
10月最後の土曜日。
第41回 東京モーターショー2009に行って来ました。
今年の東京モーターショーの直前、中国が自動車生産・販売で今年は1200万台を突破する見込み、と言うニュースが流れました。中国は、自動車市場としてアメリカを凌ぎ、生産においては日本を追い越すと言うのです。
つまり、これまで世界最大の北米自動車市場を支配し、生産台数世界一を誇った日本が、王座から蹴落とされ、中国が世界に君臨するということ。
今や、自動車産業において世界で最も重要なのが中国であり、自動車の未来はこの国のモータリングに大きく左右される事になったのです。
その一方で、日本市場は単に景気後退しているだけでなく、市場そのものの将来性が不透明になっています。
そもそも、日本市場は、あれこれと規制が厳しく、世界でもっとも難しくコストのかかる市場になっていますし、さらには東京モーターショー自体の出展料は高額で、展示内容に対する規制も厳しい。加えてその直前に国際モーターショーとしてはより大規模なフランクフルトショーが開かれます。
このような状況を考慮すれば、東京モーターショーの出展の意義は小さく、それならアジアでは中国のモーターショー(今年は上海で開催)に全力投球した方が、賢明といえるでしょう。
(酷い話ですが、トヨタですらそうした判断をしたとしか思えません)
今年の上海モーターショーには、史上空前の25ヶ国・1500社もの企業が出展しました。
それに対し、これまで「世界3大モーターショー」に挙げられていた東京モーターショーは、大幅に規模を縮小しての開催を余儀なくされました。
会場は、前回までと同様、幕張メッセですが、今回は、国際展示場1~8ホールしか使用せず、展示面積は、これまでの約2/3。
出展企業も前回の246社から113社へと半減。しかも、海外自動車メーカーが軒並み欠席し、海外自動車メーカーだけに限れば前回の26社からたったの3社へと激減、その3社もアルピナ、ロータス、ケイターハムというマイナー企業で、事実上の壊滅状態。
東京モーターショーは国際格式を保ちながらも、その実体はドメスティックなショーとなってしまったのです。
会場風景は、これまでに比べ、驚くほど寂しいものになりました。
部品館も二輪館も用意されず、従来乗用車で占有していた、国際展示場1~8ホールに全てが集められました。
それすらも会場内に空き地が出来てしまったようで、それを埋めるべく子供の自動車絵画展や、意図の良く分からない国産車の歴史展、カーオブザイヤーの発表や展示から、自動車総連のブースまで動員。さらに、東京FMの特設スタジオまでありました。
部品メーカーの展示も直前のキャンセルがあったようで、「商談スペース」と言う名の空きスペースが見られました。
しかも、これまで、狭い会場で与えられたブース面積をいかに有効活用するかを考え、各ブース共、立体構造にしていたのに、今回は予算の関係でブース自体への投資を抑えているのか、そもそもブース面積を使い切れないのか、殆どのブースが平面配置となり、ディスプレイデザインも地味になっていました。
さらに、コンセプトカーも、従来に比べて数が減っています。
あと、その苦しい台所事情は、コンパニオン運用にも明確に出ていました。
とにかく、人数が少ない。
実際(正直、どうかとは思うけど)、ステージにコンパニオンが立っているのといないとでは、人の集まりが違うんですよ。
その為、ステージに立つコンパニオンは、最低でも2組用意して、交代してステージに立つようにするのが定石でした。
でも、今回は交代要員なし。
勿論、出ずっぱりと言う訳にはいかないので、休憩(衣装・化粧直しの為でもあります)に引っ込むのでステージに空白が生じてしまう・・・
(今回、殆どのブースがそうでした)
そのため、華やかさを欠く印象になってしまったのは否めません。
今回のショーはほんと、ワクワクする感じがありませんでした。
いつもなら、あれもこれも見たい、時間が足りないなぁ、と思いつつ、ショー終了までいるのですが、今回は、時間を持て余し、終了前に退場してしまいました。
今回の東京モーターショー、今後のモーターショーの行く末を考えさせられるものだったように思います。
日本市場では、これまでの自動車の需要が頭打ちになるとともに、社会的なエコに対する認識の高まりから、ガソリンを浪費し、二酸化炭素を排出する自動車の肩身が狭くなっています。
それでも、ハイブリッドや電気自動車では、日本のメーカーは依然として世界をリードする高い技術を誇っています。
ただ、今回のモーターショーでは、その技術が、ビジョンを切り開き、人々に未来をアピール出来ていないように感じました。
人間にとって、移動する喜びと言うのは、魅力溢れるものです。
その移動を生み出す自動車が、希望ある再び未来像を見せる時、東京モーターショーはかつての勢いを取り戻す事が出来ると思います。
Posted at 2009/11/02 23:20:02 |
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