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2009年02月08日

プジョー106ラリーを検証する

プジョー106ラリーを検証する 購入してから2ヶ月。
なかなかインプレッションがお伝えできなかった私の106。
ふと思い立って、今週一週間通勤で初めて連日乗った(帰り道を毎日別の道で走ってみた)ので106のヒストリーと簡単なインプレッションを一緒に報告しようと思います。
106をよく知る方にとって当たり前の知識であると思いますが、改めてご一読いただければ幸いです。

プジョー106とは?>
106は1991年にデビューしたプジョーでは最小(サブBセグメント=セグメント・スモール)レンジを受け持つ乗用車です。

当時販売面で成功を収めた先代(プジョー104)に代わる、車名の末尾に「6」が付く新時代の小型車として誕生しました。
本国では様々なエンジンバリエーション(1000cc、1100cc、1300cc、1400cc、1600cc、1400ccディーゼル、1500ccディーゼル)と、商用グレードから本革シートを用いた高級グレードまで内装、装備に応じたきめ細やかなラインナップでEU各国で好評を博し、2003年の生産終了までの12年間プジョーのコンパクトレンジを守ってきました。

ラリーって?>
そんな106の様々なラインナップの中で特異な「RALLYE」というグレード。
これはモータースポーツ(ラリー)競技に参加するプライベーター向けのベース車として1993年に生まれた派生モデルです。
当時このベースモデルは205が受け持っていましたが、生産中止(205自体は1998年まで行われていたのでレギュレーションもしくは205の旧態化が関係すると思われる)により106がこのベースモデルに選ばれました。
205の後継モデルだった306(206の登場はだいぶ後になる)が大型過ぎることと、車両重量で205に近いモデルが106だったと言うのが理由だそうで。
205の後継車と言うことで205由来の1300ccSOHCエンジン(1294cc)を採用(これは当時の排気量クラス(1300cc以下)に対応するため)。ただし燃料噴射方式をキャブレターからインジェクション(電子制御燃料噴射)方式に改めています。
日本で「テンサン(1.3)ラリー」と呼ばれる所以ですね。
そんな競技を主体としたベースモデルですからエアコンやパワーウインド、パワーステアリングなどの快適装備は一切付いていません(ただしオプションとして選択することが出来、それを装備した「プロカー」という特別仕様車も販売されていた)。
そうして誕生した106ラリーはERC(ヨーロッパラリー選手権)でクラスを席巻する活躍を見せ、後にマイナーチェンジでエンジンが1600ccSOHC(いわゆる「テンロクラリー」)になり生産が終わったあとも活躍していました。
106ラリーは後に1600ccDOHCエンジンで完成の域に達します。そして2003年に106の他モデルとともに生産を終了。現在でもEU国内のラリーでその姿を見ることが出来ます。
ちなみに日本では専門ショップに拠る並行輸入で200台前後存在すると言われています(1.3のみ)。
しかし年々その数は減ってきており、知る人には根強い人気のある、知らない人にはただのプリミティブな珍車となってきているようです。

スペックは?>
全長×全幅×全高は3565×1605×1360(mm)>
全幅を除けば今の軽自動車と大体同じかやや小型。
軽自動車の隣に停めるといかに今の軽自動車が大きいかがよくわかります。

ホイールベース:2385(mm)>
タイヤを四隅に配置した結果室内は外観に似合わずそれなりに広く感じます。
ただあくまでも「感じる」ですから206とかマーチとかヴィッツとかミラとかに比べたら遥かに狭いです(笑)。

車両重量:810(㎏)>
この数値はエアコン、パワステ抜きの素の重量です。
個体によっては840㎏だったり860㎏だったり、装着されたエアコンによって(ショップ後付けのモノも多い)重量が異なるようではっきりしていません。ちなみに私のは840kgです。

サスペンション:Fストラット/コイル、Rトレーリングアーム/トーションバー>
多少の味付けはあるもののベース車から変更はありません。
104から引き継がれてきた足はしなやかの一言。フランス車らしさを味わえる貴重な足です。

エンジン:TU2J2/7型直列4気筒SOHC
排気量:1294cc
最大出力:100PS/7200rpm
最大トルク:11.2kgm/5400rpm>
205ラリー由来の1300ccエンジン。インジェクション化することによりトルク重視の仕上に変わっています。
キャブだと扱いにくいんで一般ユーザーにはコレが丁度いい。




106ラリーの評価は?>
さて106ラリーを見てみましょう。そして乗ってみましょう。
嫌味ったらしい金持ち臭がプンプンするクルマ雑誌「NAVI」を真似して、○と×で多少辛口気味に評価してみようと思います。
クルマのコンディションによる部分もありますが(ベストコンディションではない)、そんなに変わっているモンでもないと思うんで問題はないかと。
そして個人的私情がたくさん詰まっていますので、誤解のなきようお願いいたします。


スタイリング>
○=306、406と共にプジョーが乱心する前に創った「新時代の良心」
*ピニンファリーナがデザインしたスタイルはシンプルで飽きが来ない。

*ボディ強化された最近の車にはない肩のラインが低いスタイルは、窓が広く開放感たっぷり。
社内デザインに変わった瞬間に攻撃的(しかも変な)に変わってしまった。あのあんぐり開いた口は何だ??色んな意味でがっかり。

