さて、フェアレディーZ(Z34)の回顧録2です。
これで、Z34の話題は最後の最後となります。
【タイヤ編】
Z34のタイヤですが、7年で4セット使いました。
新車装着 純正(POTENZA RE050)→8分山 中古 純正(POTENZA RE050)→8分山 中古 ニスモ純正(POTENZA RE11)→中古 7分山 社外(YOKOHAMA ADVAN NEOVA AD08)
という経緯を辿りました。
ある意味では、段々と、超ハイグリップへ移行して行ったのですが、何やかんやで、最後に使ったADVAN NEOVA AD08は、凄かったです。
多分、サーキットを走るには、ストリートタイヤとしては、これ以上の物は望めないのではないか?と思われますね。一方で、街乗り含めたバランスで言えば、ニスモ純正のPOTENZA RE11が良くって、サーキットもこなすし、普段乗りも意外なほど快適性が高く、大した物だと思います。
一方で、純正装着タイヤであるPOTENZA050は、なんとも中途半端だと思えまして、意外と乗り心地が良くない割に、グリップも大したこと無く、しかも、サーキットの袖ヶ浦では、最初の5周位しかグリップせず、以降、挙動がハチャメチャになります。例えば、コーナリングでは、横方向のみならず、縦方向にズルズルと滑り始めるので、どーにもなりません・・
これは、単にコストダウンタイヤなの?と思ってしまいます。
【吸排気編その2】
NAなので、エンジンパワーを上げるには、吸排気系を基本にすることになるわけですが、マフラーと吸気系は即効でいじりました。
でも、その後、物足りない所から、キャタライザー交換にまで手を染めました・・
これは、凄くって、まず、音がガラリと変わります。明らかに排気音は大きくなり、エンジンパワーやトルクアップが体感できるほど変わりますので、これは思っていた以上の効果の出るパーツでした。
一方で、色々と副作用が出てしまい、クラッチの不具合は、どうやらこのキャタライザー交換により、かなりの影響を受けたようです。具体的には、キャタライーザー周りの熱により、ミッションハウジングの温度が上がって、ミッションオイルの温度が上昇してしまい不具合が出ていたようです。
また、チョー小ネタですが、マフラーアースという物をダメ元で入れてみたのですが、、もしかしたら、偽薬効果だったかもしれませんが、気持ち吹き上げ方が良くなったような気がしました。
【熱対策】
Z34では、熱に寄る不具合というか性能劣化がいくつか見られました。
まずは、オイル温度上昇。これ、サーキットは元よりですが、ワインディングですら油温がセイフティー領域に行ってしまい、明らかにパワーが落ちてしまいます。(110度くらいを超えてからだと思います・・)
そこで、オイルクーラーの登場となりますが、私は、HKSのオイルクーラーを搭載してみましたが、なるほど、普段乗りでも、オイル温度が5℃以上低い感じとなり、効果はすぐに分かります。ただ、これでもサーキット走行ではギリギリ状態で、周回を重ねると10周辺りで、既に、セイフティー機能が働き、結局、パワーダウンしちゃいます・・
また、エンジンルームが熱くなるのは当然ですが、Z34自体、フロントからの吸入が少ない形状からか、かなり熱がこもるエンジンルームという事のようです。
これにより、折角搭載したHKSのレーシングサクション(通称 毒キノコ・・)により、吸気温度がかなり高い温度となってしまい、燃調補正が入ってしまい、これまたパワーが落ちてしまうようです。そこで、気休め程度ですが、吸気部分の周りは、アルミ箔で囲いを作って、熱い空気がエンジンに戻らないようにしましたが、どの程度効果が有ったのか・・
また、クラッチの不具合では、ミッションハウジングの温度上昇であることが原因であるみたいでしたが、これは、交換したキャタライザーの発熱が原因ではないか?というのが、ディーラの見解でした。結局、バンテージをキャタライザー付近に巻いて貰って、クラッチの不具合が減りました。
【各種不具合】
Z34の不具合というか、持病はいくつかあります。
まず、オイル温度が高くなること。これは、サーキットに行かなくても、ちょっとしたスポーツ走行をするとオイル温度がかなり高くなります。
後は、ブレーキのジッター。これも、サーキット行かなくても、高速走行の繰り返しだけでも起きるようです。具体的には、ブレーキロータの歪みが発生しやすいようで、ブレーキング時にバイブレーションが起きるわけです。これは、純正のローターだけではなく、サードパーティーの物でも起きますので、Z34自体軽くは無いので、ブレーキに負担がかかりやすい構造から来るものではないか?と考えております。
後、燃料タンクの構造にも問題があると思います。タンクは、車の左右に渡り配置されていますが、ガソリンを吸入する口は、運転席側にしかないので、右カーブが続くと何と、瞬間的な燃料切れを起こすことが有ります。これが、ガソリンタンクに2/3入っていても、起こるのです。ただ、これは、流石に街乗りで起こる事は無く、基本、サーキットのように激しいコーナリングの連続が無い限りは、瞬間的な燃料切れを体感することは、まず無いと思います。一方で、サーキット走行では致命的な欠陥だと言えまして、結局、満タン付近でないと、まともな走行ができないわけで困ったものでした・・
最後に、クラッチです。これは、私の場合、遂には、走行不能に至ってしまい、都内のど真ん中の国道で、パトカーのご厄介となってしまいました。
Z34のクラッチは直動式と呼ばれる方式でクラッチ操作に対して、クラッチ板が均等に力がかかるようになるので、よりダイレクト感が増すはずなんですが、それ以前に、この構造によるものと不具合が発生します。具体的には、クラッチが戻らくなる現象です。走行中、クラッチが押し込んだままとなり、足で手前に戻したりしないと、ほとんどクラッチのストロークが無くなってしまったりします。その程度なら良いのですが、私のZ34ではクラッチが切れなくなり、遂に走行不能となってしまったのです。
【最後の雑感】
さて、そんな感じのZ34ライフでしたが、とにもかくにも、色々と走る喜びを教えてくれました。
車としては、いまや希少な2シータで、大排気量で、ロー&ワイド、そして、意外と語ら
れませんが、油圧パワステであること。この油圧パワステのフィーリングは、今時の電動パワステに対して、やっぱり、自然な反力が魅力だったりしますし、スポーツモデルは、何やかんや油圧パワステであるべきだと感じます。
そんな、ややオールドスタイルなZ34ですが、次世代モデルでもそういった良い意味でのスポーツカーに求められる部分はしっかりと継承して欲しいと思います。
では、お元気で!、Z34!
ブログ一覧 |
Z34 | クルマ
Posted at
2016/03/26 00:01:45