元々トルクレンチは一般的なプリセット型を使用していて、デジタル式には若干馴染みにくさのようなものがあったのですが、昨年LSDのイニシャル計測のために
TONEのハンディデジトルク(以下、デジトルク)を購入してみて、デジタルでも意外と大丈夫という感触を得ました。
どちらかと言うと、いきなり設定値でクリック感が来るよりは、数値やLEDで経過が分かる方が安心感がありました。
ただデジトルクは好きなハンドルが使えるという汎用性がある反面、ボルト/ナット位置からハンドルのオフセットが広いため使いづらさも感じていました。
と言う事で、某ペイ祭フィナーレを利用して、新たにトルクレンチを購入してみました。
大定番は
KTCのデジラチェと思いますが、そこはお財布(電子マネー)と相談して、
SK11のデジタルトルクレンチで妥協しました(^^;
まぁデジトルク同様に9.5sqで100Nmオーバーまで使いたかったというのもあります。
正逆切替えがレバー式じゃないのが(デザイン的に)若干不満ですが、基本逆回転は使わないので我慢します。
あとケースが大きめですが、稼働部とロック部が蝶番型になっているのは好感が持てました。これなら千切れる心配が無いです。
と言う事で、動作テストも兼ねて、丁度中間位の70Nmでホイールナットを締め比べてみました。
プリセット型はやはり操作が慣れているのもあって、数値のセットも締めるのも早いです。
一方デジタル型は上下ボタンで数値をセットして、締め込みもアラームが鳴るタイミングを探りながらゆっくり回しているのでちょっと時間がかかります(慣れの問題と思いますが)
そしてそれぞれのレンチで締めたナットを、デジタルトルクレンチのピークホールドモードで緩めてみたのですが、意外と結果に差が出てまして、プリセットが63Nmで、デジタルが67Nmになりました。
何度か試してみましたが同様の結果で、プリセットが古いので誤差なのか?それにしても大きすぎる。
と思って、締め付ける(回転)スピードをデジタルと同等レベルにしてみるとプリセットも67Nmに…って、締めるスピードでこんなに差が出るもんなの?1割差ってトルクレンチの精度の3倍の誤差やん!
ちなみにプリセットをもっと急いで締めると57Nmとかもう使い物にならんレベルでした。
実際ゆっくり締めた方がナットの回転角度も深い…でもそういう話しって聞いた事無いし…
とりあえず過去に締めてきたボルトは緩い説が出てきてしまいました(;´Д`)
(逆にプリセットで2回カチッカチッとやる方がええんちゃうんか?)
ちなみにプリセットの回転速度はこれくらいです。もうちょっと早いかも。
逆にデジタルで素早く締めてみたんですが、アラームが鳴る瞬間に止められずに締めすぎる気がありました。こりゃ性格が真逆ですね。
しかし実際のところ、トルクレンチの正しい使い方ってどうなんでしょう?
あとデジタル同士で気になったのは、デジトルクとのピークホールド機能の違いです。
デジトルクはピーク値を表示していても負荷を掛けると勝手にリセットして再計測してくれますが、SK11は手でリセットしないと前回計測値を表示したままなので、トルクを越えないと数値は残ったままです。ここの仕様はデジトルクの方が使い勝手が良いと感じました。まぁCボタンを押すだけなので、これも慣れでしょうけど。
(補足)
なお使用したプリセット型は激安品ではなく、SIGNET製(1万円以上)です。
<追記>
後日長ナットを使って、デジタル&プリセットの直結計測をやってみました。
プリセットと大きな誤差はありませんでしたが、意外だったのがプリセットの2度掛けはNGと言われてますが、1度掛けと数値は変わりませんでした。
逆にカチッカチッっと早い速度で2度掛けすると、1回目は緩くて、2回目で少し締まりますが精度はバラつきました。
なのでトルク精度を重視するなら、ゆっくり回す事を意識した方が良さそうです。カチッカチッっと鳴らすのではなく、カッ…チンみたいなイメージで。
クセで2度掛けしてしまうなら、1回目をゆっくり、2回目を早くで問題無さそうですね。
真偽が気になる人は自分のレンチで一度試して、是非コメントください。
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Posted at
2021/03/30 23:57:19