2016年07月06日
教習車を見ると思い出す笑い話
これは私の古くからの友人 M君 が車の教習所に通っていたころの20年前ぐらいのお話です。
M君は高校を卒業間近の教習所に通い初めてまだ一週間目の時のことです。
その日はいつ度となく緊張していました。
教習第一段階のゲームセンターまがいのシュミレート機械から、実際の自動車に教官と二人で初めて乗る日だったからです。
M君 は朝から気合が違いました!学校では授業中、教科書に隠した自動車教本が見え隠れしていて、彼の免許取得に関する意気込みがうかがえます。
いよいよ教官がやってきました。よりによってちまたでうわさの鬼教官です!M君は教本に書いてあったマニュアル通り、後方確認をして車に乗り込みます。
そこで教官の一言
「おまえは助手席だろ」
そのドスのきいた噂通りの鬼教官の声にM君は、いっぺんにビビりました。
「は・はい・・・!」
気を取り直して助手席に座るM君。
しばし冷汗を掻きながら教官の運転指導に集中しカーブに差し掛かった時、鬼教官は言いました。
「いいか?カーブの手前でスピードを落とす時はポンピングブレーキだぞ!いいな?分かったか?分かったのか?」
その言葉に即座に反応を示すM君。
「はい!分かりました!」
と言った瞬間に車は前後に カクン!カクン!と激しい揺れが発生!教官が即座に急ブレーキ!
・・・・・一瞬の沈黙・・・・・
そこで教官の一言
「おまえは踏まなくていいんだよ!」
M君は教習車の助手席についている教官用の補助ブレーキをポンピングブレーキしていました。
「す・すいません!!」
教官は舌打ちしながらあきれた表情で 「まあいい!じゃあ次はお前が運転してみろ」
と席を立ち、外に出て助手席側へと向かいM君も運転手側に回り込みマニュアル通り後方確認をしてドアを開け運転席に座ってます。
しばしの沈黙の後、教官は言った。
「何をしている!早く合図を出して発進しろよ!」
「はい!」とM君。
発進しようとして、またまた教官の急ブレーキ!
「おい!合図はどうしたんだよ?」
M君は不思議そうな顔をして考える・・・
(合図ってなんだっけ? そ・そうか!)
M君は思い出したようにサイドミラーとバックミラーを指差し確認しだした。
「よし!よし!よし!」っと歯切れ良い声を出して指差し確認をしたのち、ゆっくりと発進!
即座にまた教官の急ブレーキ!!
「違う!何やってんだよ!左に曲がる合図だよ!」
とドスのきいた低い声で一言 いいました。
M君 は汗だくになって頭の中が真っ白になっていた。
(指差し確認が違うとしたら何?何なんだ?誰か教えてくれ~ )
頭をフルに使って自問自答を繰り返す!すでに頭の中はパニック状態!
(・・・発進前にやる事ってなんだ?・・・あ~また怒られる・・・一体なんなんだ~~~~!!!)
彼の頭の中には教本に書いてあった アレ しか思いつかずそれを実行した!
「教官!これでいいですか?!!」
と、M君は
運転席側の窓を全開に開け、右腕を窓の外へ水平に出し、めいいっぱい直角に空に向かって腕を突き上げた!!
「ばかやろう!何やってんだ!ウインカー出せって事だよ!」
と鬼教官は M君に特大カミナリを落としました!
とっさに出た Mの行動は自動車運転教本に書いてあった自転車の左に曲がる手信号でした。
今では M君と飲みに行くたびにこの話題で盛り上がります。
あのときハンコウは押してもらえたのか未だ謎である。
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Posted at
2016/07/06 23:11:58
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