先日、カングーに乗って茨城の学生時代の古い友人宅へ遊びに行きました。
それからそいつのバイクを借りて、とある峠道にバイクで走りに行きました。
山の上の道路沿いの小さな駐車場で休憩していると、ちょうど私の真後ろの山側の木々の中から動物が出てきた。
「うわ!びっくりした!!」
それは見事な毛並みの犬が2頭。
私たちを見てゆっくりと尾を振り続け、しかし目線は遠くを見ている。

「なんでこんな高そうな犬が居るんだ?」
茨城育ちの友人が口を開きました。
「ハンターがよ・・・趣味でハンティングをしている金持ちが、猟犬がちょっと歳をとると山に置き去りにするんだよ。」
「なんだそりゃ?」
「俺の実家でよ、子供の頃な、大きな犬を飼っていた。頭のいいやつで俺が小学校から帰ると腹を見せて喜ぶんだよ。ド田舎だから放し飼いが基本でさ。」
水府村は隣の家の玄関で牛が飼われているような山奥深い村。
「ある日庭先に、ほら丁度そんな感じの猟犬が2頭で入ってきた。洗濯物を干していたお袋は、知らない犬なんで焦ったんだろうな。飼い犬の名前を大声で呼び続けたんだよ。 数分後、見回りに出ていたうちの犬が飛び込んできた。そこからは2匹相手に格闘でよ、耳を噛みちぎられたけど1匹の前足を噛んで撃退した。」
「おー偉いじゃんそいつ。」
「夕方、親父が帰ってきた頃、ハンターが3人できたんだよ。俺もいた。前足が砕かれ、猟ができなくなった。責任を取れみたいなことを怒鳴り散らしていた。弁償80万と裁判だ!とも言っていた。おやじと何やら話し合っていた。ウチの犬の耳を見ろと聞こえたが、そんな雑犬とじゃ釣り合いが取れないから話にもならないと。じゃあやった犬を連れてこいというので、渋々親父は犬を連れてきた。」
「それで?」
「ハンターの一人が猟銃の銃身をもち、振り上げてウチの犬の頭に振り下ろした。」
「・・・」
「3回目くらいに、痙攣して動かなくなった。親父はげんこつを握りしめていたけどな。これでチャラにしてやる。放し飼いになんてしてるんじゃねーぞ。と捨て台詞を残して帰っていったよ。」
凄い嫌な話を聞いてしまいましたよ。
そして目の前にいる、距離は取るけど去ろうとしない2匹の犬。
連れて帰って欲しいんだろうな。
なんでも、どこの山にも、捨てられた猟犬は沢山いるそうで。
Posted at 2013/05/11 12:09:22 | |
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