
私の両親は高齢で体が不自由になりつつありますが、幸いにも今も健在です。
実は2人とも被爆者です。
自分は小さい頃から親から原爆について、戦争について、被爆後の後遺症について
色々聞かされ見て育ちました。
原爆のことは学校でも習ってるから…
頭のどこかに、聞きなれてる。分かっている。
ある意味、当たり前になり過ぎて麻痺してた時期もありました。。
毎年この日の8時15分になると、テレビに向かって手を合わせ涙する親を何度も見てきました。
そして少しずつ色んな話を本気で聞くようになり
現実の自分の身に置き換えたり
愚かではありますが想像してみたり
でもごめんなさい。全ては分かりません。
ある程度は理解したつもりだけど
それが合っているのかどうかも分かりません。
現実離れしすぎた地獄で想像も出来ません。
しかし、原爆により父親と兄弟たちを亡くし
身内にも多数の犠牲者が出た母親が何気なく言った一言だけは
今でも、これからも、強烈に自分の心の中に残ると思います。
「もし家族がこんなことで離れ離れになるのが分かっていたなら
8月5日の夕飯のとき、食卓を囲んでもっとみんなといろんなことを話しておきたかった」
この言葉を思い出すだけで
自分の心に哀しさと言うか、むなしさ、やるせなさが込み上げてきてしまいます。
私はこの感情や感覚を、これから出来るであろう家族に語ろうと思っています。
今日8月6日に広島にいらっしゃってる他県からの方
諸外国からも多数の方が来られてるみたいです。
本音を言うと…なぜ8月6日だけ「平和」を考えるの?
なぜこの日にわざわざ広島まで来るの?
この日にここに来なくても「非核」や「世界平和」は考えられるのではないの?
知ってますか? 広島で被爆し生き残った人たちにとって8月6日って
命を落とされた多数の愛する人達への慰霊。法事の日でもあるんだよ。
なぜこの日、広島の街中は大渋滞になるの??
冷たい言い方をすればこれもアリです。
しかし今までに核兵器や平和について学ぶ機会がなかった方々もいらっしゃると思います。
せっかくこの日に広島にいらっしゃったのであれば
しっかり見て、聞いて、学んで帰ってくださいね。
ただ悲惨だと思うのではなく、是非現実のご自身の身に置き換えてみてください。
チッポケな被爆二世のチッポケなダラダラな願いでした。
今夜は姉と
灯篭流しに行って慰霊してきました。
永久平和を望みます。
家 族
ごめん。今日はワシ暗いね(^_^;)
【補足】
ちょっと私の説明不足があったので、一応記しておきます。
これまた長いので読まなくても良いです。自分の記憶の記録の為に付け加えました。
渋滞についてですが…
私が帰宅時の渋滞に遭遇したのは仕方ないと思ってます。あの時間帯の市内中心部の人口が圧倒的に増え、車の数もハンパなかったですから(^^;
そのことではなくて、特に8月6日の昼間などは、ただでさえ渋滞するオフィスが立ち並んだ市内中心部の車道で、他県からこられた団体や政治絡みの集団が車線を塞いで反核行進と題して行進をするんです。もう毎年の恒例行事です。
これ、誰に向かってやってるの?
なぜ広島市内でやるの?
なんで8月6日なの?
そんなことここでやらなくても、私たち広島市民の大半は分かってるよ。
被爆者の一部の人たちは、寺町に言って亡き親族の墓参りをし、8時15分には必ず手を合わせ涙していらっしゃるんです。。
現実にそんな高齢者が広島には居るんです。
そんな被爆者の意思も考えず、ただ集まって平和活動をした気になってるだけなら、わざわざ8月6日に来ないで欲しい。
語り部さんと違い、あの時の辛く苦しい恐怖の過去を思い出したくない人たちも多数居るのも事実です。
何も8月6日に広島に来てl核兵器を、平和を学びに来られるのを否定しているわけではないんですね。
たった一発の原子爆弾のお陰で心身ともに未だに苦しんでいる方々も暮らしている広島です。そんな人たちのことも考え、節度ある行動を心がけて頂きたい。
うちの両親もそうですが、被爆者は大病になる可能性が非常に高く、実際に大勢の人が今も病に苦しんでいます。
数年前に私の母も平和公園近辺の多数ある慰霊碑沿いの歩道で、反対方向からやってきた大きな団体さんに歩道を完全に塞がれ、ただ一人で身動きが取れrなくなってしまったことがありました。
広島には現在進行で被爆者も暮らしています。何気なくすれ違った高齢者が被爆者だったかも知れません。
皆さんが歩いたその土の上で、無残にも大やけどを負って無念にも亡くなった人たちがいたんですよ。
行進で渡ったたくさんある市内の橋の下で、熱さに耐え切れず水を求めて川へ飛び込み力尽きて沈んでいった人が殆んど溺れ死んだんですよ。
それを忘れないで欲しいです。
私の祖父や叔父さんたちは原爆で亡くなりました。
焼け野原でも必死に生き延び、その後に家庭を持った私の親戚にあたる人たちは、一人また一人と最近でも病で亡くなっています。その全てが被爆が原因とは思いませんが、無関係とも言い切れません。
私も被爆2世です。
心の底ではチョットだけ、いつかは自分の体にもにも影響が出るかも知れないとも思いますが、
そればかりを考えず笑顔で楽しく暮らしたいって思いますね。
その為にも「平和」をバトンタッチしたいです。
これまで流したたくさんの血を無駄にしないためにも…
Posted at 2009/08/07 00:08:07 | |
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広島 | 日記