軽自動車税を年1万0800円に引き上げ、15年4月以降の新車が対象
単純に現行の1.5倍にするそうですね。
因みに50CC以下の原付は2倍になるそうです。
個人的に軽をはじめとした自動車税の是正は必要だとは思っていましたが…基本的にこの増税案は馬鹿げています。
消費増税に伴う自動車取得税の引き下げによって生じる都道府県の税収入を補填するというのが、税調の理屈だからです。
元々、消費税と自動車取得税が二重課税になっているのがおかしいにもかかわらず、それを是正すると税収が減る(1900億円ほどらしい)から自動車税を上げて補う。
子どもでもおかしいと解るこの理屈…
車は、買って終わりではありません。
走るために使うタイヤやオイルをはじめとした消耗品にも、当然増税後の消費税がかかります。さらに、最も重要なガソリンは未だ是正されないまま二重課税に暫定税率バリバリです。
結果、負担感倍増( ゚Д゚)ゴルァ!!
まぁ、ずっとやりたかった軽増税をこの機会にやってやろうという魂胆見え見えだし、TPPの交渉材料にでもするつもりなんでしょうが…
ちょっと稚拙に過ぎます。
そして、増税のもう一つの理由に挙げられているのが「軽自動車の性能向上」です。
確かに、現在の軽自動車の性能向上には目を見張るものがあります。ほんの数年前の車種と比べても、隔世の感があるほどです。
そもそも軽自動車とは
全長 3,400mm(3.40m)以下
全幅 1,480mm(1.48m)以下
全高 2,000mm(2.00m)以下
排気量660cc以下
定員 4名以下
貨物積載量 350kg以下
に該当する四輪車です。
この規格の範囲内で快適性を追求した結果、スズキはワゴンRのパッケージに辿りつき、ハイト系含め現在でも売れ筋はワゴン系です。
居住性の代償に車としては理想的とは言えない形状と、1t近い車重…これを660ccのエンジンで動かすわけですから、当然合理的とは言えません。
にもかかわらず、現在のような動力性能と燃費性能を両立させているのは、メーカーの企業努力の賜物です。
限られた条件の中で苦心してコンパクトカーの代替になりうる性能を確立したメーカーに冷や水を浴びせるのも今回の増税案です。
軽自動車の購入動機は様々あると思いますが、税負担の軽さが購入の大きな動機になっている場合は多くあると考えられます。
大打撃でしょうね。
そもそも、自動車取得税の補填のためとのたまうのなら、軽自動車のユーザーだけに負担を強いるのはおかしいです。
ただ、最初にも述べたように、個人的には軽自動車と登録車の税負担の差は是正される時期ではあると思います。
しかし、是正するなら全体の税率を下げるという方法もあるわけですし、現行の自動車区分を見直すという選択肢もあります。
仮に税率を1.5倍にするというのなら軽自動車区分を緩和してサイズをやや大きくし、排気量も800cc程度まで容認すれば環境性能・衝突安全性共に大きく向上するのではないでしょうか?
いずれにせよ、現在の増税案には、全く合理性がありません。
それだけでなく、既存車からの買い替え促進のために製造から13年を超過した軽自動車(うち乗用車のみ)の税負担を重くするという登録車の悪しき慣習まで導入しようとしている始末です。
経済至上主義もけっこうですが…
限られた収入の中で車を所有したり、モノを長く大切に使うことは、この国では悪になってしまったのでしょうか?
古いモノを大切に使うのが日本文化だったはずなのに…
哀しいことですね(´・ω・`)
車重とのバランスで決まった愚かなエコカー減税然り
もう少し納得のいく法整備をしていただきたいものです。
Posted at 2013/12/11 23:26:57 | |
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