
F1が好きな人は読んでいってください。
先日、トロ・ロッソより残念な発表がありました。「2009年のレーシング・ドライバーとして、ブルデーを起用する」という内容のものでした。がっかりしました。なぜ?という感じでしたが、今年もつまらないF1になりそうだなと感じています。
さて琢磨ですが、彼のドライビングスタイルには賛否両論あるのは事実です。しかし、間違いなく、これまでの日本人ドライバーの中で、最高の競争力・マシン開発力・そして言語能力を持っていると思います。
①競争力
この点では、彼はこれまでの数年のF1ドライバーの経験の中で、大きな飛躍を遂げてきました。彼の過去の絶頂期は2004年に訪れています。アメリカで表彰台に登り、その他のレースでも多々、表彰台に上がれるチャンスがありました。マシンがもっとフェラーリに迫れれば、もしや表彰台の中央に?と期待された方も多いと思います。
しかし、この年の彼のドライビングにはかなりの波がありました。そして荒々しさも。コース上で仕掛けるというレーシングスピリットは彼独特のものがあります。そしてそれが彼の良さであり、ファンを魅了する大きな要素です。ピット戦略で勝負し、コース上で無理をしない他の大勢のドライバーとは一線を画すでしょう。しかしながら、それが彼の弱点にもなっていました。時に無理をしすぎて、みすみすチャンスを逃したり、他のドライバーからの批判を浴びたりもしました。2005年、BARの低迷もあり、琢磨不要論がホンダから発せられ、琢磨はBARを追われました。
でも、それが彼を大きく飛躍させたと思います。2006年以降、スーパーアグリと共に、彼のドライビングは大きく変わりました。チャンスがあれば少しでも前にというスタイルを持ちつつも、無理をするところ、そうでないところを冷静に見極めていました。チームのためのドライビングするようにもなったと思います。よりトップドライバーのスタイルに近づきました。もし今、競争力のあるマシンに乗せれば、彼はチャンピオン争いに顔を出せると思います。だからこそ、今年の決定は残念です。
②マシン開発能力と言語能力
琢磨は、コース上でのマシンの挙動を正確にチームに、しかも流暢な英語でフィードバックできると、ある雑誌では賞賛していました。これは非常にチームにとっては重要でしょう。テストでもいつも精力的に働いています。
きっと、トロ・ロッソは、最初からこれに目を付けていたのではないでしょうか?レースの経験もあり、しかも開発力もある、おまけに人柄も良いと言うのであれば、目を付けないはずがありません。でも、結果は…、琢磨はかなり悔しい思いをしているでしょう。
シート獲得には、持参金が大きく左右したと多くの雑誌が取り上げていました。が、果たして本当に?ブルデーは自分にはお金はないと常々言ってました。正直なところ、理由はよくわかりません。レッドブルのオーナーの意向が第一に反映されたのかもしれないし、ブルデーが昨年トロ・ロッソで過ごしたことが大きくものをいったのかもしれません。いずれにしても、結果を出せて、日本でも一番人気を得ているドライバーを選択しませんでした。今宮さんのブログでも、この決定は疑問視されています。
琢磨がいればF1も面白いのですが。20年、F1を見続けてきて、これほど面白い日本人ドライバーが表れたことはありません。右京さんも速かったですが。
昨日のニュースで、琢磨がレッドブルとトロロッソのリザーブドライバーとして交渉中というニュースもありました。是非とも、見えないところではなく、見えるところで彼には戦ってほしいと思います。年齢的にも技術的にも、彼は今が最高潮でしょう。どうか、日本人のF1ファンの夢、日本人がポディウムのセンターに!琢磨ならそれができるのです。
Posted at 2009/02/17 09:37:46 | |
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