×=×な部分なんてあるわけないじゃないですか。
*スタイリングが悪かったら買いません(きっぱり)。
それだけスタイルがいいってことっすよ。多分。
ただタイヤがちょいデカいかも。13インチが意外とマッチするかもしれない。



室内、質感>
○=セブンイレブンの塩ムスビ。さっぱり。
*シートがシンプル。アンコも薄いしサイズもそんなに大きくないんだけど、長距離のドライブでも疲れない秀逸な作り。ホントに疲れない。
Xsiと違って生地のファブリックも目が粗いので通気性もいい。

*イエーガー製のメーター、そしてスイッチ類の視認性。
メーターのサイズは小さいが見やすい。今のクルマに多い余計なインジケーターもなくすっきり。
スイッチは逆に大きく扱いやすい。

*ウレタンステアリングのフィット感。意外とハマる。

△=カレーにマヨネーズをかけるような違和感。
*赤いカーペットと赤いシートベルトがやたらアンバランス。
そして無駄にエロい。しかも高級ではない。
たまに昔栄町にあった「おかん」しか居なかったスナックを思い出して凹むことがある。

×=プラスティック万能時代の象徴。
*大衆向けの車とは言えちょっと安っぽいプラスチッキーな造形。
マメに手入れしないと劣化して粉吹きそうな感じの安っぽさ。質感は同時期の日本車よりも遥かにレベルが低い。
マイチェン後の方が質のよさに感じる。デザインは同じだけど。

*身長185cmの私には辛いチルトしないステアリング。
靴脱がないと運転できない。

*ボディがやわ。衝突安全ボディになったS16ではそういうことは無いと思うが。
たまにボディがミシミシと・・・。

*そして塗装が弱い。この時期のヨーロッパ車特有の弱点。
白でも塗装が割れてしまう。ボンネットが遮熱されていないためダメージを食らうらしい。
環境に配慮した塗料が普及しだした頃の代償でしょう。綺麗に乗りたい人にはちょっと痛いかも。
よく考えたら今まで塗装がマトモなクルマに乗ったことが無いな。


エンジン、走り>
○=非凡な能力を持った一般人。
*平凡なSOHC、やたら平凡なエンジン音ながら1600cc以上によく回るエンジン。
高回転にも耐えうるチューニングのお陰で限界も高く、特に高回転域での走りは軽快の一言。
ギアとのマッチングは最良。但しシフトが渋いので本調子ではない。

*シャープなコーナリング性能。
フロントヘビー(前後重量比65:35くらい)さが手伝っている部分もあるが全ての動きに敏感。
ちょっとステアリングを動かしただけでノーズも動く、スロットルのオンオフにも鋭い反応を示す。
最初は戸惑いも感じるが慣れてしまえば楽しい。まだぎこちないけど。
手足を駆使して「クルマを動かす」感覚ってコレなんだ!と改めて教えてくれる。
なんだコイツすげーじゃん。本調子じゃないけど。

×=でもやっぱり平凡から抜け切れない。
*魅力の微塵も感じないエンジン音。
今まで乗っていた155の反動かもしれない。
走りがあまりにも良すぎるせいか余計にそう感じる。

*そして低回転域での扱いにくさ。
高回転主体のユニットの特徴。慣れるしかない。


こんな人に乗って欲しい(モータースポーツしない人向け)>
○=フランスの片田舎の雰囲気を味わいたい人。
*迷わずこの車を選んでください。
日本にある現代のフランス車にはない(←2CVとかは別として)プリミティブ感がまさに片田舎。雰囲気がバッチリ味わえますよ。

×=パリの街あたりを想像しながら六本木を走りたい人。
*間違ってもコイツに絶対乗ってはいけません。
スポーティ性云々の前にコイツはある意味「商用車」だ!!

×=そして街中でさりげなく振り向かれたい人。
*雑誌に登場しないし貴重な割には地味だしマーチに間違えられるしあまりいいことはありません。
ジミラテの典型的な例。


全体の評価>

「△に近い×」

*今後プジョーにこういう車はもう出てこない可能性が強いので、そういう意味ではプジョーらしさを味わう最高の素材。
古典FFで走りを極めたいならオススメです。
数は少ないがそれだけ愛着も湧くし走って面白い。何よりモータースポーツに近い感覚を楽しみたいなら◎でしょう間違いなく。

*が、あまりにも実用性が無さスギなので106の購入を考えてらっしゃる方にはXsiをオススメいたします。
でも信頼性がちょっとなぁ・・・って人には多少フランス車らしさは薄れるけど各部の質感がアップしたs16をオススメしますよ。イジっても楽しめます。
でも106じゃないプジョーを買うんだったらマイナーチェンジ後の406にしたほうがいいです(←あ、言っちゃった)。
ってところでしょうか?

というわけで106ラリーを検証してみましたが・・・参考になりましたか?
画像が貼れないのが残念。

mixiで同じ記事乗っけてるので見てみてくださいな。
ブログ一覧 | マイプジョー | クルマ
Posted at 2009/02/08 19:10:05

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