2021年05月16日
高齢者の新型コロナワクチン接種に同行してみた
ここ何日か「ワクチンの割り込み接種」の話題が聞こえてきます。
これはそこそこの地位にある人がその力を盾に一般枠とは別に優先的にいち早く自分が接種する事を求めて、周りも忖度するために割り込み接種が通ってしまった事例が表面化したという事なのでしょう。
その発覚後の対応を見ていると、某薬局の会長などは「秘書が…」という半世紀前の政治家が不祥事を起こした時の常套句で逃げ切りを計ろうとしていますし、某町長だか市長などは「自分は医療関係者だから」と開き直る姿勢で乗り切ろうとしています。
ま、どちらにしても私的にはさほど大した人物とは思えないのですが、これは人間性の問題なのだろうと思います。件の薬局などはそうした気性の人物が会長を務める会社で働く方に同情を禁じ得ないですし、医療関係者を主張する町長だか市長も元々は医師会出身者か何か存じませんが、そんな立場の人間が日常的に医療現場に携わっているとは考えにくくノブレスオブリージュの精神の欠片もない人物なのだろうと軽蔑します。
その昔、日本海軍の軍艦の艦長は交戦後に艦が沈没する際は、自らの身体を艦に縛り付ける事を部下に命じ、文字通り艦と運命を共にする不文律がありました。そこまでせよとは申しませんが、こうした際に順番待ちを無視して我先に行くような人物は「長」の付く器でない事は次の選挙結果が証明してくれるでしょう。
さて、我が家でも75歳以上の高齢者に該当する義母の一回目の接種が終わりました。
アトピー持ちで数種の薬を服用している義母は「それでも大丈夫かな?」という感じで主治医に相談するとGoサインが出たようで、6日の接種予約開始にネット経由で申し込んだら運よく一昨日の予約が取れたのでした。因みに私は件の方々のような権力も邪な発想も何もない人間ですので普通に予約しました。念のため。
で、一昨日は特に予定が入って居なかったので後学の為に同行したのですが、私の住む区では高齢者の接種が始まって数日経過してオペレーションも安定していたようで想像以上に迅速で整然として済みました。
予約の時間に会場に行くと、予約時間ごとに待機スペースがありました。時間は15分刻みになっていて、その予約枠に30名弱が入るようです。時間が来ると、簡単な(本当にイージーな)問診~接種~15分から30分程度の休憩~帰宅という流れでありました。義母が出てきたのがあまりにも早かったのですが、休憩ブースには入らずに出てきたとの事でした。
接種会場は区内に3か所あり、その会場の選択は個々に委ねられています。義母の場合は去年階段から落ちた際に入院した事のある病院を選択しましたが、行ってみると駐車場の半分を潰してプレハブの接種会場とテントの待機ブースがあって野戦病院を髣髴とさせる光景でありました。上空には報道機関のものと思われるヘリが2機空撮で同じ場所に留まっており、この件の関心度の高さが窺い知れます。
中には予約をしないで郵送で送られてきた接種券だけ持って単身会場にやって来た高齢者の方も少なくないようで、案内の人にけんもほろろに帰宅を促される状況も目にしました。そうした方が本当に知らずに来たのか、電話が繋がらずに辟易して来てしまったのかは謎ですが、義母の先に来ていた方のお話では3時間電話を掛け続けてようやく予約が取れたそうで、もう少し煩雑でない予約方法が無かったものかと思うのです。
だからこそ件の割り込み接種を計った連中は糾弾されて然るべきとも思いますが。
金曜の午前中に接種して、今のところ発疹や発熱などの副作用は一切ありません。ただ筋肉注射なので腕の痛みは微かにあるようです。そして二回目の接種は3週間後の同じ時間になるそうですが、どちらかと言えば二回目の接種後のほうが副反応が出易いと言われているので再び同行するかと考えております。
近所の高齢者の方などは頑として「怖いから接種しない」方も居られます。確かに短期間に作られた全く新しいワクチンは、海のものとも山のものとも見当が付かないという理由で接種しないというのも一つの見識なのかも知れません。が、義母などは比較的外出の機会が多く、ここに来て東京の新規感染者に加えて重篤な方の増加を見る限りでは積極的な接種が正しいように思います。
自分自身の接種がいつごろになるかは皆目見当も付きませんが、今までの生活を送っている以上は焦る必要を感じません。ただ接種日の翌日くらいは予備日としてオフを入れる必要があるのかなと思っています。
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Posted at
2021/05/16 11:29:21
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