
私が今まで履いた事があるハイグリップラジアルタイヤについてのインプレのまとめです。それ違うんじゃないの?と思われる点が多々あるとは思いますが、私の主観で書いていますので、その辺はご了承下さい。
■BS POTENZA RE-01R 225/50R16
使用ホイール:RAYS VOLKRACING TE37 16×7.5J インセット30
当時ハイグリップラジアルタイヤと言えば、BS POTENZA RE-01RかADVAN NEOVA AD07かと言われるほどの代表格。ライバルのNEOVA AD07とハイグリップラジアルタイヤのシェアを激しく争うほどであった。
私が初めて履いたハイグリップラジアルタイヤがこのRE-01Rだった。サーキット走行してブロック飛びなどトレッドがボロボロになったPlayzとは大違いで驚いた(当たり前)。縦グリップが強力でサイドウォールは硬い。当時サーキット初心者でアンダーを出す走り方ばかりしてタイヤに大きな負担をかけたにもかかわらず、トレッド面がボロボロになる事はなかった(ショルダー部を除く)。
ハイグリップラジアルタイヤはもっとハードで、乗り心地が悪かったり街乗りには不快なタイヤだとイメージしていたが、それほどでもなかった。約2年間使用し、スリップサインが出るほど溝が減ってもグリップ力はあまり落ちなく、むしろその時の方がタイムが出た事があったぐらいで、2007年6月の初参加のマツスピカップ岡山でRX-8 CLOSEDクラス優勝した時がそうであった。思ったより長持ちした。非常に良いタイヤだった。
■DUNLOP DIREZZA SPORT Z1(以下Z1無印) 245/45R17
使用ホイール:RAYS グラムライツ57C 17×8.5J インセット40
とにかく横グリップが弱く、DSC介入しまくりで困惑した。一度DSCをOFFにすれば、コーナー毎にリアがズリズリ出る。16→17にインチアップして前より太いタイヤのサイズにしたのも関わらず、全然自己ベストを更新する事が出来ずに悪戦苦闘。何度かスピンしてコースアウトもした。トレッドのブロック飛びも発生し、RE-01Rと比べると絶対的な性能の低さは否めない。
ダンロップのタイヤはドライバーを育てるタイヤだと聞いていたが、私の腕ではタイヤの特性をうまく引き出す事ができず、溝がなくなる前に手放した。ダンロップのハイグリップラジアルタイヤの性能は、BSやADVANに遠く及ばないという印象が強く残る結果となった。
■TOYO PROXES R1R(TRAMPIO→PROXESに切り替わった直後の製造モデル) 245/45R17
使用ホイール:RAYS グラムライツ57C 17×8.5J インセット40
(一世代前の)インチキラジアルタイヤとも呼ばれ、最強のハイグリップラジアルタイヤ言えばR1Rだった(R-S3が出る前は)。R1Rの使用が禁止の走行会もあるほど。熱が入りやすく、アウトラップ1周でタイヤが暖まるので即タイムアタック可能。連続周回には不向きで、熱ダレすると大幅にグリップ力が落ちるので、一発勝負のタイムアタッカーに多く好まれる。国産メーカーのハイグリップラジアルタイヤの中では一番安いのも人気の一つ。
R1Rのファーストインプレッションは、何だこのタイヤ、全然リアが出る気配がしないぞ、であった。横グリップが強烈で、多少アンダーが出ても吸収してしまう。R1Rは初心者は使っては駄目と言われる所以はこの辺にあると思う。コンパウンドのネバネバ感は段違いで、砂利の駐車場に停めた後に車を発進させると多くの小石や砂を巻き上げてタイヤハウスに当たる。
ゴム自体が柔らかくサイドウォールも同様。しっかり荷重をかけ、タイヤを路面に押し潰してグリップ力を発生させる感じ。サーキット走行するとトレッドの角が立ってタイヤハウスに干渉した。トレッドパターンはこの中で一番かっこいい(私の主観)。思った以上に乗り心地がよく、この中では一番良い。ウェットの性能は段違いに良く、ウェット最強といっても過言ではないほどの性能の高さは私でも体験できた。磨耗が早くてライフは短い。まさに消しゴムタイヤ。思った以上に懐は広かったが、自分の未熟な腕では使いこなすには難しいと感じた。
