
この前のツーリングで長野県松本市から岐阜県高山市に抜ける国道158号線を走りました。
上高地や乗鞍岳に通じている道で、長野県側はトンネルが連続する峠道です。
今から30年ほど前、ここを自転車で走ったことがあります。
名古屋から41号線を北上し、高山から松本に抜けて20号線で山梨県の都留市まで走りました。
たしか1週間ぐらいの全泊野宿の小旅行。
山梨から走った記憶が無いのでその辺から輪行(自転車を分解袋詰めして電車に乗る)して帰ったのかもしれません。
なにしろ随分前なので、はっきり思い出せない…^^;
その時は高山から松本に向かったので今回とは逆のコースでした。
この158号線には途中平湯峠と安房峠という2つの峠があります。
当時はまだ両峠ともトンネルは無く、今で言う「旧道」だけ。
行った時期はたしか5月、連日快晴で、気温も高く暑い日ばかりでした。
日焼けに耐えながら平湯峠に入ったのは名古屋を出てから3日目。
当然厳しい上りは覚悟の上で突入しました。
今まで経験したことの無いくらいの長く急な上り坂です。
それまでの私の経験で峠が2つ続く場合、片方がでかいともう片方はたいしたことない。
もしくは、両方ともでかい場合、1つ目と2つ目の間はそんなに大きく下ってまた上るパターンはない、のどちらかと決め込んでいました。
めちゃめちゃ長かった平湯峠は何とか上りきり、快調に下りに入りました。
下りも長い長い!
たしか下り終わったのが15時ごろ。
その日は次の安房峠を下りきったところぐらいまでいく予定でした。
平湯峠の長い長い下り坂のあとの安房峠は、すでに私のデータではたいしたことない峠に分類されてましたので、時間的には微妙でしたがそのまま安房峠に突入。
ところが上れど上れど頂上は見えてこない。
あまりの暑さに水も無くなり、食べるものも持っていない。
その時生まれて初めてその辺を流れ落ちる水を飲みました。
そのうち日は沈み、あたりは真っ暗。
自転車で長距離を走る場合、ナイトランと空腹での走行は極力避けるように!といわれていました。
その時はまさにその両方の状態です。
しかも空腹での無理な走行は「ハンガーノック」と言って死につながることもありうるので、絶対ダメ!と聞いていました。
ちょっとやばいぞ・・・
それでも長い長い暗闇の峠を何とか上りきり、待望の下りに突入。
この高い標高ではスリーピングバッグだけじゃ寒くて寝れそうにないので、行けるとこまで行こうと下りました。
すると途中に温泉旅館を発見!
貧乏野宿旅行でお金も持っていませんでしたが、急遽そこに泊まることにしました。
しかしせっかくの温泉なのに、3日間の炎天下で手足や首など露出部分が日焼けで軽い水ぶくれ状態だった私は、温泉には入れず水だけ浴びるという、なんとも情けない・・・
あとから私を見た見知らぬおじさんに「人間の日焼けはそこまで焼けるのか!」と驚かれるぐらいの状態でした。
まあよくよくから考えれば安房峠の方が県境だから平湯峠より低いのもおかしいし、この山だらけの道を走るプランにも無理がありましたけどね^^;
今ではいい思い出ですが、今回158号線を走ってみてあの狭いトンネルを自転車で走られたら、かなりうざかったろうとは思いました。
現在は両方とも立派なトンネルが通ってますけど、機会があればまた「旧道」も走ってみたいな~
もちろん車でですけどね!
The Beatles 1969年 The Long and Winding Road
Posted at 2010/10/16 15:53:48 | |
トラックバック(0) |
ドライブ | 旅行/地域