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ザクとは違うのブログ一覧

2025年12月05日 イイね!

重巡鳥海の製作(艦橋の工作その5)

羅針艦橋両脇には1.5m測距儀や見張り方向盤のスポンソンがあります。まずはその位置や形状を実艦写真でチェック。



つい先日発見された戦前の鳥海の動画も確認したところ、右舷側の信号灯スポンソンにはブルワークらしきものが見られます。

シコルスキー図面にはそのように示されていませんし、冒頭の鳥海の写真(S13年時)にもブルワークはありません。ソロモン時にはどちらだったのか?引き続き写真を調べると、次のようなものが出てきました。

これを見るとブルワークはないので、動画撮影時はあったがその後撤去されたと考えられます。これらを踏まえてスクラッチしました。

二段になった各層が非常に複雑な形状をしており、しかも左右で形状が異なるので、調整と作り直しを繰り返したため右舷側を作るだけでまる3日、左舷側でもまる1日かかりましたorz
さらにこれらを取り付けると羅針艦橋の前面ブルワークの高さが0.5mmほど足りないと判明したので、その作り直しも併せて施工。なんだか今回の工作はこうした手戻りが頻発しています…。

前回ブログでは艦橋両側に13mm連装機銃が増備されたと推定しました。同機銃はナノドレッドからパーツが出ていますが、実はパッケージのイラストどおりにパーツが作られていないと判明!同じ13mmでも三連装だと本体両側に射手の座席がありますが、連装は本体後部にひとつだけです。しかしパーツは三連装と同様のフォルムとされています。

小さなものなのでこのまま使う手もありますが、どうにも納得がいかなかったのでスクラッチしました(笑)

めーちゃくちゃ小さいユニットなので銃身は0.1mm金属線を使いましたがすぐに曲がってしまうので、工作は慎重を極めました。しかし、これを機銃台に載せてみると…

機銃上方が狭すぎて、仰角をかけての射撃ができません!
測距儀等スポンソンはこの位置で間違いないので、機銃台取付位置の不良と考えられます。よって再度調べ直し。鳥海以外の高雄型は先ほどの位置に13mm連装機銃を設置していますが、そのタイミングは艦橋上半分を縮小した時です。つまり機銃上方がかなりクリアになっているので、仰角をかけた射撃に問題はありません。しかし鳥海はその工事を行っていないので、今回の問題となったわけです。
単純に考えれば機銃台の位置を下げればよいことになりますね。ということで調べ直すとこんな写真が出てきました。

確かに少し低めの位置に設置されているようです。
ネイビーヤードVol.51の内山氏作成鳥海(捷一号作戦時)でも同じ位置に取り付けられています。では機銃台の平面形状も同氏作成の図面から割り出せるのではと考え、その通りに作って仮置きしてみました。


んー、だいぶデカいな…。ちょっと違和感強めです。
考えてみると捷一号作戦時にここには25mm三連装機銃が設置されていました。連装と三連装では機銃のサイズや重量がかなり違い、操作人数も異なります。よって三連装銃座は広く作る必要があるわけです。そんなことを考えているうちに「ここには本当に13mm連装が設置されていたのか?」と再び疑問を持つようになりました。というのも先ほど上げたS17年の鳥海画像で確認できる銃座は13mm連装のものとしては大きすぎるのではないかと感じたからです。
すると、Xのとあるフォロワーさんからこんな情報が↓

福井静雄氏の私刊本にある資料だそうです。これは貴重!
これを見ると鳥海にはS17年末時点で25㎜連装機銃が6基装備されており、そのうち2基はS17年中に13mm連装から換装されたことになっています。ということはその2基が艦橋脇であることはほぼ間違いありません。
しかし!
同じ表の中で7.7mm単装機銃が2基あることになっています。
高雄型の同機銃は新造時に第一煙突両側スポンソンへ設置されたものですが、高雄愛宕では近代化改装の際に25㎜連装に換装されており、これは写真でも確認できます。

