
みなさんこんにちは
昨日、久しぶりにAmazonでベストモータリングを買ってみようと思いネットを見てみると、「ベストモータリング休刊」という恐らく編集の方のツイッター
http://twitter.com/eiichiroyamada/status/43141410953760768を発見しました。モータリングは10代の頃から見ていますが、まさかベストモータリングがこの4月で休刊に陥るとは思っていませんでしたのでちょっと驚きました。現在出版各社は非常に苦しい状況が続いていて、メジャー漫画、ファッション誌も相次いで休刊になるような状況です。こうゆう出版業界の現状を見ると、決して現在消費者の興味・関心が高いとは言えない車の情報媒体が休刊になっても不思議ではありませんよね。
では近年の車の需要低下は何が原因なんでしょうか?皆さんも何となく理由はわかると思いますが、その理由をリサーチした2010年作成のTOYOTAの資料によると(私は仕事もしないで何やってるんでしょう(笑))、①世帯構造、②地域間格差、③車への価値観、④車保有期間、⑤個人消費、⑥世帯所得の変化、そして⑦エントリー世代(大学生)の車の意識の変化が原因と考えているようです。こうして数字で見るとその理由が明確に分かります。
①世帯構造の変化
◆以前に比べ、需要発生率の低い「単身・夫婦のみ」世帯が増加し、需要発生率の高い「ファミリー」世帯が減少
・単身・夫婦のみ世帯
1994年 17.3% → 2004年 26.3%
・ファミリー世帯
1994年 60.1% → 2004年 54.3%
②地域間格差の広がり
◆人口が自動車保有の低い都市部へ集中
・人口密度
大都市 3463人/K㎡
地方 657人/K㎡
・自動車保有(1世帯あたりの保有台数)
大都市 0.87台
地方 1.34台
③車への価値観の変化
◆車は「足代わり」、新車に対する興味も希薄化
・車は単なる足代わりと考えている
2003年 38.7%
2006年 43.3%
・新車が出ても興味無
2003年 29.9%
2006年 35.1%
④保有期間の変化
◆年間走行距離は、90年以降減少傾向
・乗用車の年間走行距離
1990年 10800km
2005年 9471km
◆乗用車の保有期間は年々長期化し、08年では8.1年(01年差+1.2年)に
・長期保有理由
今の車に不満がない 49%
収入が減った 34.2%
耐久性が高く壊れない 29.2%
車以外にお金をかけたい 29.2%
以下省略
⑤個人消費の変化
◆GDP、個人消費共にマイナスへ転じる
・GDP/個人消費の前年同期比
2008年第4四半期で-0.3
◆個人消費はTVへ向かい、旅行や自動車への支出は抑制傾向
・2008年個人消費額の対2006年比
パック旅行 101.0%
保険医療サービス 98.0%
非貯蓄型保険料 115.2%
テレビ 119.3%
自動車 104.2%
⑥個人消費の変化
◆年収400万以下の世帯が増加
・年収400万以下世帯の割合(全世帯)
1996年 35.6%
2006年 44%
⑦エントリー世代(大学生)の車の意識の変化
◆20代男性で車を趣味とする人は減り、お金をかけないものへと変化
・よくする趣味 × ドライブ
1996年 47.2%
2006年 20.4%
・お金をかけているもの × 車
1996年 16.7%
2006年 6.2%
・今後お金をかけたいもの × 車
1996年 31.9%
2006年 23.9%
◆興味・所有欲もここ数年で大幅に低下
・乗用車に興味がある
2002年 74.1%
2007年 53.5%
・乗用車が欲しい
2002年 48.2%
2007年 25.3%
◆意識・環境の変化
・以前の大学生
屋外で活動的に遊び車も利用
競争意識、差異化意識が強い
製品・サービスが多くなかったため、車に魅力を感じる人が多かった
雇用・所得面での将来に対する不安が小さかった
環境意識が低かった
・現大学生
ゲーム、パソコンの普及による行動範囲の狭まり、コミュニケーションの変化による車の使用機会
の減少
競争意識が低く、車の所有価値が低下
保守的な消費価値観・行動から車に対する負担感が増加
財の多様化により車の相対的な魅力が低下、車への支出も減少
このように日本での車の需要減には複雑な理由があり直ぐに改善する事は不可能だと思いますが、TOYOTAはこの状況を打開すべく「クルマニヨンプロジェクト」と称した大学生をターゲットにしたキャンペーンを行い成果を上げているようですが、実際はどうなんでしょうね。あまり表ではその成果が見えないような感じがします。私が考えるに日本で以前のような車の需要を取り戻すのはほぼ不可能だと思います(すみません悲観的で)がどうでしょうか?なので日本のメーカーは韓国メーカーみたいに海外マーケット意識した戦略にならざるお得ないんでしょうね。実際に日本車はアメリカで人気ですし、ベスモも人気ありましたから、海外でやれば面白いと思いますけどどうでしょうね。日本のテレビコンテンツが海外で受けてるんですから車コンテンツも十分可能性はあると思います。
ともかく日本経済を支える車業界ですから何とか今の状況を打開して今後の日本経済に活力を与えて欲しいと思います。
Posted at 2011/03/25 17:11:35 | |
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