またしても実家ネタです。
先日の親父の同窓会に日に実家の近所で撮った写真です。
一面に広がるコスモス。
通りかかる人は、これを愛でながら通り過ぎるのかも知れません。
既にお気づきかも知れませんが、これはお花畑ではありません。休耕田に咲いたコスモスです。行政が事業として休耕田にコスモスの種を蒔いたものです。
水田の所有者である農家にはこのコスモスを愛でる気持ちは沸いてきません。ただ複雑な気持ちで眺めるだけです。
既に全国の水田の4割超が減反され、転作奨励金などの財政負担が年間1600億円に達しているそうです。耕作を休んでその上お金がもらえるんですから、他の業種の人からは、羨ましい限りの保護漬けに見えることでしょう。
政権が民主党に移る前から、減反政策の見直しの話は出ていました。いや、減反政策廃止の話と言った方がやはり正確でしょう。
民主党は今回の衆議院選挙のマニフェストとして、農家向けに、米や麦、大豆や飼料作物で、販売価格が生産費を下回った場合に、販売価格と生産費の全国平均の差額を補填(ほてん)する、戸別所得補償制度を提案しています。以前は減反政策の廃止とセットの提案だったようですが、農協などの反発が強く、減反政策廃止は引っ込めてしまったようです。このまま実施されるなら農家にとってはありがたいことです。
しかし、その本音は減反政策廃止でしょう。
民主党の支持基盤を考えた場合、おそらく民主党は次回の衆議院選挙までに、選挙区の区割りの変更か議員定数の見直しを提案してくるでしょう。ただでさえ都市部と農村部の一票の格差が問題になっています。その是正を大義名分として、農村部の議員定数を減らし、都市部の議員定数を増やす。そうなれば、相対的に農村部の声は国会に届きにくいものになります。
農家だって減反政策がもう限界に達していることは感じているんです。
では、減反政策を止めて農家の自主性に任せたらどうなるか? おそらく米価は大暴落でしょう。それでも10年もすれば市場原理により需給バランスが取れるのかも知れません。しかしそのとき、全国のあちこちに雑草に覆われて遺棄された水田が出現し、農村は荒廃し、日本の原風景(これも怪しい言葉だが)は失われていくでしょう。
じゃ、どうすればいいのか?
残念ながら、私に分かるようならこんな日記書いてたりしません。
最後に実家の田んぼ。
一番手前が実家の田んぼです。親父はコスモスの種が蒔かれた田んぼを耕して枝豆を植えました。
へそ曲がりです。
Posted at 2009/09/22 23:23:32 | |
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農政 | 日記