
もう10年以上前の話ですが・・・
とても優秀と評判のコンビニオーナーAさんがいました。
パート教育も店の管理もよく、もちろん売り上げもいい店の経営者でした。
見た感じはホント真面目なおじさんといった印象の方です。
お金にも余裕ができ、自宅も新築。
順風満帆です。
こうなると二店舗目の経営に乗り出すのが自然な流れで、Aさんも地元の主要駅近くに二号店を出店しました。
ところがその店が大誤算。
全く売れない。
駅の利用客を見込んで駐車場がなかったのがいけなかったのか…
慌てて配送業者専用だったスペースを来客用駐車場に変更するも効果なし。
悪いことは重なるもので順調だった一号店のすぐ近くに競合店が出店。
しかも上手(かみて)につくられただけに客数の減少はひどかった。
当然利益は出ません。
借り入れ金の返済もあったでしょう。
自宅新築のタイミングも悪かった。
精神的にもまいっていたのか、お金に困ったAさんがとった作戦がこともあろうに狂言強盗でした。
金土日の3日分の売り上げを盗まれたことにして自分の懐に入れれば、とりあえずその場はしのげる…とでも思ったのか。
しかし根が善人の思いつきのような計画はものの数時間で破綻します。
嘘のつじつまが合うはずもなく、早朝被害に遭ったと発表があってからその日の昼前後には狂言だったとの報道が…
この事件、刑事罰的には大したことはなかったらしい。
お金もまだ手元にあり、実質の被害者はなし。
強いて挙げれば、振り回されたおまわりさん達が被害者か?
ただコンビニ本部は黙ってはいませんでした。
契約は解除され、その後のAさんがどうなったのかは全く知りませんでしたが、つい最近、Aさんはかなり前に自殺されたと聞き、驚いたのと同時に「やっぱりか」とも思ってしまった。
田舎ですからそんなことがあれば家にも居られない。
コンビニ本部との違約金もあったでしょう。
おそらく自己破産は避けられないはず。
コンビニ経営も慎重にやらないととんでもないオチが舞い込んでくることがあります。
こんなオチはそうそうあることではないでしょうけど・・・
Aさんのご冥福を心よりお祈りします。
King Crimson - Epitaph 1969年
Posted at 2013/03/08 12:37:49 | |
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コンビニ | 日記