとこれが原価です。
380円-114円=266円←これがお店の儲けです。
たった266円ですが、入れ替わり立ち代り客が入り、1個の席でランチタイム1時間で10回転して、その席が30席あれば、300回転。300×266=79,800円が1時間の儲け!
外食産業で単価の安い業種は高回転を重視し、利益額を稼いでいるわけです。
さて、この安いメニュー開発のためには、お店も様々なコスト削減をしたり努力をしてはいますが、納入業者が無理を利く場合が多いです。つまり、原価引き下げ交渉などは、大量に品物を仕入れる前提があるため、仕入側が強く、また次から次へとビジネスチャンスを求めて新規取引を求めてくる業者が多いので、自然と仕入価格は下がっていく傾向にあります。
だから、納入業者の僅かな利益さえも取らせず、その分を原価引き下げに交渉カードを切られ、納入業者はますます業績が厳しくなる→給料が減る→勤めている社員の他での購買意欲が下がる→経済が停滞する。
のような動きになってしまうのです。私は健康管理のため極力ファーストフードは食べない主義ですが、状況によっては食べざるを得ない時もありますので、こういった裏側を鑑みると、非常に切ない気になります。
低料金で食事を取れる客としては最高です。
同じ食品を売り歩いている自分の会社はどちらかというと高目の商品をポリシーにして売っています。だからこの経済状況は非常に厳しいです。
お客さんが高いものに財布を開いてくれる時代はいつくるのやら?
Posted at 2011/02/02 16:44:05 | |
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