ハノイ・ノイバイ空港、午前11時、気温32度、薄曇り
荷物を受け取って税関を抜け、すかさず出口右の荷物預け所に
でかいバックパックを預け、身軽になって外にでる
ネットリした空気に微かに焼ワラの匂いがした
これから市内の旅行代理店で夕方発のフエ行きエアチケットを受け取って
その後は1年ぶりのハノイをぶらぶら、その後空港へ戻る予定
ベトナムエアのエアポートバスはもういなかった
巡回バスが走らないこの空港から20キロ離れた市街地へ行く手段は
タクシーかそのエアポートバスのみ
バイクタクシーや白タクは空港敷地内に入れない仕組みだ
そのバスを探すのは単に安いから
タクシー一律10ドル、バスなら4ドルである
10ドル、大したことの無い金額だが
この地なら温水シャワー、テレビ付きのゲストハウスに1泊して
朝食にベトナムそばを1杯、食後にアイスミルクコーヒーが1杯飲める金額
決して小さくないお金なんである
チケットを受け取るためだけに片道10ドルは「もったいない」
「タクシー4ダラ オーケー?」
そう言ってそのインド系(顔的)ベトナム男は近づいてきた
「オレと相乗り、4ドルでどうらね?」
少しいやな感じがしたのだけれど
戻りタクシーで相乗りなら妥当だし
ファランとなら普通にしてきたことだからとタクシーに乗り込んだ
タクシーは助手席にインド系、後部座席に私を乗せて
メーターも倒さず走り始める
400m程走ったところ、ゲートで5ドル払うから金を払えと言う
いやな感じが確信にかわる
運転手もインド系もグルか・・・・
言っている意味が分からないフリをしてやり過ごす
なぜかインド系がゲートで二言三言言葉を交わしただけで
タクシーは再び走り始めた
この辺に日本企業の工場が沢山あること
大阪に少しだけ居たことがあること
日本人のトモダチが沢山いること
陽気にしゃべるしゃべる
日本経験があると言う明るい東南アジア人にろくなヤツはいない
私は適当に相づちを打ちながら
最後にどう切り抜けるかずっと考えていた
ずっと・・・・考えていた
タクシーは意外にも私の指定した池脇の大聖堂の前で止まった
財布をとり出そうとする私を制するように
インド系は私の左肩をつかみながら
「20ダラ」運転手を見て「アンド4」そう言ったのだ
やっぱりだよー どうすんだよー
20ダラってなんの金だよー 全部で24ドルってことかー?
ニッポンジンナメんなよ!!
「24?」
「YES 24」
「はいはい、24ドルね お待ちくださいね」
日本語で答えながらニッコリ
ゆっくり財布から4ドルだけ抜き出す
ヨシっ!!!
その札束(爆 をインド系の顔めがけて投げ付け
助手席シートにキックを入れると
座っていた反対側のドアを開け
転げるように外に飛び出す
振り返らず一心不乱、タクシーが来た道を必死こいて爆走!爆走!爆走!爆走!爆走!
マズイって感じたら止めておくことなんだよ
インド系!こんどノイバイで見かけたら
後ろから黙って真空飛びヒザ蹴りくれてやるかんな!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
元同僚のTのブログ更新が止まって1週間
気になったので電話してみた
Tは同じ部署でコピーライターをしていた
真面目でマメな性格だが暗いタイプでなく
コピーには何の煌めきも巧さも無かったけれど
堅実・正確な仕事で受けも良かった
そんな彼がコピーライトの仕事に見切りをつけ
会社を辞めて念願の車で日本一周旅行に出ているのだった
旅行経過をブログに上げるので見てくださいとメールをもらって
毎日注視していたのだが、4日目京都でパタリと止まっていたのだ
「よう!元気?」
「どうしたのブログ更新してないじゃない」
「ふ〜ん、それで今どこさ?」
「えっ!さ、三条?!」
「三条って・・・家?京都じゃなくて?」
「お盆が来るから帰ってきたぁ?!」
「え〜〜〜〜!止めた〜ぁ?」
「なんで?なんで?」
「京都から真っすぐ帰ってきんだ はぁ」
「そうって・・・・1週間もたってないよ」
「もういい・・って」
「・・・・・・・・」
毎晩ホテルを予約するような日本一周
引き返す勇気も要るさぁ(^^)v
シュークリーム販売頑張ってね!!(^^)v
Posted at 2011/08/14 02:37:14 | |
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