TRAMPIO時代のR1Rはもっとグリップ力が高かったそうで、未だにTRAMPIO時代のR1Rを求めている人は多い。細かいマイナーチェンジする度にグリップ力が低下しているという噂もある。HANKOOK ventus R-S3の登場でR-S3に買い換える8オーナーは多く、マツスピカップの上位陣はR1Rだらけという人気ぶりはすっかり過去のものとなり、現在R1Rを履いている8オーナーはかなり少なくなった。それでもR1Rが良いという人や、他のタイヤに浮気しものの、やっぱりR1Rが自分には合うというR1R愛好家も徐々に増えているようだ。
■DUNLOP DIREZZA Z1 STARSPEC(以下Z1☆) 2010年製造モデル 245/40R18
使用ホイール:RAYS VOLKRACING TE37SL 18×9J インセット45
現在のハイグリップラジアルタイヤのシェアNo.1だと思われるほどの装着率を誇る。性能が高く、R1Rほどではないけれど低価格なのも人気がある大きな理由の一つ。やっぱりタイヤの値段は重要なファクターだ。サイズも豊富に用意されている。
良い評判が多いものの、以前のZ1(無印)がイマイチだった事が頭をよぎり、実際に使ってみるまで不安だったが、蓋を開けてみればZ1(無印)とは良い意味で全く別物の性能だった。17→18へのインチアップ、新調したホイールの影響もあるが、Z1☆に変えてからは自己ベスト更新を連発。DSC ONとの相性も良くて、変な癖も感じられない。
ただ、縦グリップ、横グリップ、コンパウンドのネバネバ感それぞれはPROXES R1Rより若干劣るので、PROXES R1Rと同じブレーキポイントだと減速し切れなかったり(鈴鹿の200R→スプーンのブレーキングなど)、ターンインで減速しきれずに失敗して弱アンダーになったらそのまま外に膨らんでしまう事があるので注意が必要。それでもZ1☆の方がタイムを出せたのだから不思議である。
Z1☆の一番の問題点は、美味しい領域が狭くてタイヤのマネージメントが難しい点。タイヤのグリップ力が一番発揮できる空気圧・温度を100%とすると、経験上90%弱でタイヤがちょっと滑る位の時が一番タイムが出やすい。熱が入り一旦100%に達すると、グリップの低下は感じられないのに何故かもうその日はベストタイムが出せない。また、コースインして攻めた走りを2,3周すると自己ベスト更新ボーナスタイムが終了するような感じ。熱の入りは早く、R1R以上に早い段階でタイムを刻まないといけないような感じで、その狭い美味しいタイミングでクリアラップが取れずにアタックできないとほぼ終了なのでシビア。R1Rみたいに熱ダレによる大幅なグリップ低下はないものの、その状態で自己ベスト更新するのは困難。
タイヤのトレッドは綺麗に溶ける。Z1(無印)みたいに亀裂やブロックが飛ぶ事は現在ないのでコンパウンドはかなり進化している。新しい製造モデルはマイナーチェンジされているようで、グリップ力が上がった代わりにライフが短くなったという話。去年の10月からZ1☆を使っているが、既にフロント3部山、リア4部山と予想以上に減りが早く、2シーズン持たせる予定だったが、とてもじゃないが持ちそうもない。
Z1☆は、残り75%・50%・25%毎に溝が切ってあるので、残り何部山なのかわかりやすくてとても良い。これは他のタイヤにも採用して欲しい。
街乗りでのインプレについては、パターンノイズが煩く不快でウェット性能も悪く、タイヤの溝が半分以下になると増大するロードノイズの煩さも加わり、街乗り快適性は一番悪いと言い切れる。価格はさほど高くなく、初級者から上級者までお勧めできるハイグリップラジアルタイヤだが、サーキットを走らない人には上記の理由によりお勧めできない。
流石に残り1部山まで使うとグリップ力はかなり落ちるようなので、25%の残り溝のランドマークが四輪とも消えたら交換する予定。Z1☆は新品でもウェット性能がイマイチなので、溝がほとんどない状態で雨の日に走るのは怖い。
次のタイヤセットに交換した後に加筆してZ1☆の最終インプレとし、パーツレビューにアップする予定。
以上で今回のインプレはおしまい。次はこれ以外のハイグリップラジアルタイヤについて私が聞いている情報をまとめる予定です。
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タイヤ・ホイール | 日記
Posted at
2011/05/11 00:20:17