となると、この資料自体の信ぴょう性が…とも思ってしまいますが、鳥海に関しては近代化改装がされなかった(高角砲は12cm単装×4のまま)ため対空兵装強化の必要性は高雄愛宕より高いとされたようで、その点ではS17年5月の機銃増備は13mmではなく増備6基とも25㎜だったと考えることに無理はないように思いますし、S17年の艦橋脇機銃座のサイズが大きめであることとも整合します。
さて、ようやく機銃台の取り付けに移ることが出来ます。やれやれ。
いったん製作した内山氏図面ベースのスポンソンは戦時急増の直線基調の形状ですが、S17年でその形状とすることには違和感があります。25mm連装は煙突両側などにも設置されたので、サイズや形状はこれを参考にします。その形状は円形の前端が少し切り欠かれたもの。
そしてその下につくステーは内山氏作品では角型一本棒とされていますが、先ほどのS17年の鳥海写真をカラー化したものを拡大すると…

スポンソン両端に三角ステーが付いているように見えます。これらの考証を踏まえて、このように作ってみました。

いやー、艦橋脇機銃台だけで1か月近くも交渉を重ねることになるとは(苦笑)
次回はさらに艦橋のフロアを積み上げていきます。
Posted at 2025/12/05 20:49:32 | コメント(0) | 艦船模型 | 趣味
2025年12月05日 イイね!

ニイタカヤマノボレ1208

数日前から急激に寒くなった日本列島。
それまではとてもこの時期とは思えないほどの温かさで、キャンプに行きたくて仕方ない日々が続いていましたが、ようやく半日だけ休みが取れたので行ってきました。今回のキャンプ地到着前に立ち寄ったのは、愛知県刈谷市にある「依佐美送信所記念館」。

ここは昭和4年(1929年)に稼働を始めた世界最大級の長波送信施設です。
建設前の海外との通信施設は3本の海底ケーブルしかなく、激動の国際情勢情報を逐一入手するには貧弱なものでした。これに危機感を抱いた政府は日米間に新たなケーブルを設置しようとアメリカと調整しましたが、嫌がらせを受けて頓挫。これを受けて自前の長波通信施設建設の動きが出始めましたが、大正12年(1923年)の関東大震災により国家事業として行う余裕がなくなりました。
そこで立ち上がったのが我らが一万円札・渋沢栄一!
渋沢は長波通信施設建設のため大正14年(1925年)に「日本無線電信株式会社」を立ち上げ、その設立委員長を務めていたのです。

渋沢らの尽力により、その4年後に施設が完成し稼働。
当時は広大な用地に高さ250mの鉄塔8基が立ち並んでいたそうです。
壮観。

これからは1万円札を少し違った感覚で眺められる気がします(笑)
当初は民生用として運用されていた送信所ですが、長波はかなり遠方でも海底15mくらいまで届くことが判明したことから海軍に接収され、主に潜水艦との通信用に使われました。このため有名な太平洋戦争開戦の暗号「ニイタカヤマノボレ1208」はこの施設から発信されたとのこと。
ん?待てよ。
似たような話を以前に見たことがあるような…。
そうそう、佐世保にある「針尾送信所」も同じく「ニイタカヤマ…」の発信元と説明されていました。(当時のブログはこちら→

どゆこと?
と一瞬思いましたが、海上の艦船や基地宛てには    から発信し、遠方の海中に潜んでいる潜水艦には依佐美送信所から送ったということでしょう。我が家からさほど遠くない場所にこんな貴重な施設があったとは少々驚きました。立派な記念館の中には当時使われていた発電機や操作ユニットなどが所狭しと並んでおり、一見の価値があると感じました。




さてその後はキャンプ地へ移動。今回は小さな公園駐車場での車中泊を敢行します。幸い園内は誰もおらず、周囲に民家も全くないという理想的な環境で、しかもこの日は寒波襲来直前の温かく無風な日だったので、比較的軽装でも気持ちよく過ごせました。夕飯では家庭菜園で採れた小さな大根2本を一人鍋用出汁で煮込んでみました。

大根の葉は細かく刻んで軽く茹でるとエグ味が抜けて美味しく食べられます♪
この日は満月少し前でもあり、少し雲も出ていたので満天の星空こそ見られませんでしたが、煌々と輝く月が雲間から見えるというのもまた風情があっていいなと思いました。
てな感じで、僅か半日のキャンプ旅を満喫して気分よく翌日を迎えることが出来ましたとさ♪
Posted at 2025/12/05 20:13:41 | コメント(1) | ダークツーリズム | 旅行/地域

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「重巡鳥海の製作(艦橋の工作その5) http://cvw.jp/b/488285/48802516/
何シテル?   12/05 20:49
模型工作とキャンプが大好きなヘタレをやぢです。 私がフォローする方には2種類あります。 一つは「以前からのみん友さん」 もう一つは「ちょっと興味を持っ...
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