タイトルのエンジン、これはクラウンエステートのエンジンです。
当時は同じようなスペックのエンジンを搭載した車がゴロゴロ存在した訳で、今になって思えば随分と贅沢な時代だったように思います。
考えてみれば直列6気筒を搭載したクラウンはこのモデルが最後で、次のゼロクラウンからは新しくなったV6に変更になった事で古典的な成り立ちのクラウンはここで終了した事になります。

併用している先々代のクラウンからはハイブリッドの直列4気筒モデルが中心になり、ガソリンのV6はごく一部のグレードに残るのみとなりました。
で、この2台にはおよそ10年以上の差がありますが、どちらが好みかと言えば断然古い直6を積んだモデルに軍配を挙げます。それは市街地から高速まで吹け上がりがとにかく肌理が細かく滑らかで、これに比べると今のハイブリッドなどは我慢の産物としか思えなくなるほどに上質であります。
ストレート6はV6に比べて衝突安全性の面でクラッシャブルゾーンが取れないというデメリットがあるものの、そのフィーリングに於いては依然としてトップクラスにあり、最近では欧州メーカーが再び復活させる流れもあるようです。
この2台、リッターあたりの燃費を比べるとガソリンの倍くらいハイブリッドに軍配が挙がりますが、それを承知の上でも直6ガソリンエンジンのフィールに魅力を感じるのです。
嘗て日産のエンジニアの方が「至高のエンジンは直6とV12」と言われたそうですが、この言葉はまさに名言であります。個人的にはそこに加えて一気筒あたりの排気量は500ccが望ましく、直6であれば3リッターでV12であれば6リッターが最高のバランスであると信じます。
何やら新しいクラウンシリーズにエステートの名前が復活するとの事ですが、そもそも車としての成り立ちが根本的に異なるのでネーミングだけが同じの何の脈絡も無い新モデルと考えるべきなのでしょう。
現在は近場のチョイ乗りには必ずこの車を使っておりますが、今更ながらこの車を手元に残して正解だったと思っております。
さて、賛否両論入り乱れている新型クラウンですが、私の周りを見ると自営業者で車は一台という使用条件の方からは「悪くないんじゃないの?」という声が多いようです。その方々は私が新型否定派である事も承知ですが、「だってお宅は使用条件が我々と違うもん」と言われています。つまり私がクラウンのセダンに求めるものは遊びの要素の無い公用車的なキャラクターであり、自家用車としてのクラウンを求める人は新型のカジュアル路線を悪からず捉えているのでしょう。
言われてみればごもっともだとは思いますが、それならそれなりにもう少しあのデザインは何とかならなかったのか悔まれます。私にはあのジンベエザメのようなフロントマスクはどう見てもカッコいいとは思えないのであります。
Posted at 2022/09/11 15:54:11 | |
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