
「ダンパーの減衰力調整の事で悩んでいるから講座書けやカス」
…と某氏からメッセージをいただきましたw
(いえ、実際はもっとマイルドな文章ですがw)
以前、
ダンパーの事をツラツラと書きましたが
それを踏まえて今一歩つっこんでみましょうか。。。
ってか、ワタシなんぞで良いのでしょうかw
なお、写真は例によってカンケーありませんww
あと、めっさ長いです。興味ない人はスルー参照。じゃなくて推奨。
さて、その某氏は
「減衰力を最強にしても最弱にしてもバンプを吸収するイメージには近づけません」
との事でした。
ナルホド…そりゃ、なかなかムツカシーと思います。
某氏はHKSの車庫調だそうですが、ワタシはHKSはよーわかりません(ヲイ)
とはいえ、基本は同じなので、あくまで基本としてお話いたします。
まず、「車高調」といってもイロイロあるので、一概にどうとかいえないのですが…最初のポイントは「全長調整式」か否か、という点です。
先の講座?で書きましたが、車高調は「ダンパー」と「スプリング」からなっており、ショックを吸収するとか、タイヤを地面に押しつけるといった点で重要なのは「スプリング」です。
このスプリングがきちんと動く→「ストロークする」のが重要なのですが、
この「ストロークできる幅」?と言えばいいんでしょうか。が、適切な設定になっているか?がポイントなのです。
「全長調整式」と言われるものは、クルマの車高を上げ下げしても、スプリングのストローク幅が変わらないモノの事をいいます。
対してそれ以外…一般には「ネジ式調整」と言われる物は、車高を下げると「スプリングのストローク幅」が「小さく(短く)」なります。
もうわかると思いますが、性能は「全長調整式>ネジ式調整」です。
一般的に、お値段も「全長調整式>ネジ式調整」ですが。
某氏のHKS車庫調がどんなのかワカランので、その辺はチェックしたってください。ネジ式だったとしたら・・・車高、下げすぎてないっすか?
余談ですが、ワタシのビルシュタインはネジ式ですw
ネジ式の場合は「推奨車高」の設定が、ダンパー屋としては(スプリングのストローク幅が)一番ヨイ値で設定してありますので、コレにしておくのがベストかな。
次。
えーっと、某氏は「バンプを吸収」させたいそうですが・・・
コレは「乗り心地を良くしたい」と言う意味かな?
一般的に
バンプ→上下動
のコトですから、路面の段差のショックを吸収するとか、そう言うイメージです。
「そう」だと言う前提で話を進めます。
で、コレ、減衰力調整ではどーにもなりません(ヲイ)
ショックを吸収したり、タイヤを路面に押しつけると言う役割は、スプリングの仕事です。(+、ネジ式車高調の場合は車高の高さ)
減衰力は、このスプリングの「たわみ」?を収束させる力の強さなので、コレをいくら変更しても、「ゴツン」と来た後の話なので突き上げ感等は減りません。
一応、理屈の上で言えば、
減衰力を弱くすれば、スプリングが動いた時に、より柔らかくその動きを収束させる・・・まぁ、長く「びょんびょんしている」イメージです。
逆に強くすれば、より早く「びょんびょん」が収束しますが、その分「固く」感じるはずです。
なので…人の感性によって違うと言えばそれまでですが、「バンプを吸収」と言う意味では、(乗り心地とは矛盾しているっぽいですが)強めにしておく方が良いように思います。
乗り心地と言う意味で本当に良くしたいのであれば、
スプリングの交換→スプリングレート(スプリングの固さ)を柔らかいヤツに変える、ですね。
それ以外にも、
・ホイール(サイズと重量)
・タイヤ
・アライメイント
この辺でも結構乗り心地は変わります。特にタイヤは大きい。
理想の乗り心地は、ダンパーだけでなく、ここらも含めて検討するのがベターでしょう。
減衰力の調整の仕方。
「最強にしても最弱にしても違いを感じない」となると、なんかもうどーしようもないですけどw
調整幅が細かいモノだと、1つ2つ変更しても、違いを感じられませんw
調整幅の全体を5~10段階位に分けて、調整するのがよいでしょう。
例)10段階調整の車高調なら1コないしは2コずつ動かす。
30段階調整なら、3コないしは6コずつ動かす。
というわけです。
一応、サーキット等では強く、一般道では弱くするのがスタンダート。
そんでもって、普通のクルマはフロントを(リヤに比べて)やや固くするのが普通です。
何でかと言うと、大抵フロントエンジン→フロントヘビーなので、
スプリグレートもフロントの方が固い→よりハネる
からです。
けれども、ドリフトするからリヤタイヤをより地面に押し付けたい!とかならリヤ固くするとか、走行シーンによってさまざまなセオリーがあるようです。残念ながら、一概にはいえません。
CR-Zで普通に街乗りだけでしたら、
フロントとリヤを1段違い位にして調整すると良いでしょう。
例)10段階調整の車高調ならF10 R9
30段階調整なら、F30 R27
みたいな。
んで、同じコースでひとまず最強と最弱を試して
例)10段階調整の車高調ならF10 R9 → F2 R1
30段階調整なら、F30 R27→F6 R3
みたいな。
その上で弱い方から、少しずつ強くして自分の良いと思う所を探す。
といった方法でしょうか。
「同じコースで試す」のがポイントです。
マイテストコースを決めておくとよいですねw
…あと、ダンパーメーカーと車種によって、減衰力も「推奨値」というのがあるハズです。なんだかんだとバランスのいい所を指定してあるハズなので、コレはコレで試してみる価値アリ、です。はい。
最後に、ダンパーの構造について。
コレは今更、変えられないので参考程度に。
内部的な構造の違いは、メーカーによって違うのでしょうけど、正直よくわかりませんw
が、基本的な性能は、ダンパーの「大きさ」にあります。
ダンパーは筒状構造をしていますが、その中にオイルが入ってます。
この「オイルの量」が多ければ多いほど、基本的にダンパーとしての性能が良いと判断してよいでしょう。
(くどいようですが、内部的な構造…例えばオイルをどんな風に動かす(流す)のかとか、強度とか…その辺は違いはあるのでしょうけど、ワカランです)
太いダンパーほど、オイルの量が多い→性能良い。です。
※しかしながら、なんでも「程度問題」と言うのがあって、太ければ太い程よい!ワケではありません。
必要な量をオーバーしてもしょうがないです。無駄に重くなるだけ。
結局は、ショップの推奨がベストですなww
オイル量を増やす為に「別タンク」構造のダンパーもあります。別タンク嫌いな人は結構いますけど、理屈はよーわかりません。この辺は好みなんですかね?
以上。
長っ。